夫婦が結婚生活を続けられなくなった理由を、これ以上ない説得力で伝えている/『カルテット』第六話レビュー

2月23日(木)0時30分 messy

(画像:『カルテット』公式サイトより)

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 前回ラスト、真紀の夫さん初公開、演者はまさかのクドカン! そんなの最高過ぎる! ということで大反響、大絶賛が続いているTBS火曜ドラマ『カルテット』。真紀(松たか子)、すずめ(満島ひかり)、有朱(吉岡里帆)の白熱会話劇も話題になりました。注目度高まりまくりの第六話は、とにもかくにも巻真紀&夫さん(巻幹生)の夫婦誕生崩壊物語。時間を存分に費やして(放送時間の8割方)、“夫婦はなぜ壊れてしまったのか”その過程が明かされていき、さらにその後、とんっでもなく危険な展開につながりました……。

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もし、雪が吹雪いていなかったら…

 真紀の義母・境子(もたいまさこ)のさしがねで真紀のスパイをしていた、ということが真紀に知られてしまい、別荘を飛び出したすずめは、夜道でヤバそうな中年男性(宮藤官九郎)と遭遇。彼こそが真紀の夫さんの幹生……なんてことはすずめは露知らず、というところで終了した第五話。

 第六話、すずめと幹生は漫画喫茶に宿泊し、朝を迎えています。もちろん部屋は別々。前夜、別荘に帰ってこないすずめをカルテットメンバーは心配し、司(松田龍平)が20時台21時台、22時台に「すずめちゃん連絡して」とのLINEを送りましたが、すずめは23時台に「今夜はネットカフェに泊まって明日帰るので心配しないでください」と返信していたのでした。

 幹生はすずめに『マキムラ』と名乗り、カルテットドーナツホールのチラシを持っていた理由は愉高(高橋一生)の先輩だから一度演奏を聴きたくて、と説明。素性を偽っています。幹生と愉高はかつて入院先の病院で同室だったんですよね。ま、幹生さんは結婚指輪をはめている状態で、いうまでもなくそれは真紀とお揃いで、すずめは騙されてはいないのですが。

 「家森さん(愉高)に会うなら別荘までお連れします」とすずめの誘いを最初は断っていた幹生ですが、すずめに「今行きましょ」と押されると、意外にも簡単に応じます。妻との鉢合わせを覚悟したのか、そして別荘に帰るなんてすずめはもう気持ちの整理がついたのか。幹生の声が小さいところは妻の真紀と共通しています。

 別荘では、境子と会うことになった真紀を司が心配する一方で真紀はすずめを心配し、「今日は私に晩御飯作らせてください。暖かいもの沢山作って待ってます。あと(すずめの好きな)コーヒー牛乳買っとかなきゃ」と申し出ます。スパイ行為をはたらいていたすずめを拒絶せず、受け入れているということでしょうか。五話の終盤、すずめが別荘を飛び出した後に愉高と司は帰ってきましたが、真紀は事の顛末(すずめ、有朱の真紀に対するスパイ行為が発覚。真紀に夫殺害疑惑を抱く境子がやらせていた)を彼らに話した様子です。

 愉高はライブレストラン「ノクターン」にて、店主夫婦の谷村多可美(八木亜希子)から「楽に素早く10万円貰える仕事」の情報を貰い、逃げてしまった“青いフグリを持った猿”を探しに行きます。捕獲したら10万円とのことですが、せめてこの日、幹生と面識のある愉高が別荘に残っていたら、彼らの運命も違ったかもしれないんですよね……。

 軽井沢駅に降り立った境子を迎える真紀。前回のような気さくな嫁・姑のやり取りはなし! 境子はいつもの教会で真紀と二人きりになり、単刀直入に「いつまで猫かぶってんの。本音で話しましょう。あなた幹生を殺したの?」と切り出します。ちなみに駅付近で、真紀と、すずめ&幹生はすぐそばを通りかかりました。が、お互い気づかず。この日雪が吹雪いてさえいなければ、また彼らの運命は違っていたのかもしれません……。

 同じ頃、別荘に到着し二人きりのすずめが幹生にあれこれ詮索しています。幹生、のらりくらりと交わそうと試みてはいますが、あまり身が入っていません。いかにも、面倒なことから逃げたり、レモン嫌いなのに何食わぬ顔でレモンのかかった唐揚げ食べたり……しそうな雰囲気を醸し出しています。すずめがスマホで真紀に、幹生が別荘にいることを連絡しよう、という時に宅配便が届き、すずめは配達員の指摘で、幹生のスニーカーの汚れが強盗犯の足に投げつける警備グッズ『カラーボール』によるものだと知ります。そしてすずめは勇敢な行動に出ました。武器または防具のつもりか長傘を手にとり、率直に問います。

すずめ「えっと……、それ(幹生のズボンの裾のカラーボール染料)、銀行ですか?」
幹生「コンビニです」(あっさり白状)
すずめ「あ〜、コンビニで何したんですか?」
幹生「お金がなくて」
すずめ「強盗的な?」
幹生「いや強盗っていうか、店の人いなくて……レジ、あいてて、ちょっと入ったら……」

 レジに入っていた3万9000円を盗んだという幹生。右手を負傷していましたが、コンビニ強盗を働いた際に肉まんの保温ケースを倒してケガしたものだったようです。登場時からずっと挙動不審だった幹生ですが、それも納得……。警察を呼ぼうか呼ぶまいか困惑し「真紀さんにどう言えばいいですか」とうろたえるすずめですが、もはや「目の前の男はマキムラじゃなくて巻真紀の夫」という認識を隠すこともなくなっています。

 教会では、“夫婦はなぜ、壊れたのか”を、真紀が境子に語りはじめます。同時に、別荘でも幹生がすずめに同じことをポツポツ話しはじめるのです。それぞれの会話がシンクロするゾクゾク感(二重奏?)に、視聴者の気持ちも昂ります!

夫婦の温度差

 2013年12月。広告代理店の制作部署にいる幹生と、ヴァイオリン奏者の真紀は仕事を通じて出会いました。タクシーに同乗した2人。

幹生「その時、もう一目惚れに近い感じ、あったっていうか」
真紀「その時は仕事先の人、としか考えていなくて」

 幹生が誘ったのでしょう、一緒に食事をする2人。クラシックに全然詳しくない幹生は「普段どういう曲演奏されるんですか?」と聞きます。

真紀「何度か食事するうちに、今度いつ電話あるかなーって考えるようになって。で、気づいたんです。ああ、私あの人のこと好きかもしれないなって」
幹生「彼女は知り合ったことがないタイプで。品があって、音楽やってて、ちょっと、何考えてるかわかんない、そういうミステリアス、なところがやっぱり魅力で」

真紀「彼と一緒にいると飾らないでいいような気がして」
幹生「彼女と一緒にいると、なんかドキドキして」

 恋が走り出した時の鼓動の速さが画面を通じて伝わってくるような、絶妙に引き算のうまい演出に引き込まれます。まさか「間違い無くベッドインへ続くだろう、松たか子とクドカンの熱烈なキスシーン」が描かれるとも思いませんでしたし。こうして二人は交際をはじめ、半年足らずでスピード結婚。結婚して彼女が「巻真紀(まき・まき)」という珍奇な名前になることも幹生的には面白くて、運命的なことだと感じたのかもしれません。

 2014年8月。結婚し、新居に引っ越してきたばかりの2人。

真紀「結婚して彼と家族になりたかった」
幹生「結婚しても恋人同士のようでいたかった」

 「ヴァイオリン続けなよ」「真紀ちゃんの好きにしたほうがいいよ。真紀ちゃんは真紀ちゃんらしく」と言う幹生と、「帰ってきて誰もいないと淋しいでしょ」「(好きにしたほうがいいなら)じゃあ、家にいる」と答える真紀。

 2014年10月。真紀、鶏の唐揚げを作り、何も聞かずに唐揚げにレモンをかけます。幹生は内心ドン引きしているけれど表情に出さず、「地球一うまいでしょ」と頬張ります。第一話で真紀によって語られたシーンですね。幹生は「こんなことで険悪になりたくない」とか、「妻がせっかく作ってくれたのに文句を言いたくない」とか、「妻の喜ぶ顔が見たい」とか複雑な気持ちで、本音を隠して「地球一うまい」と食べてみせたのでしょう。

 2014年12月。幹生は制作を離れ、本社の人事部に異動することが決まり意気消沈。夫を抱きしめ「会社辞めたら? 現場好きじゃない」と真紀は(よかれと思って)言いますが、幹生はフリーでやっていく気はありませんでした。それでも、まだ、夫婦関係は円満でした。

幹生「これからは早く帰れるし」
真紀「一緒に映画観たり温泉行ったりしようねって」
幹生「病院で診てもらったら、子供は、まあ、難しいらしくて」
真紀「ちょっと残念だったけど」
幹生「いつまでも恋人同士でいたいって思っていたし」
真紀「2人でも家族は家族だからって」

 ある晩、幹生は自分の“人生ベストワン”の映画をレンタルして帰りました。真紀は嬉しそうに「えー泣いちゃうかなぁ」と反応しましたが、いざ上映してみるとその映画を面白がることも感動することもなくうたた寝。夫婦で映画の趣味は違いました。また別の日には、幹生が散歩がてら新しくできたカフェに行こうと誘いますが、テレビを見ながら洗濯物を畳む真紀は「今日すごい寒いよ」と断り、家にあるインスタントコーヒーを煎れようとします。幹生の中に少しずつ重なる違和感、残念な気持ち。このときはまだ、真紀はそれに気付いていなかったのだと思います。

真紀「一緒にいるうちに無理しないでいられる関係になって。嘘のない、隠し事のない素直な自分でいられて」
幹生「一緒にいてわかってきたのは、当たり前だけど、ああ、彼女も普通の人だったんだなって」

真紀「私、家族を手に入れたんだって思えたの」
幹生「恋をしている頃は特別な人だって思えたけど、最初の頃のどっか秘密めいた感じの彼女はもうどこにもいなくて」

 2015年4月。幹生、再び「何でヴァイオリン弾かないの?」「家のことはいいからさ、自分の好きなことやりなよ」と真紀に問いかけます。真紀はハンバーグのタネをこねながら「今のこれが私のやりたいことだよ」と答えます。部屋で流されているBGMは荘厳なクラシックではなくて、GReeeeN。真紀の「私今すごく幸せだよ」という言葉は、そのときの本音だったのでしょう。

幹生「そんな風に言う彼女を、どっか退屈に感じて」
真紀「嬉しかった。この人を支えようって思って」

 真紀のする話はマンションの配管やご近所の人間関係、テレビで得た情報、家事の話。幹生はつまらないけれど、「こんなんじゃだめだ。この子は俺の妻だし。恋に落ちて結婚したんだから頑張らなきゃって」と、溜まっていく退屈な感情をなんとかやり過ごそうとします。

真紀「いつも明るくしてようって思って、テレビで見た面白い話をしたり」
幹生「彼女が生活している場所が狭いから、話題はたいていテレビの話で。でも、俺が聞いてあげなきゃって」

求めていたものが違いすぎた

 真紀が良い家族・良い奥さんでいようとすればするほど、幹生は失望します。すれ違いは深まるばかり。ある日、幹生は、『残業で遅くなる』と嘘をついて一人で映画を観に行きます。そこは真紀なら寝てしまいそうな映画を上映する渋谷のおしゃれなミニシアター。上映後、偶然にも元カノ・玲音(大森靖子)と再会した幹生は映画の話で盛り上がって楽しい時間を過ごします。

 黒縁メガネに毛先だけ赤い髪色の元カノは、いかにもサブカル好きで、幹生にとって気の合う女性だったはず。懐かしさに笑みがこぼれますが、それでも幹生は彼女の「今から家に来る?」という誘いに乗らず、真紀に頼まれていた食器用洗剤を買って帰宅しました。すると、どうでしょう。先ほどまでのおしゃれなカフェ、おしゃれなBGM、おしゃれな喧騒と打って変わり、真紀と暮らす我が家は(そこそこ良いお値段の分譲マンションのはずなのに)味気なくつまらない場所のように見えてくるから不思議です。真紀の口から出てくる話題は相変わらずご近所付き合いの相談。近所の人に持っていくイチゴ大福、8個入りと12個入りのどちらがいいかなんて、幹生にはどうでもいいことでした。

幹生「好きなものを見て、隣を見たら彼女も同じように感じている。(そうであったら良いけれど、)そんなことは些細なこと。自分にそう言って」

 自分に言い聞かせて、スルーしようとしていたけれど。ある時、夫婦で温泉旅行に行って。

真紀「そこですごく仲のいいご夫婦にお会いして」
幹生「聞いたら、結婚して40年ですって」
真紀「40年かあって」(しみじみ、いいなあと)
幹生「40年かあって」(その長さにげんなり)

 2015年7月。真紀が救急車で運ばれ、入院。幹生は一人暮らしの楽しさに浮き足立ち、ウッキウキで缶ビールを空け、その瞬間、あることに気付いてしまいました。

幹生「彼女は何も変わってなくて。はじめから、ずっと俺を好きでいてくれて。なのに」

 2016年1月。いつものように出勤する幹生を見送る真紀。

真紀「彼が会社を辞めてたのを知ったのは、彼がいなくなった後からで。転勤の辞令が出てたことも辞表を出したことも何も言わないで、いつもどおり出勤するふりしてた」

 会社を退職しているから早く帰れる幹生は、真紀と一緒にキッチンに立ちます。真紀はパエリアの鍋敷き代用として、かつて幹生が真紀にあげた詩集を出します。その詩集を、真紀は9ページめまでしか読んでいません。付き合い始める直前に幹生が渡したもので、結婚直後に栞が「9ページ」に挟まれていることに気付いた幹生は小さな違和感を覚えていましたが気に留めていませんでした。でもどれだけ時間が経っても、真紀が詩集を読み進める気配はなく、挙げ句「鍋敷き」。幹生のショックは大きかったのでしょう。

 翌日、気がつくと幹生はベランダに足をかけていました。3Fから転落して入院することになった幹生の隣のベッドには、包帯ぐるぐる巻きの愉高(離婚前)。愉高は気安く声をかけてきて、真紀のことを「綺麗で優しそうで品があって一億点の妻じゃないですか」と羨ましがり自分の妻がいかに暴力的か話し、幹生が渋い顔で「唐揚げにレモンかけられる」と真紀の難点を示すと「それぐらいで」(←おい)と一笑に付すのです。だから幹生は、「入院したのも妻が原因なんですよ」「俺、妻に背中押されて、ベランダから落ちたんですよね」と、嘘をつきました。

幹生「悔しくて、言い返したかったから」

 退院後、居酒屋で幹生が元同僚と過ごしていると、偶然、真紀が友人2人と同じ店に入って来ます。唐揚げにレモンをかけるか聞いてくる同僚に「あ〜いらない、俺レモン嫌いだから」「外で食べる時ぐらい好きに食べさせてくれよお」「(結婚して)まだ2年かあ(心底イヤそうに)」「お前何もわかってないな。愛してるよ。愛してるけど、好きじゃないんだよ。それが結婚」などと幹生が愚痴っている現場を、その目で目撃してしまった真紀は、ショックを受け、店を出ていきます。直後、幹生も真紀がそこで話を聞いていたと、気づきました。本音を聞かれてしまった。

真紀「私は、家族が欲しくて結婚して」
幹生「結婚しても恋人のように思っていたくて」

真紀「気がついたら、彼は家族じゃなくて片思いの相手になってて」
幹生「彼女は恋人じゃなくて家族の1人になってて」

真紀「何でこんなことになったんだろう」
幹生「欲しかったものがお互い逆さになってて」

幹生「でもこんなんじゃだめだ。ちゃんと話そうって」
真紀「ちゃんと話そうって」

 お互いに、そう決めたにもかかわらず。真紀の待つ自宅にいつものように帰宅した幹生は、やっぱり何も言えず、真紀も切り出すことができず……。目を逸らし、テレビをつけて。いつもと全く同じに靴下を脱ぎ捨ててビールを飲む幹生。キッチンにしゃがんで夫に気取られぬよう泣く真紀。耐え切れず真紀が「ラー油忘れちゃった。ちょっとコンビニ行ってくるね」と外へ出た数分後に、幹生は、素足にスリッパで自宅を飛び出し、真紀の佇む反対方向へ走り去りました。もしかしたら、真紀を追いかけて出たのかもしれません。でも、その背中を見たら、急に、逃げたくなってしまったのかもしれません。こうして幹生は、リビングに靴下を脱ぎ散らかしたまま、消えたのです。

 以上、男女が出会って結婚して夫婦になり関係が壊れていく過程が、夫と妻双方の視点で懇切丁寧に説明され、いかに嚙み合っていない関係性だったのかがひしひしと伝わってきました。なんという説得力でしょう。真紀は境子に「離婚したいと思っている」ときっぱり告げました。



 恋愛感情を持つ相手と結婚して“家族”になってその人に尽くしたかった真紀と、結婚後も“恋人”であり続けたかったし出会った頃のままの女性でいてほしかった幹生。お互いに相手と結婚したい気持ちは同じだったけれど、結婚に求めるものが、違っていたのです。結婚生活に真紀は大満足だった(ように見えた)けれど、幹生は内心不満だらけ。でも、家にいて家事をして自分を支えてくれる美しい妻に文句なんて言えないし、自分がワガママなだけかもしれない。真紀は家を整えて夫を支えることがしたくて専業主婦になる道を選択し、それを夫も望んでいると誤解していたのかもしれませんが、幹生はそんな真紀と一緒にいることが苦痛になっていったと。

 幹生は、真紀に幻想を抱いていたけれど、素顔の真紀は理想の女性ではありませんでした。真紀もまた、幹生に(あるいは夫婦というものに)幻想を抱いていて、夫を「ありのままの本音や素顔を見せていい相手」だと考えていたところがあるのでしょう。

 夫婦、恋人間だけでなく、友人、親子、兄弟姉妹、上司部下とか先輩後輩、あらゆう人間関係での普遍的な問題ともいえます。相手との関係性に求める、あるいはこうあるべきと考える、その“前提”が食い違っているといつかうまくいかなくなりますよね。そして大事な相手であればあるほど、その“前提”が全然違っていたとわかった瞬間のショックは大きいです。

 けれど、視聴者は夫婦崩壊の顛末の余韻に浸っている暇などありませんでした。そもそも幹生はすでにコンビニ強盗を犯した身。通報しようとするすずめの手足を縛り、口もガムテープでふさぎ、再び逃走を図るのですが、なぜかそこで有朱(吉岡里帆)が別荘を訪れ、鉢合わせてしまうのです。どういう目的があるのか不明ですが、有朱はカルテットメンバーが留守だと思って別荘に忍び込み、真紀のヴァイオリンを盗もうとしました。いとおしそうにヴァイオリンを抱く有朱を、すずめを拘束し監禁し終えた幹生が発見、「これは、真紀ちゃんのヴァイオリンだろ!」(←どの口が言うんだよ)と乱闘になり……有朱は別荘のウッドデッキから、落下してしまいました。幹生はさらなる罪を重ねてしまったのか……?

 朝は猛烈な吹雪だったけれどすでに雪は止み、穏やかな天候の軽井沢。雪深い山林で懸賞金つき猿を捜索する愉高も、会社の倉庫に閉じ込められてしまった司も、境子と別れて家路を急ぐ真紀も、別荘が大変な騒ぎになっていることをまだ知りません。次回、真紀と幹生は、すずめは、有朱の安否は? まだ第六話、折り返し地点の段階でこんな展開って、じゃあこの先どうなるんでしょう!?  これが最終話直前の回ではなくまだ折り返し地点とは……。 “終わりの始まり——”との第七話、彼らの行動と選択をしっかり見守っていこうと思います。

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