ネバギバ!セリフに込めたガオレッドのエールにファン胸熱

2月27日(水)13時0分 おたくま経済新聞


 歌謡グループ「純烈」のリーダーを務める酒井一圭さんが投稿したツイートが特撮、特にスーパー戦隊のファンの心に刺さり、「心にしみた」「スーパー戦隊最高」「涙があふれた」との感想が寄せられています。

(※本稿にはツイートの背景説明のため一部ネタバレが含まれます。2019年2月24日放送の「4週連続スペシャル スーパー戦隊最強バトル‼ BATTLE2」を未見の方は、物語のクライマックスについての描写がありますのでご注意ください)

 事の発端は、現在テレビ朝日系列で放送中の特撮SPドラマ「4週連続スペシャル スーパー戦隊最強バトル‼ 」の撮影所のスタッフから酒井さんに届いたメール。そこには「明日ガオレッドが久々に出ます」、そして「金子さんのラストの台詞を酒井さん必ず見てくださいね」と記されていたそうです。

 メールの内容を受けて、酒井さんは「受け取りました。戦隊っていいなあ」と、2019年2月24日10:39にTwitterに投稿しています。「友情、優しさ、助け合い、強さ、笑顔、諦めない気持ち。純烈リーダー、頑張るよ!」。投稿時刻からみて同番組をリアルタイムで視聴したと思われます。



 2月24日に放送されたBATTLE2「暗躍する謎の鎧」に、ガオレッド/獅子走役で出演した金子昇さん。スーパー戦隊シリーズ第25作「百獣戦隊ガオレンジャー」(2001年〜2002年)で牛込草太郎/ガオブラック役を演じた酒井さんとは、1年以上の撮影期間を共にすごした戦友ともいえる関係です。ここで、2019年2月24日放送分での金子さん登場シーンをふり返ってみましょう。

 星の護り人とも言われる不思議な少女リタ(演:浅川梨奈)により「願いを叶えるために」集められた“スーパー戦隊”歴代の戦士たちが、チームを組んで闘っています。「動物戦隊ジュウオウジャー」のジュウオウイーグル/風切大和(演:中尾暢樹)は、「海賊戦隊ゴーカイジャー」のゴーカイレッド/マーベラス、「宇宙戦隊キュウレンジャー」のサソリオレンジ/スティンガー、「手裏剣戦隊ニンニンジャー」のアカニンジャー/伊賀埼天晴、そして「列車戦隊トッキュウジャー」のトッキュウ5号/カグラとともに「変わり者チーム」に編成されました。

 仲間割れと仲裁、この試合の背景を探るために、と変わり者チームのメンバーは大和を残して出払ってしまいます。そのとき、モニターからリタの声が聞こえてきます。「まもなく準々決勝、Aブロック第一試合を開始します」。リタのアナウンスは続きます。「今回は3対3のタッグによるバトル……。出場者はすみやかにバトルフィールドへ」。

 モニターに映し出された変わり者チームの出場者は、大和とマーベラス、そしてスティンガーの3人でした。どこかへ出て行った2人が戻ってくる気配はなく、「この組み合わせじゃ無理だ」とつぶやいた大和。「対戦者の変更を希望します」手を挙げ大きな声でこう宣言します。「俺一人で……1対3で闘います」。

 大和の対戦相手は、「太陽戦隊サンバルカン」のバルシャーク、「星獣戦隊ギンガマン」のギンガグリーン、そして「百獣戦隊ガオレンジャー」のガオレッド/獅子走(演:金子 昇)です。走は大和に問いかけます。「お前一人でいいのか」。大和の返事はただひとつ、「はい」でした。

 「ガオアクセス」静かな声で走が変身、続けてバトルフィールドの面々も変身します。ついに大和の、ある約束をかけた、孤独な闘いがはじまりました。大和は「たとえ一人でも俺は負けない!」と3人に挑みますが、1対3という不利は否めません。大和の劣勢を見て、走は勝利の証である「“ジェム”をゲットしましょう」と、仲間のバルシャーク、ギンガグリーンをうながします。

 そのときでした。「俺は負けない。俺には約束がある。その約束を守るんだ!」傷つきながらも大和は立ち上がります。その姿を見て「その身体でまだ闘うというのか。おまえは誰とどんな約束をしたんだ」とたずねる走に、大和は初めてその胸の内を明かすのでした。

 大和は、あるとき町で出会った少年と交わした約束について打ち明けます。少年は病気と必死に闘いつつも、いつか病気に打ち勝って動物たちと一緒に草原で遊びたいと、その様子を絵に描いて大和に見せてくれたのでした。「俺はあの子の描いた絵を見て……約束したんだ。かならず動物たちがたくさんいる……大草原に連れていくって」大和の背負う約束の重さに、対戦相手の走、そして仲間の2人は思わずうなだれてしまいます。

 「なのに……」。回想の中で病院に駆けつけたと思われる大和でしたが、すでに少年は息を引き取ってしまったようです。「だけど……」大和は力強く宣言します。「絆はまだ生きつづけてる」。

 「あの子の魂をほんの一瞬でいいから呼び戻して、大自然でたくさんの動物たちと触れ合わせてあげたい」。「それが俺の願いなんだーっ!」ついに大和は叫びます。「本能覚醒!!」ジュウオウイーグル、ゴリラ、ホエールに次々と姿を変え、闘い続けた大和はとうとう3人に勝利するのでした。

 辛くも勝利を手に入れた大和に、走が語りかけます。「お前もレッドらしく熱いな」。

 「え?」と、驚く大和に走は語り続けます。「リーダーたるもの、熱くないとチームを引っ張れないだろう」。走の話はさらに続き、大和は黙って聞いています。「ネバギバ……諦めない心だ」最後に走はこう告げました。「お前も思う存分突っ走れ」。そして、「やる気満々だぜ!」と中空に叫んだ走。大和の心に大事なものを残し、走はバトルフィールドから去って行ったのです。

 純烈ファンはもともと年配の女性層が厚く、紅白出演以降ファンになった人でも、リアルタイムで「ガオレンジャー」を観ていた人の割合はそう高くないでしょう。実際、「ガオレンジャー」に登場するキャラクターの口癖にピンとこなかった人たちは少なくなかったようで、続けて投稿したツイートに酒井さんの配慮が感じられます。酒井さんの解説で「やる気満々だぜ」は金子さん演じる獅子走の口癖であり、「ネバギバ、諦めない心」は、酒井さん演じる牛込草太郎の口癖であることがわかります。



 リアルタイムで「ガオレンジャー」を観ていた人たちからすれば、この一連のやり取りは金子さんと酒井さんとの、ともに作品を作り上げた熱い絆を感じる素晴らしいエピソードとなりました。「ネバギバ」という4文字に込められた、金子さんと酒井さんの歴史、歩いてきた道のりに思いを馳せ、これからも応援していく決意を新たにしたファンは多いことでしょう。

 2018年12月31日に紅白出場という悲願を達成し、これからというときに急転直下のスキャンダル発覚。メンバーをひとり失ってしまった酒井さん率いる純烈ですが、ネバギバ精神を発揮し、2年連続の紅白出場をつかみ取ってほしい……と筆者も一ファンとして心から願っています。

<参考・引用>

酒井一圭さんTwitterアカウント(@sakai_kazuyoshi)

※画像は酒井一圭さんTwitterアカウントのスクリーンショットです。

※表記の一部に誤りがありました。訂正しお詫びいたします。

(山口さゆり)

おたくま経済新聞

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