「死ぬならどんな毒にしよう」死罪になる時は毒殺がいいと壬氏に願う理由と「薬屋のひとりごと」の世界観

2025年3月5日(水)20時0分 ABEMA TIMES

 アニメ「薬屋のひとりごと」で宦官の壬氏(CV:大塚剛央)と侍女の猫猫(CV:悠木碧)の関係は基本的にはコミカルに描かれることが多い。しかし第9話では、同作の古代中国のような世界観における残酷な現実が垣間見えるシリアスなシーンがあった。

【映像】壬氏に処刑方法を願う猫猫(18分35秒ごろ〜)

 「薬屋のひとりごと」は、日向夏氏による同名のライトノベルが原作のアニメ作品。月刊誌2誌でコミカライズもされ、シリーズ累計発行部数は4000万部を突破している。TVアニメは2023年10月より2クール連続で放送され、後宮で“毒見役”として働くことになった猫猫による推理劇や、猫猫と美形の宦官・壬氏とのコミカルなやりとりなどが人気を博し大きな話題となった。2025年1月からは第2期が放送されている。

 第9話で猫猫は、堀に浮かんでいたという後宮の下女の遺体を見て自殺か他殺かの見解を壬氏に問われた。自殺か他殺かは断定できないが、遺体の状態を見るに生きたまま堀の中に落ちたのは間違いないだろうと伝える猫猫。「自殺か他殺か——」そういいながら猫猫は、人々の死に想いを馳せる。そして「私なら自分から命を絶とうとは絶対に思わない。他人から殺されるのもまっぴらだ。死んでしまえば薬も毒も試せない」と、自身の中にある生への意思を確認した。

 その一方で猫猫は「でも……もし自分が死ぬとするなら」と考える。急に物思いにふけった猫猫に壬氏が「何を考えている?」と近づくと、猫猫は「死ぬならどんな毒にしようか」と考えていることを明かした。もちろん死ぬ気などないが、たとえ望まなくても人はいつ命を落とすかなどわからない。猫猫は唐突に「もし私を処刑する場合、毒殺にしていただけませんか」と壬氏に懇願した。

 壬氏はぎょっとしたように「なんでそうなる?」と問い返したが、それは猫猫が自分が粗相をした場合、処分を下すのは高貴な壬氏だろうと思ったから出た発言だった。加えて、平民である自分の命は些細な失敗で簡単に吹き飛ぶものだと思っているからでもある。壬氏は怒ったように「そんなことはしない!」と否定したが、猫猫は「するしないではなく、できるできないですから」と2人の身分の差を冷静に指摘したのだった。

 普段は軽妙なやりとりを見せる猫猫と壬氏だが、両者が身を置く世界は残酷なほど異なるものだということが突きつけられたシーン。放送当時SNS上には「主人公がどういった世界にいるのかを再確認」「距離が近くなったと言えど、2人には身分の差があることを改めて痛感した」「諦めの表情が印象的」との声が続出していた。

(C)日向夏・イマジカインフォス/「薬屋のひとりごと」製作委員会

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