山崎育三郎、直感と妄想から始まったミュージカル「日本から発信」 原作・雲田はるこも絶賛
2025年2月28日(金)4時0分 オリコン
『昭和元禄落語心中』取材会に出席した山崎育三郎 (C)ORICON NewS inc.
山崎は、紺地に流水紋と鶴のような文様が入った着物に苔色の羽織で登場。2018年にNHKで放送された同名のドラマにおいて助六を演じた山崎は、このドラマがミュージカル化のきっかけだと話す。「きっとこの作品はミュージカルにしても魅力的な作品になるんじゃないかっていう、自分のほんとに直感と妄想から始まったものが、こうやって形になって、いよいよ初日を迎えると本当にわくわくしますし、もう夢のような時間でしたね」と感慨深げ。
とはいえ形にするのは簡単ではなかったという。「0から立ち上がっていく期間っていうのは、稽古が本当に大変だったんですけど」とし、「いよいよお客様にどうやって受け止めていただけるのかっていうのはすごい楽しみですね」としみじみ。「本当に壮大なストーリーなので、これを3時間以内のミュージカルにまとめるっていうのが1番大変だったんですけれども」と言いながらも、「でも、なんかすごく稽古場の雰囲気もよく、みんな割と穏やかというか。『うわーっ!』ていう(にぎやかな)タイプが全くいないんで」と楽屋の雰囲気のよさがあったことを明かし、「(中村)梅雀さんがムードメーカー。ずっと盛り上げていただいて」と笑顔で伝えた。
稽古場には原作者の雲田はるこ氏の訪問もあった。「雲田先生は『昭和元禄落語心中』の世界が、ミュージカルで、歌うってどういう感じになるんだろうって思ってたらしいんですけども、実際に通し稽古とか見ていただいて、『想像以上にハマる。落語とミュージカルっていうのがこんなにマッチするんだ』って、そういうお言葉いただいて。すごくうれしかったですね」と声を弾ませた。
最後のあいさつでは、「個人的に僕は98年がデビューで、それが小椋佳さんが企画されたオリジナルミュージカルっていうのが自分の育った場所、原点。やっぱり”日本のオリジナル、日本から発信するミュージカルを世界に出したい”。これが1つ大きな自分の夢でありました」とし、「今回こういう形で、この日本人キャストで、0からすべて日本のチームで作ったものをお届けできる、スタートできるっていうのは、本当に自分としても光栄な気持ちでいっぱいです」と思いを語った山崎。「ここから日本のミュージカル界に新しい風を吹かせたいと思いで、みんなでこの新作を挑んでおりますので、ぜひこの劇場で体感していただきたいなと思っております。お待ちしております」とファンに呼びかけた。
本作は、雲田はるこ氏の同名漫画を原作としたミュージカル。伝統芸能である落語の世界を舞台に、若き落語家たちの成長と葛藤を描く。昭和初期、落語の世界に入った菊比古[八雲](古川雄大)は、同期入門の天才・初太郎[助六](山崎)と固い友情で結ばれる。芸者・みよ吉(明日海りお)にも支えられ、切磋琢磨する2人だが、その関係は、思いも寄らない道筋をたどる。
2月28日〜3月22日に東京・東急シアターオーブ、3月29日〜4月7日に大阪・フェスティバルホール、4月14日〜23日に福岡市民ホール・大ホールにて上演される。
なお取材会には、山崎のほかに明日海、古川、黒羽麻璃央、中村が参加した。