羽生九段 来期34年ぶりB級2組への降級が決定 B級1組で大橋七段に敗れ4勝8位

2025年3月6日(木)22時21分 スポーツニッポン

 将棋の十九世名人資格保持者・羽生善治九段(54)が6日、大阪府高槻市の関西将棋会館で、第83期順位戦B級1組の大橋貴洸七段(32)との対局に102手で敗れた。終局は午後9時47分。4勝8敗となった羽生は来期、34年ぶりにB級2組へ降級することが決まった。

 「きょうは取りあえず目の前の対局に全力を尽くそうと思っていた。今の段階で言うことはない。ただ、今年度末までに答えを出さないといけない」

 2017年、同学年で十八世名人資格保持者の森内俊之九段(54)はA級からの陥落を節目に、順位戦に参加しないフリークラスへの転出を宣言した。羽生はA級から2クラス下のB級2組で指すかどうかの判断を、残り1カ月を切ったが保留した。

 B級1組は計13人が年度を通じて総当たりで12局ずつ指し、藤井聡太名人(22)=王将など7冠=への挑戦権を争うA級への昇級2枠を競う。一方、下位3人はB級2組への降級となる。羽生は順位5位の4勝7敗で迎え、勝てば残留、負けると降級となる大一番だった。

 相手の大橋は羽生も通った八王子将棋クラブで腕を磨いて奨励会に入った後輩。そして対藤井戦が4勝2敗という「藤井キラー」で知られた。

 戦型は矢倉へ進んだ。全盛期、森内との名人戦で多用した。「昔からずっと指されてきて、最近いろんな形が出てきて。まだまだ可能性があるのかなと思って選んでみた」。中盤のねじり合いで後れを取り、逆転はかなわなかった。

 1993年度から名人(通算9期、十九世名人資格保持者)、もしくはトップ棋士の証であるA級で戦ってきた羽生がB級1組へ降級したのは22年度。来期、B級2組で指すと91年度以来34年ぶりとなる。

 23年6月、日本将棋連盟会長になり、昨年は連盟の創立100周年に合わせて東京と大阪の将棋会館が新設。公務で日本中を駆け回る中、今年度19勝22敗と勝率5割を切る不振に苦しんでいた。

スポーツニッポン

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