ダニエラ・ヴェガ「困難で人は強くなる」“人としてどう成長していくか”を大切に── 『ナチュラルウーマン』インタビュー

2月21日(水)13時20分 映画ランドNEWS

“自分らしさ”を守るべく奮闘するトランスジェンダーの女性を描く本作『ナチュラルウーマン』。チリ、サンティアゴでウェイトレスをしながらナイトクラブで歌っているトランスジェンダーのマリーナは、歳の離れた恋人の突然の死によって思いもかけないトラブルに巻き込まれていく。どれほど揺るぎない絆を結んでいても法で守られていないパートナーシップの社会的脆さや、ジェンダー・アイデンティティを拒絶する人々の心理を描き、マイノリティと呼ばれる人々への不寛容な空気に一石を投じる作品だ。



逆境の中でもありのままに生きようとするヒロインを演じたのは、自身もトランスジェンダーである歌手のダニエラ・ヴェガ。監督を、パブロ・ララインを輩出するなど躍進目覚ましいチリ映画界が生んだ才能セバスティアン・レリオが務める。


ナチュラルウーマン
『ナチュラルウーマン』ダニエラ・ヴェガ

──第90回アカデミー賞にて外国語映画賞(チリ)にノミネートされましたが、ノミネーション発表を聞いていかがですか?


ダニエラ:ものすごく驚いています。とても嬉しいです。


──本作を拝見して、主人公マリーナの力強い生き方に感銘を受けました。今回の役は「人生の中でも難しい作業だった」とコメントされていますね。


ダニエラ:全てが困難でした。でも、私は困難に挑戦することが好きです。難しいと思った時もあったけれど、難しいと思いながら同時に楽しかった。マリーナを演じるにあたって、ベースとしてあった三本の柱は「尊厳」「反逆性」「打たれ強さ」。これをベースにして、そこからマリーナの人間性やキャラクターを積み上げ押し上げていく。この三つの要素は男性にも女性にも誰にでもあること。人の大半は、この三つの要素を持っていて、それをどういう風に人生の中で出していくかが大事だと思っています。各シーンの中で、自分がどのように感情を相手と繋いでいくか。観ている人が、感情的に深いところまで旅が出来るような映画にしたいと思って、この役を作りました。


ナチュラルウーマン


──撮影現場の雰囲気を教えていただけますか?


ダニエラ:非常に良い雰囲気でした。全員がこの映画を良いものにするんだっていう気概が現場に満ち溢れていて、たくさんの良い思い出もあります。


ナチュラルウーマン


──強い向かい風の中を歩いていくシーンが印象的でしたが、どのように撮影されたのですか?


ダニエラ:あのシーンは撮るのに1日かかりました。風は飛行機のタービンを使っていましたね。すごく楽しかったです。


──観客にマリーナの心境を問いているような演出が幾つかありました。


ダニエラ:そうですね。そういうところが映画の面白さで、答えは自分で見つけて欲しい。観客が心境を想像できるような演出がされています。映画を観る時は、そういうところを楽しんで欲しいです。


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──劇中には、マリーナを暖かく見守る人と理不尽に扱う人がいました。いまのチリでは、トランスジェンダーの方に対するリアクションはどのようなものがありますか?


ダニエラ:国として今はすごく移行期です。国全体に対する状況が今変わりつつある時です。大統領が変わったばかりですし、少し前に法によって中絶が許可されたくらい。チリはジェンダーに関しても男女平等に関しても、法整備が非常にゆっくりしているんです。これから変わっていくだろうと思います。LGBTの権利だったり、女性と男性の給与格差や夫婦への同等の権利だったり、全てに関して移行期にあると思います。


ナチュラルウーマン


──「困難で人は強くなる」という印象的なセリフがありますが、ご自身もマリーナのように何か困難を乗り越えたような経験はありますか?


ダニエラ:「困難で人は強くなる」── 難しいことがあるから、人はみな成長していくのだと思います。トランスジェンダーであってもなくても、女性は常に困難に立ち向かっているし、常に困難に見舞われている。子供を持つのも難しいし、簡単にはいかないこと。出来ることといえば、視野をどんどん広げて「自分が幸せになるために何をするか」を考えることだと思います。困難の乗り越え方は人それぞれ。私の場合は「いつもより幸せになるために何をするか」「プロとしてどう生きていくか」「人としてどう成長していくか」ということを大切にしています。それらを全て、芸術を通して刺激を与えたいです。


ナチュラルウーマン


──マリーナを演じるのが「一つの挑戦だった」とおっしゃっていましたが、本作の撮影を終えて、ご自身の中で何か変化はありましたか?


ダニエラ:この映画と一緒に世界中を周ることができて、たくさんの人に出会えました。皆さん違う言語を話していても、映画を通すことですごく分かり合える。気づいたのは、様々な動機で人は変革できること。撮影を終えたことより、映画と一緒に世界を周ったことで、そういう風に思いました。この映画は私にとって多くの可能性を開いてくれた映画。自分への贈り物をもらったようで、とても幸せです。


ナチュラルウーマン


──日本での公開を待つファンへメッセージをお願いします。


ダニエラ:皆さんに映画を観て、どうしたらその共感を、範囲を、思想の限界を広げることができるか、ということを考えていただきたいです。なぜなら、そうすることによって同時に自由になれるからです。


ダニエラ・ヴェガ
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【応募期間】2018年2月21日(水)〜3月1日(木)終日

【当選人数】3名様(チェキ×1、プレスシート×1のセット)

【応募方法】映画ランドアプリをダウンロード→該当するSNS投稿を拡散→応募フォーム入力





■タイトル:『ナチュラルウーマン』

■コピーライト表記:©2017 ASESORIAS Y PRODUCCIONES FABULA LIMITADA; PARTICIPANT PANAMERICA, LCC; KOMPLIZEN FILM GMBH; SETEMBRO CINE, SLU; AND LELIO Y MAZA LIMITADA

■配給:アルバトロス・フィルム

■2月24日(土)、シネスイッチ銀座、新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国公開


http://naturalwoman-movie.com/


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