事務所サイドが頭を悩ます女性タレント管理問題とは?

2月25日(土)7時0分 NEWSポストセブン

若い女性タレントの管理には事務所も苦労!?

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 放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、女性タレントと所属事務所の関係性について明かす。


 * * *

 その活躍ぶりをとっても、周囲の期待度の高さをとっても、若手No.1と言っても過言ではなかった清水富美加の「出家」騒動。


 彼女の著書『全部、言っちゃうね。〜本名・清水富美加、今日、出家しまする。〜』がスピード出版されてからは、まさかの不倫問題へと世の中の興味は変わりつつあるものの、所属事務所の待遇面は、メディアにずいぶん取沙汰されたものである。


 特にクローズアップされてしまったのは「睡眠時間が3時間しかないほど働いても月給5万円」という点だ。


 それに対して多くの芸能人や芸能関係者から発せられたのは「自分も10代の頃は、そんなものだった」「事務所は先行投資をしているので特に驚く数字でもない」というコメント。それに対して、一般の方から異口同音に「ズレている」との意見があがったのは皆さんご存知のとおりである。


「若い女性タレントを数多くお預かりしている立場として、今回のことは大きな衝撃だった」というのは、某プロダクション幹部の弁。


「一般の方の中には、芸能プロダクションをブラック企業のように思われた方もおいでになるでしょう。我々としても、考え直さなければならないことはたくさんある」としつつも、他にも何人か話を聞いた芸能プロダクション関係者は一様に「若い女の子たちの管理は本当に難しい」と言うのである。


 なかでも「最近特に難しいのは、モデルからスタートする子たちの管理」なのだという。


「でも、いまって、たいていの女の子は、モデル出身じゃないですか?」と私が言うと、「その通りです。アーティストであっても、曲を出す前はモデルだった子もいますし」と某幹部は困り顔だった。


 モデルと言っても、海外のコレクションに出るような身長170cm以上で8頭身〜9頭身を売りにするファッションモデルではなく、“読モ”と呼ばれる、素人っぽいモデルが人気者になる傾向になってからは、余計、「スタートはモデルという子が増えた」そうだ。


 所属事務所としては、「人数も多く、誰がどのタイミングでブレイクするか正直わからない」のが現状だと言い。「このテの子たちについては、事務所が大手だから売れるという時代も終わりつつあるのかもしれない」と。


 テレビ番組や雑誌ではなく、SNSにアップされた“一枚”から火が付いたり、既存の女性タレントが「カワイイ」「オシャレ」と評価したことがきっかけで、所属事務所が把握せぬまま、売れてしまったりするケースが増えつつあるのも、昨今の傾向だ。



 当然、そういう子は仕事が増えていく。とはいえ、芸能界的にはまだ知名度が低いし新人の部類。長時間の雑誌撮影などに、マネジャーがべったり付くことは考えられず、前後はともかく、「一人で行かせることも多い」なか、「この仕事は私がとってきた」「事務所は何もしてくれなかった」「売れたのは私一人の力」と言い始める子が多いのだそうだ。


 テレビの仕事とは異なり、ひとたびモデルとして人気が出ると、ページ数などが毎号、毎号増えていき、やがてタイアップや広告ページのオファーまでもが…。そこまで来るのに、それほど時間がかからないのだという。


「自分が売れてくると、他の事務所の人気モデルさんたちとも仕事をするようになるので、当然ギャラの話にもなります。そこで、『私はこれしか貰ってないのに』と不満をもつ子もいて、そこに親御さんが出ていらっしゃるケースもある」と別の事務所幹部は明かす。


 モデルからステップアップして、「女優」の肩書を掴んだ後も、青春群像劇のような作品で他事務所のタレントと共演して、自分が所属する事務所の「条件の悪さ」に直面する若手も多いと聞く。


 さらに「みんなが広瀬すずちゃんみたいになれるワケでは当然ないので…」と話すプロダクション関係者もいた。つまり、先行投資をしたところで、した分、売れるわけでも、全員が必ずスターになっていくわけでもないということ。「多くの皆さまに応援していただけるようなポジションまで来られる子は、本当に一握りなのです。我々としては、その子たちに、できる限り、気持ちよく仕事をしてもらうよう、細かいケアをしていくしかないのです」という事務所幹部もいた。


「細かいケア」とは具体的にどういうことなのか、聞いてみた。


「ウチの社長がやっているのは、まずは、どんなに小さな仕事であっても、仕事が終わったときには、現場マネジャーらと共に食事会をして打ち上げをしています。そうした場では、ただ、べた褒めするということではありませんが、良かったところは徹底的に褒めて次につなげるようにしてもらう。いまの女の子たちは焼肉とか好きですから、そういう場所を選んでますね。ときには、ご家族を招いて、そういう会を開くこともあります。親御さんにも御心配な部分は多々おありになると思いますから、そうしたことを解決するためにも、必要な会だと言えますね」という。


 こうした細かいケアをしなくて良くなるのは、女性タレントが何歳ぐらいになってからなのだろうか?


「いや、アラサー、アラフォーの女優とて同じですよ。結局、そういう小さいことの積み重ねや、ちょっとした気持ちのかけ方で信頼していただけるのは事実なので」と。


 清水富美加と事務所、そして女性チーフマネジャーとの関係は、「決して悪いようには見えなかった」という声もよく聞く。各事務所にはそれぞれの方針やカラーがあるものなのだが、今回話を聞いた事務所幹部らによる女性タレントへの「細かいケア」の積み重ねと、親御さんを含めたコミュニケーションには、事務所側の苦労がしのばれる。

NEWSポストセブン

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