【ACTF2016】『ブブキ・ブランキ』でも使用! サンジゲンが導入したデジタル作画ソフト「TVPaint」とは?

3月3日(木)13時0分 おたぽる

「あえてやるんだ!TVPaint作画の可能性」

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 2月13日、練馬区立区民・産業プラザにてJAniCA(日本アニメーター・演出協会)が「アニメーション・クリエイティブ・テクノロジー・フォーラム(ACTF)2016」を開催した。本稿ではサンジゲンの「あえてやるんだ!TVPaint作画の可能性」の模様を記す。

 サンジゲンがTVPaint社のTVPaint Animationを導入したのは、社内にデジタル作画部が出来た2014年10月。翌15年7月より「ULTRA SUPER ANIME TIME」(TOKYO MX、BS11)内にて放送された『うーさーのその日暮らし 夢幻編』での使用が最初になる。

 それ以前もデジタル作画を試していたものの、紙との併用などで難渋。転機となったのはWebオリジナル短編アニメーションシリーズ「日本アニメ(ーター)見本市」の1作として制作した『おばけちゃん』(15年3月公開)だった。監督したコヤマシゲトが原作(草野剛と共同)の絵本をCLIP STUDIO PAINT(セルシス社)で描いていたことから、そのまま原作の絵として活かせるのではないかと考えた。実際に原作のデータを元に原画と動画を加筆したところうまくいったという。

『うーさーのその日暮らし 夢幻編』ではTVPaint Animation内に独自のツールを開発。以下のようなものがあった「カスタムスケッチパネル」「セミオートタップ」「色置き換えツール」など。これらの研究開発は作画業務以外の時間を確保することでアニメーター自身が行っており、今後もデジタル作画はメリットを生かした運用と表現の可能性を生み出して行くことに重きを置いて行くそうだ。

 サンジゲン設立10周年作品として現在放送中の『ブブキ・ブランキ』についても解説。TVPaint AnimationにCGソフトの3ds Maxから書き出したCGキャラクターの線の素材を読み込んでいる。作例では着ている背広を和服にしてくれというオーダーに答えたものだ。時間軸がズレないように、同じく3ds Maxから読み込んだアニマティクス(キャラクターの動作ガイド)のムービーを下地にしながら、元の線に描き足していく。

 上記のアクビをするカットは中割りの枚数が多かったため、元のCGの線を利用して描き足したのを合成して着色している。そのため最終的な画としてはデジタル作画と混在し、CGのままなのかどうかの判別がつかないとのこと。

 一方、TVPaint社も別室でTVPaint Animationの機能を解説。1991年の誕生から、今年で実に25年目を迎えるソフトだが、日本のユーザーだとAura(98年〜2003年)やMirage(03年〜05年)で覚えている人もいるだろう。

 TVPaint Animationには日本向けとして「タイムシート作成用スクリプト」「色トレス線の含み塗り」「アンチエイリアス」「レイヤーの選択表示」が実装された。そのうち「色トレス線の含み塗り」はサンジゲンからの要望によるものとのことで、先の『ブブキ・ブランキ』の作例でも披露したものだ。

 なおTVPaint Animationは、「あにめたまご2016」で『カラフル忍者いろまき』を制作したSIGNAL.MDや『進撃の巨人』などの制作で知られるWIT STUDIOも導入している。
(取材・文/真狩祐志)

■サンジゲン
http://www.sanzigen.co.jp/
■TVPaint
http://www.tvpaint.com/v2/content/article/home/
■アニメーション・クリエイティブ・テクノロジー・フォーラム(ACTF)2016
http://www.janica.jp/course/digital/actf2016.html

おたぽる

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