小池知事 都議選盛り上げるべく豊洲移転住民投票画策か

3月7日(火)7時0分 NEWSポストセブン

豊洲移転の是非を問う住民投票の可能性も

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 7月2日投開票の東京都議選「自民党惨敗」の予測に衝撃が走っている。〈自民党は“善戦”でも現有の57議席から20以上減らす〉──自民党選対本部から官邸にそんな見通しが伝えられているのだ。そこで、官邸では小池新党の大旋風にカウンターパンチを浴びせる秘策が練られている。「7月総選挙」だ。まだ全国的に安倍内閣は高い支持率を誇り、いま解散を打てば自民党の敗北はまず考えられない。メディアもそちらに注目することで、「小池新党vs都議会自民党」の局地的対立構図をウヤムヤにできる。


 安倍自民が“都議選隠し”のために解散をぶつける気なら、一方の小池知事の側にも都議選をよりドラマチックな「劇場型選挙」にするカウンターパンチがある。築地市場の豊洲移転「イエスか、ノーか」を都民に直接問う住民投票の実施だ。


 小池氏は今年1月の政治塾「希望の塾」の講演で豊洲移転問題について、「みなさん方にも判断に参加していただく」と語り、都議選出馬を希望する塾生の選抜試験で「住民投票」をテーマにした。その上で都議会での施政方針演説(2月22日)では、「(移転は)都民の意見も参考に総合的に判断する」と表明した。都庁関係者が語る。


「攻勢に出ているように見える知事だが、市場移転問題では“前門の虎”と“後門の狼”に挟まれて身動きが取れなくなっている。これだけ豊洲移転の責任追及を煽っておいて、『やはり豊洲に決める』といえば支持派の都民の失望を招く。


 かといって、築地市場を再整備するには新たに巨額の財源が必要になり、6000億円をかけた豊洲の処分問題などもハードルが高い。住民投票というのは、いわば決断の責任を都民に転嫁する考え方だが、それを都議選と絡めて劇場型選挙の武器にしようというのがいかにも政治巧者らしい」


 小池ブレーンには住民投票の効用を知る人材も事欠かない。東京都の市場問題PT座長の小島敏郎・青山学院大学教授は、小池知事の盟友である河村たかし・名古屋市長のブレーンでもあり、同市の経営アドバイザーも務めている。その河村市長は2011年に市議会リコールの住民投票と市長選、愛知県知事選のトリプル選挙を仕掛けて勝利した。


「名古屋の実践例を知る小島座長は自治体の政治が行き詰まった時、打開する手法として住民投票が有効だとよくわかっている。その見立ては小池知事にも伝わっているはずだ」(同前)


 住民投票を実施するには、議会で住民投票条例を成立させなければならない。2015年の大阪府の「都構想」住民投票では可決から投票まで2か月の時間があり、その間、各党が賛成論、反対論を展開して盛り上がった。都民ファーストを看板に掲げる小池氏が、都議選に合わせて住民投票を行なう場合、安倍首相の解散の先手を取ってゴールデンウィーク前に臨時都議会を招集し、豊洲移転の住民投票条例を成立させなければならない。


 そうなれば、7月2日の首都・東京は都議選と総選挙、そして住民投票という過去最大のトリプル劇場選挙となる。


※週刊ポスト2017年3月17日号

NEWSポストセブン

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