朝ドラ"五代様"でブレイクのディーン・フジオカが「日本の女性は酒を注がされて大変」「もっと自由に」

2月22日(月)8時0分 LITERA

DEAN FUJIOKA Official Siteより

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 NHKの連続テレビ小説『あさが来た』で大ブレイクを果たした"五代様"ことディーン・フジオカ。現在、放送中の『ダメな私に恋してください』(TBS)では深田恭子を相手にドS上司を演じ、先週末からは主演映画『NINJA THE MONSTER』が期間限定で公開。さらにNHKもこのディーン人気に乗り、本日22日放送回ですでに死んだ五代を"復活出演"させるという。


 彗星のごとく現れ、一躍イケメン俳優へと駆け上がったディーンだが、当の本人は日本の芸能界に"違和感"を感じているようだ。


「日本は、ものすごく閉じた印象があって」「日本だけは、芸能界の扉が固いなぁと」


 ディーンがそう語っているのは、「FRaU」(講談社)16年2月号でのインタビューでのこと。ご存じの方も多いと思うが、ディーンは香港、台湾、インドネシアでキャリアを積んできた俳優。いわく、「香港や台湾で映画に出演すると、その作品はわりと中華圏全体で公開されるんですね。香港の作品なら、オーストラリアでも流されたりしますし。そこからオファーもいろいろな国からいただけるようになる」。しかし、日本だけは国内で消費されて終わってしまう。だから、「芸能界の扉が固い」と感じているらしいのだ。


 実際、ディーンのこれまでのキャリアは、アジアを股にかける幅広いものだ。そもそも彼は、日本人の両親のもと、福島県に生まれ育った日本人(ちなみに実妹はチェキッ娘メンバーの元アイドルである)。そんなディーンが世界に踏み出したきっかけは、アメリカへの大学進学。シアトルの大学に進んだ彼は、その動機をこう語っている。


「アメリカに行って自由になりたかったんです。誰かに雇われるんじゃなくて、自由に何かをしたい、と」(同前)


 この言葉からも、ディーンの強い独立心がよくわかるが、当時は「IT分野で何か起業できたら」という漠然とした夢をもっていた。が、大学卒業後もアメリカに残ろうと考えていたところ、同時多発テロの影響でビザがおりず、アメリカにいられなくなってしまった。そこで彼はアジアへバックパッカーとして旅に出る。そして香港で雑誌編集者に声をかけられ、モデルの仕事をはじめ、あれよあれよと映画に出演。その作品が台湾のプロデューサーの目にとまり、今度は台湾に進出。広東語から北京語をマスターし、出演したドラマはなんと全アジアで放送......。こうしてディーンが積み重ねてきたキャリアを振り返ると、彼が日本の芸能界に「扉が固い」と感じてしまう理由がわかるような気がする。


 しかも、ディーンが日本の俳優と"異質"なのは、彼がミュージシャンであり、映画監督でもあるという多彩さをもっていることだろう。もちろん日本にも、少なからずミュージシャンを兼業する俳優や映画を撮る俳優もいる。だが、彼にとってそれは"普通のこと"らしい。


「映画監督もやって、歌手で作詞作曲もやって、プロデュースもして、自分で演技もして、テレビの司会もやって......そんな風に一人で何でもこなしてしまう人って、中華圏、とりわけ香港や台湾には結構多いんです。逆に言うと、そのぐらいできないと一人前じゃないというか」(スイッチ・パブリッシング「SWITCH」13年11月号インタビューより)


 司会もプロデュースも歌手も映画監督もやれて「一人前」。完全な分業制である日本の芸能界から見ると、エンタテインメントの捉え方が根本的に違うのだろう。だが、そんな彼にも悩んだ時期があった。それは前述した全アジア放送のドラマに出演したあとのこと。ディーンはそのとき、音楽活動に専念するためにインドネシアへ渡っている。


「自分がどこの国の人間で、何者なのかも分からない。日本も自分の帰るところには思えない。アイデンティティーが分からなくなって...。でも、インドネシアという独特な文化、風習のある国でもう一度、自分を見つめ直し、今の妻とも出会いました。ビジネスとしてのキャリアアップはなかったけれど、自分の人生で大きく成長できたと思っています」(日経BP「日経エンタテインメント!」16年2月号)


 現在の日本での大ブレイクによって、間違いなくディーンは日本のテレビや映画で引っぱりだこの存在になるかと思うが、彼自身は日本国内の熱狂とは距離を置き、このように"世界"を見ている。


「国境を超えて力を発揮していきたい」
「今まで応援してくれた英語圏、アジア圏の人達すべてに、がんばっている姿を見せたいです」(祥伝社「からだにいいこと」16年2月号)
「やはり中華圏は僕のキャリアの出発点でもあるので、そこにも届くように頑張りたいですよね」(前出「FRaU」)


 ディーンの態度は"純日本の芸能界"とは規格が異なる、なんともたくましいもの。ちなみに、エンタテインメントに対する姿勢だけでなく、ディーンは女性に対する考え方も"日本的"ではない。


「日本の女性って、飲みの席になるとみんな一様にお酒を注いでいる。その姿を見ていると、大変だなーと思うんですよ。僕は海外育ちの妻の影響で、もう15年くらいレディファーストの意識でやってきているので、もっと女性が自由であれる手伝いというか、トリートできたらと思っています。欧米の女性は主張が強すぎるという声もありますが、僕はそういうほうが好きですね」(前出「FRaU」)


 まさに、良妻賢母の考えが支配的な社会で、ひとり奮闘するあさを支えた五代様さながらの発言。同じ中年イケメン俳優枠でも、交際女性に「女の心情の理解を求めない」「仕事のワガママは許すこと」などと亭主関白な七箇条を設けていた西島秀俊とは大違いだ。


 ぜひディーンには、日本の芸能界と社会の女性観に風穴をあけてほしいと願わずにいられないが、きっと彼は、ブレイク真っ只中の日本に固執することもなく、妻と子どもが暮らすインドネシアを生活の軸にして、アジアを見据えて活動していくのだろう。そういう部分も女性ファンにとっては「惚れてまうやろ!」な要素なのかもしれないが。
(大方 草)


LITERA

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