730日以上の捜査で清原を逮捕 組対5課の実態と捜査手法

2月26日(金)16時0分 NEWSポストセブン

清原捜査を担当したのは「組対5課」

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 覚せい剤所持容疑で逮捕された清原和博容疑者(48才)。その現場となったのは、自宅マンションだった──。2月2日の夜、自宅マンションの自室に1人でいた清原容疑者と覚せい剤を発見し、彼を現行犯逮捕した捜査員たちは、実に730日以上にもわたって水面下での捜査を続けていたのだ。2年以上にもおよんだ執念のミッションを成し遂げたのは「警視庁組織犯罪対策部5課」の捜査班。地道な内偵捜査の末の逮捕だったというが、いったいどんな部署なのか?


 警察は国の機関である「警察庁」と「都道府県警察」に分かれていて、「都道府県警察」とは、各都道府県にある神奈川県警、大阪府警などのこと。そのうち、東京都だけが「警視庁」と呼び名が異なる。警視庁には「新宿警察署」「渋谷警察署」のように各地域の警察署にあたる「所轄」と、「本部」があって、組織犯罪対策部は本部の組織だ。


 仕事内容はその名の通り、組織的な犯罪を取り扱っていて、1〜5課で構成されている。1課、2課は外国人犯罪の取り締まりや捜査を行い、3課、4課は暴力団対策を担当。今回活躍した5課は銃器や薬物事件を扱う。通称“組対5課”と呼ばれ、ドラマ『相棒』(テレビ朝日系)で特命係の杉下右京(水谷豊・63才)に隣の部屋から「ヒマかっ?」と顔をのぞかせる角田六郎(山西惇・53才)は組対5課の課長だ。


 かつては、警視庁本部生活安全部の薬物対策課が薬物事件を扱っていたが、2003年、暴力団捜査などに従事していた銃器担当などが統合されて新設された部署になる。


 薬物事件の捜査では、こっそりと調査して所持や使用している現場をおさえる必要があるが、そもそも捜査員は、どうやってターゲットを見つけるのか? 警視庁元刑事で薬物捜査の経験もある吉川祐二さんは、「薬物の場合、調査を始めるきっかけは“たれこみ”であることが多い」と明かす。


「清原容疑者の件について直接担当していたわけではないので断定はできませんが、薬物事件では“ちんころ”といわれる密告が多いです。また、別の薬物事件で逮捕された容疑者が、『アイツもやってるよ』と話したのをきっかけに捜査に入ることもあります。清原容疑者もそのどちらかだと思われます」


 週刊誌報道の前から警察は清原容疑者をマークしていたといい、行動の追跡や張り込みのほか、逮捕の直前は24時間監視していたとされる。出入り先の飲食店にも張り込み、店を出たあとに、清原容疑者が使用した食器などを押収し、調べる“がさ入れ”なども行っていた。



 また、本人が出したゴミ袋も調べ、コンビニ弁当の箸を持ち帰ったり、宿泊ホテルで体液のついたティッシュなどをおさえていた。結果としてこれが大きな決め手となる。組対5課には200人以上の捜査員がいるといわれているが、これだけの事件となれば何人の捜査員が動くのか。


「捜査にかける人員は事件の大小や、張り込む場所や対象物件によっても変わります。たとえば、テレビ局のように何か所も出入り口があればどこから出てきてもいいように捜査員を配置しますし、清原容疑者のマンションは表と裏に出入り口があるといわれているので、その場合だと2か所出入り口の張り込みが必要になってきます。尾行班など含めて、20〜30人の班で動いていたと思います、実際、私が現職の時の薬物事件では、1つの案件で、30人以上の捜査員が動いたこともありました」(吉川さん)


 24時間マークしてバレないように監視を続けるなんて、まるで刑事ドラマの世界そのもの。だが、「彼らは特殊な訓練を受けているわけではない」と吉川さんは言う。


「相手とどれくらい距離をとるか、どうやって尾行するかといったルールは特にありません。ベテラン捜査員が、経験に基づいて行動します。たとえば喫茶店に入るとき、座る位置は決まっていません。パッと見て空いている席のなかで声が聞き取りやすい位置など、状況に応じて見極めます」


 路上で尾行するときには、さりげなく通り過ぎることが重要だという。


「相手から見えないように、対象者をわずかに見ながら尾行していきます。路上で相手が立ち止まったときに、同じように止まっていたら怪しまれます。そのときはスッと抜き去って、後ろに待機している別の捜査員が尾行を続けます。相手が車で動けば車も動きますし、どこでどう動くかわからないので、急に降りて歩き出したときにはすぐ追えるようスタンバイしておきます。だから1つの尾行に何人も必要となりますし、24時間態勢で動くとなれば何十人もの捜査員が必要なのです」(吉川さん)


※女性セブン2016年3月10日号

NEWSポストセブン

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