自己主張と演技のこだわりがない二宮和也に周囲が驚く

3月10日(木)11時0分 NEWSポストセブン

吉永小百合も驚く二ノの不思議な演技力

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 会場中から割れんばかりの拍手が鳴り止まない。円卓から照れくさそうに立ち上がった二宮和也(32才)は、レッドカーペットを小走りに駆け抜け、壇上に上がる。一礼し、プレゼンターの宮沢りえ(42才)から黄金のトロフィーを受け取ると、満面の笑みで握手した。


 3月4日、東京・港区のグランドプリンスホテル新高輪で開かれた第39回日本アカデミー賞授賞式。最優秀主演男優賞に輝いたのは、『母と暮せば』(山田洋次監督)で吉永小百合(70才)の亡き一人息子役を演じた二宮だった。


「昨年、ぼくの先輩である岡田准一くん(35才)がこの賞をいただきまして、すごくうれしくて。家で“いい酒だなあ”と思って飲みながら見せていただきました。でも飲んでいくうちに悔しくて。“おれも欲しいな”とだんだん思ってきたときに、岡田くんに会って。“次はお前だから”と言っていただきました。ぼくが先輩の次にこれをいただくのは、すごくうれしいです」


 壇上の“愛息”のスピーチを聞きながら、吉永はハンカチで目元を押さえていた。


「和也さんは、天才です」


 芸歴50年を超える吉永にそう言わしめ、気づけば誰もが心奪われている二宮の演技力。支えているのは、アイドルの域を超えた熱き役者魂──では、ない。


 二宮は、事前に役作りをしない。演技プランも持たない。『母と暮せば』に出演した黒木華(25才)は、昨年12月、映画誌で二宮と対談し、彼の言葉に仰天した。二宮は台本を受け取っても、自分以外の登場人物のセリフは読まないことを明かした上で、こう語る。


《全体のストーリーはホン読み(リハーサル)の時になんとなくわかる程度です》

《僕の場合、そもそも考える頭を持っていないので、自分の芝居がどうこうということを考えてもしょうがない》


 台本を隅々まで読み込み、ギリギリまで演技プランを練って現場に臨む黒木にとって、二宮のスタンスは理解を超えていた。


《(二宮は)フラッと現場に現れて、一緒にけん玉とかしているうちに、フラッと帰られて…。まるで近所のお兄さんのようだった》



 出演作はドラマと映画を合わせて40本を超え、嵐のメンバーの中でも最多出演を数える。その作品すべてに二宮は同じ姿勢で臨んできた。2014年、進学校の弱小野球部を描いたテレビドラマ『弱くても勝てます』(日本テレビ系)に主演したときのこと。当時、彼はこう話していた。


「自分が演じる役に興味がないんですよ。このドラマの主人公がどういう人物で、野球部の監督がどういう存在であるとか、ほとんど考えない。おれ、前もってイメージとかしないんで」


 2008年、テレビドラマ『流星の絆』(TBS系)で約1年ぶりに役者の仕事をした際、芝居への渇望感を問われた二宮の答えは、「まったくありません」。スポーツ紙記者が語る。


「取材者泣かせな人なんですよね(笑い)。役柄や演技のこだわりを聞いても、“そんなのないです”というひと言で終わり。“監督に言われた通りにやることが究極の目標です”って。無色透明というか、自己主張がないんです」


 それでいて二宮は撮影現場でNGをほとんど出さない。吉永は二宮の不思議な芝居についてこう話していた。


「和也さんは現場で練習している姿は一切見ない。なのに一度も間違えずにできてしまう。こんな役者見たことない」


※女性セブン2016年3月24日号

NEWSポストセブン

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