医師がのまない総合感冒薬、PL配合顆粒は注意が必要

3月7日(木)16時0分 NEWSポストセブン

医師の本音、のまない薬、のみたくない薬とは(写真/アフロ)

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 外を歩くのにマスクとポケットティッシュが手離せない季節がやってきた。花粉症は今や4人に1人が苦しむとされる国民病だ。特に今年の飛散量は前年比2.7倍で、過去最大規模になると予測されている。


 鼻水を止めたい、目のかゆみをなんとかしたいとドラッグストアへ駆け込み、“応急処置”としてCMで見た抗アレルギー薬や、安価で手に入る点鼻薬を購入したという人もいるのではないだろうか。しかし、新潟大学名誉教授の岡田正彦医師はそんな行動に“待った”をかける。


「市販の安い点鼻薬を長期的に使い続けると、かえって症状が悪化する場合があります。アレルギーの内服薬も同じで、なかには眠気をもよおしたり、緑内障を悪化させたりするなど、使い方が難しいものもある。例えばクロルフェニラミンマレイン酸塩やクレマスチンフマル酸塩が含まれる薬がそれに当たります」


 全国のドラッグストアで販売されている薬にも、これらの成分は含まれている。アレルギー薬を使用する際は、医師や薬剤師に相談して、慎重に購入した方がよさそうだ。


 もちろん、現在流通している医薬品は、すべて国が定めた一定の安全基準を満たしている。使用上の注意をよく読み、用法用量を守れば、重篤な副作用を起こす可能性は非常に低い。しかし、その中でも専門家である医師たちが「私はのまない」と遠ざける薬がある。


◆総合感冒薬には「自分の症状に関係のない成分」も


 複数の医師が「できれば避けたい」と回答したのが、頭痛や発熱、のどの痛みなど風邪の諸症状に効果があるとされる総合感冒薬だ。


「さまざまな症状に効くということは、さまざまな『有効成分』が含まれているということです。たしかに、風邪をひいて何をのめばいいかわからない人にとってみれば、選びやすく、ありがたいかもしれません。ただし、症状とは無関係の成分も一緒に体に入れることは心配です」(岡田さん)


 症状もないのに、不必要な薬をのみたい人は、たしかにいないだろう。


「KISHI CLINICA FEMINA」院長の岸郁子さんが指摘する。


「成分が多ければ多いほど、自分の体質に合わない成分が入っていてアレルギー反応を起こす可能性が高まります。また、他の薬と併用して副作用が出ないか、慎重にならざるを得ません」


 都内の総合病院で内科医として勤務する医師は「なかでも『PL配合顆粒』は注意が必要」と言う。



「『PL配合顆粒』に代表される“非ピリン系”と呼ばれている総合感冒薬はのみ方が難しい。アレルギー反応などの副作用が強く、稀ですが視力低下など、重篤な症状を引き起こすことがあるからです。鼻水などの症状を抑える成分である『抗ヒスタミン』を前立腺肥大症を有する患者が服用したことで、尿が出なくなってしまったケースもありました」


 風邪で発熱した際、薬と併用されることの多い「冷却ジェルシート」や「ポビドンヨードが配合されたうがい薬」は使わないと言うのは、東邦大学医療センター大橋病院・婦人科の高橋怜奈医師だ。


「メントールやハッカ油が配合されているため『冷却ジェルシート』をはれば清涼感があって気持ちがいいものの、解熱効果のある成分は入っていません。そのうえ、おでこには細い毛細血管しか通っていないため、そこにはっても医学的な解熱効果は期待できない。冷却効果に関しては、首の太い血管に氷や保冷剤を当てる方が有効でしょう」


「ポビドンヨードが配合されたうがい薬」は殺菌作用が強い。ゆえに、状況によって症状を悪化させる可能性もある。


「予防のために使うことは有効なのですが、特に風邪でのどが痛くなってから使うと、ポビドンヨードが炎症したのどの細胞を傷めてさらに悪化することも。周りの医師たちもまず使っていません」(高橋さん)


※女性セブン2019年3月21日号

NEWSポストセブン

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