『べらぼう』<ここにいない仲間の意見>という醜悪な論法を繰り出す鶴屋にキレた駿河屋。でも表情は蔦重にキレた時と異なり…視聴者「鶴屋は<吉原者>を持ち出すしかないと」「見事すぎる連携」「鎌倉殿なら族滅」
2025年2月26日(水)12時20分 婦人公論.jp
「べらぼう」公式インスタグラム(@berabou_nhk)より
大河ドラマ『べらぼう』
横浜流星さん主演の大河ドラマ『べらぼう』(NHK総合/毎週日曜夜8時ほか)。第8回「逆襲の『金々先生』」が2月23日に放送され、話題になっています。
*以下「逆襲の『金々先生』」の放送内容のネタバレを含みます。
●「逆襲の『金々先生』」あらすじ
蔦重(横浜流星さん)が手掛けた吉原細見『籬(まがき)の花』は、瀬川(小芝風花さん)の名を載せたことで評判となり、瀬川目当てに客が押し寄せ、吉原が賑わう。
瀬川は客をさばききれず、他の女郎たちが相手をする始末に、蔦重も一喜一憂。
そんな中、瀬川の新たな客として盲目の大富豪、鳥山検校(市原隼人さん)が現れる。
一方、偽板の罪を償った鱗形屋(片岡愛之助さん)は、青本の新作『金々先生栄花夢』で再起をかけ、攻勢に出るが…。
仲間入りを約束されていた蔦重だったが…
今回のエピソードにおいて、蔦重が手掛けた吉原細見『籬の花』が評判となったことで大いににぎわった吉原。
一方、偽板の罪を償った鱗形屋が再起をかけて刊行した青本『金々先生栄花夢』もヒット。逆襲に打って出ます。
また蔦重は「倍売れる細見」を実現させたことで地本問屋への仲間入りを約束されていましたが、地本問屋のリーダー格・鶴屋(風間俊介さん)がその話を反故にしようと画策。
終盤には地本問屋の面々を引き連れ、吉原へ乗り込んでくる展開に…。
鶴屋VS忘八
吉原にやってきた地本問屋の一同は、女郎屋の主人たち”忘八”の面々を前に、鱗形屋を支えたいので、蔦重を仲間に入れられないと主張。そして地本問屋の面々をその場から一旦退却させると、鶴屋は<今日ここにいない仲間の意見>を持ち出します。
「吉原者は卑しい外道。市中に関わらないでほしいと願う方がいるということです」と告げた鶴屋。
対して伊藤淳史さん演じる大文字屋は「てめえらののさばってる日本橋は、元は吉原のあったとこじゃねえか!」などと声を荒らげます。
「こんないかがわしいもの、江戸にはいらぬって追い出されたんじゃないかって」と答える鶴屋。すると今度は安達祐実さん演じる大黒屋のりつが「こちとら天下御免ですけどねえ」と言い放ちます。
すっくと立ちあがった駿河屋
やり取りの最後、吉原を毛嫌いしている旦那衆と話をさせてもらえないかと提案した蔦重。「確かに俺たちは忘八だ。分かってもらうために、話し合って親しみを持ってもらうしかねえんですよ。お願いします」と鶴屋に頼み込みます。
しかし鶴屋は「皆さま、吉原の方々とは同じ座敷にもいたくないってな具合で」とニヤニヤしながら言い放つのでした。
するとここまで黙って聞いていた忘八の面々がなぜか笑みを浮かべます。
すっくと立ちあがり、鶴屋のもとまで進むと「ははっ」と一笑した駿河屋(高橋克実さん)。襟首をつかみ、鶴屋を引きずり始めます。
その様子を見て、手にした酒をくいっと煽る扇屋。さらに止めようとする蔦重を大文字屋がしっかりと抑え、部屋の障子を開けます。
見事な忘八の連係プレー
鶴屋を階段まで引っ張っていくと、そのまま西村屋たちが待機する1階へと勢いよく突き落とした駿河屋。心配した蔦重が階下へ向かおうとするも、今度は駿河屋の女将・ふじから制止されます。
鶴屋を見下ろしながら「わりいけど、俺だってあんたらと同じ座敷にいたかねえんだわ!」と言い放った駿河屋。
すると、大文字屋は<吉原への出入り禁止>を、正名僕蔵さん演じる松葉屋は<地本問屋の連中が今後吉原の本を作れない旨>を、りつが<今後は蔦重しか細見を出せない旨>を、さらには扇屋が<吉原に入ったら二度と出て行けなくなる旨>を、次々と告げていきます。
最後に「覚悟しろや、この赤子面!」と駿河屋が啖呵を切ると、地本問屋の面々は完全に気圧されてしまうのでした。
視聴者の声
<ここにいない仲間の意見>を持ち出すという醜悪な論法で吉原者への侮蔑をむき出しにした鶴屋。対して、思い切りよく階下に突き落とした駿河屋と、忘八の面々の見事な連係プレーにシビれた視聴者が多かったようです。
たとえば視聴者からは「駿河屋が<いくぞ>ってときにかわる顔、ゾワッとした」「見事すぎる連係(笑)。忘八アベンジャーズの宣戦布告!」「駿河屋が蔦重にキレた時、顔は歪んで苦しそうだった。でも赤子ヅラにキレた時は威勢よく、笑ってからキレ散らかしてた。それがイイ」「約束を果たし、プロジェクト案も申し分ないからこそ、鶴屋は蔦重の”吉原者”という属性を突こうとしたわけだ」「出禁扱いとは忘八優しい。これが鎌倉殿ならとっくに族滅…」「推しは駿河屋の親父様です。高橋克実なのに…中身は高橋克実なのに…!!!(失礼すぎる)」といった声が見られていました。
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大河ドラマ第64作となる『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』は、“江戸のメディア王”として時代の寵児になった、”蔦重”こと蔦屋重三郎が主人公。
蔦重を演じるのは、NHKドラマ初出演となる横浜流星さん。脚本は、連続テレビ小説『ごちそうさん』大河ドラマ『おんな城主 直虎』などを手掛けた森下佳子さん。
さらに語りは、蔦重らを見守る吉原の九郎助稲荷(くろすけいなり)として、綾瀬はるかさんが担当する。
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