23歳・髙橋ひかる 令和は「選択肢が多い」 イマドキ女子のリアルな「仕事観」 研修医役に重なる本音
2025年3月6日(木)9時30分 スポーツニッポン
「全日本国民的美少女コンテスト」グランプリに輝き芸能界入りし、今年でデビュー11年目を迎える女優の髙橋ひかる(23)が、今期ドラマで初の「研修医」役に挑戦している。TBS系火曜ドラマ「まどか26歳、研修医やってます!」(火曜後10・00)で、令和のイマドキ研修医を熱演。ドラマにちなみ、髙橋自身の「仕事観」を聞いた。(中村 綾佳)
26歳の研修医が、ベテラン医師たちの試練に立ち向かい、医師として女子として人生と向き合う濃厚な2年間を描いた成長物語で、髙橋が演じるのは、主人公・まどかと同期の研修医・尾崎千冬。サバサバしていて意思が強く、将来のビジョンがはっきり見えているしっかり者で、研修医のうちに生涯のパートナーを見つけ“旦那と共に開業”を夢見て婚活にも奮闘しており、自立した医師を目指している——という役どころ。
だが、髙橋は千冬について「目標がしっかりしてるけど、まだ“どこの科に行きたいか決まってない”という…しっかりしているように見えて、自分の将来をどうしたいかということが意外とまだふわふわとしている、凄く“リアルな子”だと思っています」と分析する。
「リアルな子」の真意は?「なんとなく“将来のなりたい像”はあるけど、実際に何をどうしたらいいかわからない…という子は多いと思うんです。実際に、私も共感できます」と、現代の若者ならではの思いを代弁する。実際に自身と重なる面もあるといい、そんな悩みの中で「どうしよう」という焦燥感にかられることも。
「私も“将来、結婚できるのかな”とか…。こういうお仕事ですし、先のことが見えてるようで見えてない…という現状は、凄く分かるなって思いながら演じています」
この風潮は、「現代は選択肢がたくさんありすぎる」ことが一つの要因だと分析。「選択肢が多いことは幸せな事だと思う。でも、時代に合わせて生きていくのは大変でもある」と、リアルな意見を吐露した。
作中では、そんな悩みを抱えるイマドキの若者と、「俺らの時代は〜」と昭和のスパルタ指導を押し付けるような先輩医師とのギャップがリアルに描かれている。この仕事観のギャップについては、「昔は昔の良さがあって、今の全てがいいよね、とは言い切れない部分もある」と、フラットなまなざしでとらえている。そして、ドラマのポスタービジュアルにある「逃げないことだけ、決めてみた。」というフレーズを紹介し「たくさんの働き方がある中で、悩みを抱える人も多いと思います。そんな時、このフレーズや、まどかの口癖“何とかなる”というのを、人生の指針としてみるのはどうでしょうか」と提案した。
「“逃げない”ことで新たに気付くこと、そして新しい経験ができる。逃げなかったことで悔しい思いや、もしかしたら悔しさも感じないぐらい疲弊して心が何も感じなくなってしまう人もいるかもしれない。それでも、仕事でも人間関係でも“逃げずに後悔するよりやった方がいい”って思うんです」
演じながら、現実社会を生きる自身の励みにもなっているという髙橋。「この作品の中で描かれている“働き方”や“生き方”に、すごくエネルギーもらえています」と、千冬らしい前向きな笑顔で作品への思いを語った。