『幕末グルメ ブシメシ!』はいかに江戸の料理を再現したか

2月28日(火)7時0分 NEWSポストセブン

弱った胃腸にも優しい江戸時代の「茶粥」 

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「飯テロ」とは、おいしそうな食べ物の写真や映像を見せて、食欲を刺激する行為を意味するネット上での造語。今、「飯テロ」ドラマが続出し、注目を集めている。実はこれ、料理監修とよばれる料理のプロがドラマ内でいかにおいしく見えるかを考慮して演出しているのだ。そこで、『幕末グルメ ブシメシ!』(毎週火曜23時15分〜、NHK BSプレミアム)の江戸料理を家庭で再現するコツを聞いた。


 料理監修者の冬木れいさんは、江戸時代など古典料理を得意とする料理研究家だ。俳優の瀬戸康史(28才)が演じる主人公・酒田伴四郎が生きたのは幕末。この時代は、しょうゆ、みそだけでなく、スパイスのこしょうなどもあったと話す。


「江戸も後期になると、国産の砂糖やみりんが使われ始めます。そしてこの頃、蒲焼のたれやそばつゆも今のような味になったようです」(冬木さん、以下「」内同)


 江戸時代に書かれた料理本は現存し、それをもとに、当時の料理を再現している。


「とはいえ、料理本の調味料の割合や分量はあいまいで、“ほどよく調理をする”というような言葉が記されているものが多く、味を決めるのに苦労しました。現代の味覚に合わせてこのドラマでは、当時のレシピよりやや薄めの味つけにしています」


 塩ひとつとっても、今とは異なっていたと冬木さん。


「茶粥のレシピには、“最後に焼き塩をわさびおろしにてすり入れる”とありました。当時は、海水を煮詰めて塩を取り出していたので、苦汁にがりが多くて固まりやすく、カチカチだったんです。


 現代の塩は、さらさらしていて、すりおろせません。そこで、九州から特別に竹塩のかたまりを取り寄せて、使用しました」


 近年、健康食としても見なおされている江戸めし。お腹を壊した殿様のために伴四郎が作る茶粥は、米を煎って食感と風味をよくするなど、その当時ならではの工夫がほどこされている。


 その「茶粥」と、香り高く殿の奥方の心を癒した「たけのこ飯のはまぐり汁かけ」のレシピを冬木さんに教えてもらった。


〈「茶粥」の作り方〉


【1】鍋で煎茶10gを煎り、香りがたったら取り出す。

【2】【1】の茶葉とお湯4カップを大きめの急須に入れる(※大きめの急須がない場合、鍋に茶葉を入れ、茶こしで茶葉をこしてもよい)。

【3】土鍋に米1/2合を入れて、きつね色になったら、【2】のお茶を入れて、強火で炊く。

【4】煮立ったら弱火にし、皮をむいてひと口大に切ったさつまいも中1本分を加え、やわらかくなるまで煮る。

【5】塩少量で味を調える。


〈「たけのこ飯のはまぐり汁かけ」の作り方〉


【1】ゆでたたけのこ100gは薄切りにして熱湯で湯洗いし、酒大さじ1をふりかけておく。

【2】米1合をといで炊飯器に入れ、普通に水加減し、【1】を入れて炊く。

【3】砂抜きしたはまぐり5個は流水でよく洗ってから鍋に入れ、水3カップ、酒大さじ4を加えて火にかける。殻が開いたらはまぐりを取り出し、身を殻からはずす。

【4】【3】の残り汁を再び煮立て、しょうゆ小さじ1、塩小さじ1/3を入れる。

【5】【2】の炊き上がったご飯を器に盛り、はまぐりの身をのせて、【4】の汁をかける。

【6】あれば山椒などの木の芽適量を散らす。


※女性セブン2017年3月9日号

NEWSポストセブン

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