『スマスマ』公開処刑の舞台裏とSMAPのこれから...そして芸能マスコミはなぜジャニーズに弱いのか!?

2月24日(水)23時0分 LITERA

A/スポーツ紙芸能デスク B/芸能ライター C/スポーツ紙J担記者 D/週刊誌記者



●『スマスマ』キムタクへの感謝の言葉はメリー氏の命令だった


──中編では、『SMAP×SMAP』(フジテレビ)での"生謝罪"にいたるまでの舞台裏とスポーツ紙を中心にした報道合戦について話してきましたが、その"生謝罪"がああいう妙な形になったのはどうしてなんですか。


A 前回も話したように、メリー喜多川副社長から「許す」という言質のないまま、見切り発車的にテレビ謝罪に踏み切ったからじゃない? 17日、中居ら4人がジャニー喜多川氏には会って謝罪したのは事実だけど、メリー氏に会った形跡はいくら取材してもつかめなかった。ジャニーズサイドは、4人がメリー氏にも謝罪したと言い張ってるんだけどね。


D メリー氏は最後まで会おうとしなかった、という見方は根強くあるし、少なくとも存続の許しを出すことはなかったのはたしかだ。むしろ、あの『SMAP×SMAP』の生謝罪自体がメリー氏への謝罪の儀式だった、と。それで、メンバーのセリフもああいう曖昧な言い廻しになった。あの場で下手に「SMAPは解散しない」なんてことをいったら、「誰が続けるのを許可した!」とメリー氏が怒り出しかねないから。


B 『SMAP×SMAP』はまさに儀式だった。4人のメンバーのセリフはもちろんアドリブなんかじゃなくて、番組側とジャニーズが相談して決めたもの。18日の夕方に急遽、『SMAP×SMAP』の放送作家に召集がかけられて、セリフを作ったと聞いている。


C ジャニーズ側が相当、注文をつけたらしいよね。センターにキムタク、という立ち位置もそうだし、他のメンバーが黒のネクタイでキムタクだけが明るい色のネクタイというのも、ジャニーズの注文。さらに、草彅剛が「木村くんがジャニーさんに謝る機会を設けてくれて、僕たちはいまここに立てています」というセリフも直前になって、現場にいたジュリー氏がメリー氏の絶対的意向として、要求してきたといわれている。


A ただ、あのセリフについては、当初、中居が言わされる予定だったのが、拒否したので、草彅がかわりに言ったという話があるが。サンケイスポーツの記事だから、あまりあてにならないかもしれないが(笑)。


D いや、ジャニーズ幹部を情報源にしている「週刊文春」も書いていたから、それは多分事実だろう。


──いずれにしても、あの生謝罪で力関係があからさまになりましたよね。キムタクがジャニーズを代表して、4人を支配しているという...。それは一般の視聴者が見てもすぐにわかるようなもので、だから、BPOに「パワハラだ」「公開処刑だ」と抗議が殺到した。でも、テレビやスポーツ紙は相変わらずで、「あの生謝罪はおかしい」という指摘すらしなかった。ワイドショーなんてひたすら「SMAP存続してよかった」と繰り返すだけだったし。


B だいたい内容以前に、こういう収拾のつけ方をしたことじたい、もっと批判されていいはずなんだ。これだけ世間を騒がせながら、会見もやらず、自分たちの番組でちょこっと謝っておしまい、というのはどう考えても不誠実だろう。視聴率稼ぎと取られても仕方がないやり方だし、他局のワイドショーは普通怒っていい案件。でも。ジャニーズ相手だとそれができない。


D ベッキーなんか、会見を開いてあれだけ叩かれたのに、ジャニーズはこれで許される。本当に理不尽だとは思うが...。


C それはともかく、これで一転、SMAP存続というのが決定的になって、スポーツ紙のトーンは一変したよね。スポニチの阿部公輔デスクなんて、『ミヤネ屋』(読売テレビ系)に出演して、これまでの解散報道について、「1月6日の時点で解散が回避されたのはわかっていたけど、一応書いとかないと読者が流れがわからないから」とか無茶苦茶な言い訳をしていた(笑)。


A ただ、中には、この会見の後でもまだ、4人になんらかのペナルティがあるんじゃないか、と見ていた社もあったけどね。誤報連発のスポーツ報知なんて、19日の時点でまだ、4人が活動を自粛するなんて書いていたからな。


C 何事もなく存続とわかったのは、ジャニーズの"公式見解"を載せ続けている日刊スポーツが、4人に対してジャニーズ事務所が「処分なし」という方針を決めたと報じた21日朝。その21日夜には、近藤真彦、東山紀之、TOKIO、V6、嵐らジャニーズタレントが集結した「SMAPお帰りなさい食事会」も開かれ、これで完全に「元サヤ」だろう、ということになった。


B あの食事会って、デイリースポーツが22日に「キムタクが音頭をとって開いた」とスクープしたんだけど、翌23日に追いかけた他紙の報道で、近藤真彦が主催したことがわかったんだよね。


D スポーツ紙はどこも、食事会について「和やかな雰囲気」「思い出話でも盛り上がった」と書いていたけど、全然ちがっていたみたいだね。「週刊新潮」(2月4日号)が「最後まで重苦しく、お通夜みたいだった」。SMAPの4人は近藤と東山に「この度はご迷惑をおかけし、すみませんでした」と謝罪させられ、かなり居心地が悪そうだったという出席者の証言を載せていた。



●メリー、キムタクと中居の確執は今も続いている


──でも、SMAPはこのまま、ほんとうにおとがめなしですむんでしょうか。


C 今、中居たちを処分したり、仕事を干したりしたら、世論が黙ってないからね。それくらいは、さすがのジャニーズもわかっているよ。実際、一旦白紙となったデビュー25周年を記念した5大ドームツアーが今月に入ってから動き出したし、打ち切りになるんじゃないかといわれていた、日本テレビの中居正広の番組『ナカイの窓』も続行が決まったと聞いた。


A リテラは、中居らのスキャンダルが解禁になるんじゃないか、と書いていたけど、それもしばらくはなさそうだ。メディアはすでに中居たちの批判は書けないという空気になっている。スポーツ紙も謝罪会見のちょっと後くらいから「中居は独立を画策しているつもりなど一切なかった」と中居を擁護、すべて飯島マネージャーのせいにするトーンに変わってしまった。


B ただ、メリー氏と中居の緊張関係を考えると、予断は許さないけどね。中居が飲み屋で友人と「ところでさ、メリーって何なの?」「メリーって名前、可笑しくない?」と会話していたことを「週刊現代」と「フライデー」が記事にしてたけど、あれ、メリー氏がカンカンになって怒ったという話も伝わってきている。側近が「あれはまったくのデタラメのようです」と説明して、なんとか事を収めたらしいけど。


D あれ、かなり信頼出来る証言者がいるみたいだよね。一説には録音テープもあるとの話も。


A あと、キムタクと中居の亀裂も修復不可能でしょう。「週刊新潮」のインタビューで、メリー氏はキムタクとの家族ぐるみの関係を聞かれて、「マッチのところだって、ヒガシのとこだって、同じようにしていますよ」と、トップ2と同じ扱いで語っていたけど、これから、キムタクは完全にジャニーズの幹部として扱われるはず。一方、中居は干されないまでも、冷遇されていくのは目に見えている。中居としては耐えられないだろう。


D さっき話に出た中居の飲み屋での発言を報じた「現代」の記事では、中居は木村に対しても「あいつのやり方は納得いかない」と言っていたというし。


B そんなところか契約更新のある今年9月に、中居がもう一度、独立の動きをする第2ラウンドがあるんじゃないか、ともいわれているね。


C ただ、ジャニーズ事務所の方も、動きがありそうだからね。今回のことで、少なくとも幹部はメリー氏はずしを考えている。スポーツ紙で、年内にジュリー氏が社長に昇格としきりに新聞辞令を出しているのも、その布石だ。


A ただ、そうなると、かなり求心力は弱まる。ジュリー氏はメディアだけじゃなくて、社内のスタッフ、タレントの間でも評判がよくない。とにかく、アイデアも人望もなくて、金勘定のことしか言わない、と。「ジュリーさんじゃ、会社がもたない」とはっきり言うスタッフもいる。タレントもどんどん離れて押さえが効かなくなり、それこそ、バーニングやケイダッシュの草刈り場になってしまうんじゃないか、と。


B 今回、報道の裏側で周防氏の動きが取りざたされているのも、その予兆じゃないか、という人もいるね。


A そんなところから、ジャニーズ事務所の幹部の中には、メリー氏の死後に飯島氏を会社に戻したいと考えている人たちもいるようだ。飯島氏については、IT企業に幹部として招かれたとか、幻冬舎で本を出すんじゃないかとか、いろんな噂がとびかっているけど、その可能性が一番高い気がする。


D でも、飯島氏が戻ってきても、もう手遅れな気はするけどね。今回の一件で、ある種、ジャニーズに対する幻想が壊れた部分があるでしょう。最近、『SMAP×SMAP』の視聴率が10%を割り込んだと話題になったけど、嵐の番組なども低迷している。ジャニーズ事務所はこれからゆっくりと、崩壊に向かって進んでいくんじゃないか。まさに今回の出来事は"終わりの始まり"なんじゃないかという気がするんだ。



●スポーツ紙J担がジャニーズにさからえない"理由なき理由"


──でも、今回、"幻想が壊れた"とか"終わりの始まり"というのは、芸能マスコミもそうじゃないですか。ワイドショーやスポーツ紙がジャニーズ相手だと何も書けない、まったく信用できないことが、今回の件で、全国民に知れ渡ってしまったというか。


A それを言われると、耳が痛い(笑)。日常的にはそれが普通になってるんで麻痺してるけど、こうやって改めて振り返ってみると、この弱腰ぶりは自分でも情けなくなるね。


──不思議なのは、なぜスポーツ紙がジャニーズに弱いか、なんですよ。テレビはビジネス的にも完全にジャニーズに依存しているからまだわかる。でも、スポーツ紙がジャニーズに気を使って何かメリットがあるんですか。ネタをくれるとか、ジャニタレを出すと新聞がすごい売れるとか。


C バーニングは裏で他のプロダクションのタレントのスキャンダルネタをくれるけど、ジャニーズはネタはくれない(笑)。普通に主演映画とかコンサート情報をくれるくらい。売れ行きも別に関係ないね。たとえば、スポニチは正月に嵐のインタビューを掲載すると、1〜2万部くらいは売れ行きが伸びるらしいけど、年に一回、売上でせいぜい200万円から300万円だからねえ。


──じゃあ、どうしてさからえないんですか?


A 実は最近、一般紙の記者に同じことを聞かれたんだけど、こう答えたんだよ。それはあなたたちが、警察や検察に逆らえないのと同じだ、ってね。一般紙だって、別に警察や検察の捜査情報をやったからといって、売れ行きがのびるわけじゃない。検察や警察がそんな特別なネタをくれるわけでもない。それでも、批判がタブーになっているのは、記者クラブや会見から排除されるのが怖いからでしょ。ジャニーズも同じで、下手なこと書いたら会見やコンサートから締め出しをくらってしまうという恐怖がある。本当は会見やコンサートから締め出されたってどうということでもないんだけど、新聞社って横並び意識がすごく強いから、自分のところだけ拝除されるのを極度に怖がるんだよ。


C ジャニーズはものすごくうるさいからね。スポーツ紙は担当が広報を仕切っている役員の白波瀬氏なんだけど、とにかく、細かい記事にもものすごく強硬な抗議をしてきて、そのたびに上層部が呼び出されて、菓子折をもって赤坂詣でに行くことになる。それが嫌でついつい自主規制をしてしまう、というのはある。ただ、やっぱり一番大きいのは、昔からの癒着構造でしょう。スポーツ紙の芸能にはバーニング担当のB担とジャニーズのJ担がいて、日常的に癒着し、両者のタレントについては一切ゴシップは書かないという構造が連綿と続いてきた。でも、改めてなんで?といわれると、誰も明確な理由を考えたことがない、というのが正直なところだと思う。


──実体のないタブーに支配されているという感じで、すごく日本的な萎縮の仕方ですね。


D その点、週刊誌はもうちょっとわかりやすいね。女性誌やアイドル雑誌を抱えていると、ジャニーズのタレントに出てもらわなきゃいけないから、どうしても、逆らえなくなる。それと、有名なカレンダー利権だよね。ジャニーズの若手のグループのカレンダーの販売権を各出版社に割り当てるんだが、この売り上げがかなり大きい。


B 2016年だと、一番売れてるKis-My-Ft2が小学館、SexyZoneが同じく小学館グループのホーム社、Hey! Say! JUMPが光文社、ジャニーズJr.が集英社、A.B.C-Zが学研プラス。だから、小学館の「女性セブン」「週刊ポスト」と、光文社の「女性自身」「FLASH」はジャニーズの悪口は絶対に書けない。



●SMAP騒動は芸能マスコミの"終わりの始まり"でもある!


D ただ、女性週刊誌は飯島氏との付き合いも深かったため、今回はどちらの悪口を書くこともできず、相当に苦労していた。特に「セブン」の発行人M女史は飯島氏と近い関係にあったから、2月4日号では「木村拓哉『もう疲れた』からの反転 中居正広『誤算とこれから』」との特集を組んでいるが、中居もキムタクも持ち上げてバランスを取ろうとしたうえ、飯島氏の功績もかなりの誌面を割いて紹介していた。


C でも「セブン」は同じ号で、工藤静香のジャニーズ遍歴まで踏み込んでいた。飯島氏と工藤の確執の理由について、「静香さんは、かつてIさんが担当していたジャニーズの別のアイドルとの噂も2〜3回あった。ある意味、Iさんとは"因縁の相手"だったのです」と......。「セブン」に対する飯島派の影響の強さを改めて思い知らされた。 


B 「セブン」って、ダウンタウンの松本人志が中居に「木村に頭を下げろ」とアドバイスしたと書いて松本に猛抗議され、謝罪する一件があったじゃない。あの情報ってそもそもメリー氏の周辺がある芸能記者に語ったことらしいよ。あちこちで情報が錯綜して大変だ(笑)。


A 「女性自身」もSMAPを表紙やグラビアに頻繁に登場されてきた御用達雑誌だった関係から、2月2日号では飯島氏が親しい友人に語った言葉を紹介していたね。「心配しないで......。5人はきっと変わらずにやっていくはず」というものだったが、実は「女性自身」の記者が飯島氏から直接聞いた言葉ではないかと話題になった。


B いくら血も涙もない芸能記者でも、これまでの関係を考えれば、手のひら返しをするのはさすがに苦しいらしい(苦笑)。


D 出版社の場合は、この利権から外れてる会社はけっこうジャニーズのタレントのゴシップにも踏み込むことができるよね。講談社はカレンダーからも外されているので、「フライデー」や「週刊現代」は完全に反ジャニーズ、反メリーで記事を出していたし、あと、「週刊女性」(主婦と生活社)も、昔、「JUNON」からジャニーズがタレントを引き上げてしまったトラブル以降、付き合いがないので、わりと思い切った記事を書いていたね。


──でも、一番ジャニーズ利権と関係のなさそうな「週刊文春」と「週刊新潮」が今回は、ジャニーズに乗っかって、中居や飯島氏叩きをやっていたじゃないですか。これはなぜですか。


B 「新潮」は最初の解散スクープで、ジャニーズからアプローチを受け、メリー氏のインタビューを載せてしまったからね。それで取り込まれてしまったんだろう。それと、新潮社は出版部がジャニーズと付き合いがあるので、意外と厳しい記事は少ないんだ。


D 「文春」は1年前のメリー氏のインタビュー以降、ジャニーズとは良好な関係にある。メリー氏は「文春」を嫌っているらしいんだが、メリー氏のインタビューを載せるときに一番問題になりそうな発言を外したことから、広報担当役員の白波瀬氏らの信頼を得るようになって、情報をもらえる関係になったといわれている。12月22日の、飯島氏のジャニーズ関連会社ジェイ・ドリームの役員辞任直後から動き出せたのは、明らかにジャニーズに情報源がいるからだろうし、その後の顧問・小杉理宇造氏、さらには『SMAP×SMAP』生謝罪の裏まで、トーンは完全にジャニーズ史観だったし。


C まあ、でも、活字メディアはいろいろしがらみはあっても、ギリギリのところでなんとか書こうとしてるから、まだマシだと思うよ。もっとひどいのは、やっぱりテレビ。ジャニーズとほとんど一体といってもいい関係でしょ。


──テレビについては、改めてテレビ局J担の座談会をやるつもりですが、しかし、スポーツ紙から女性週刊誌、さらには「新潮」や「文春」までが、一プロダクションの情報にコントロールされるのって、やっぱり異常ですよ。しかも、聞いてみたら、ジャニーズにさからえない理由というのが意外とたいしたことない(笑)。たんに旧態然とした悪弊を引きずっているだけというか。この構造をなんとか断ち切らないと、それこそ芸能マスコミもジャニーズと一緒に沈没してしまうなんてことになりかねないですよ。


A この問題は「たかが芸能報道だから」ということじゃすまないしね。それはよくわかってるんだけど......。
(構成/編集部)


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