伊坂幸太郎“唯一”の恋愛小説集「アイネクライネナハトムジーク」三浦春馬主演で映画化、今冬公開へ
2018年3月11日(日)14時55分 映画ランドNEWS
作家・伊坂幸太郎の“初”にして“唯一”の恋愛小説集「アイネクライネナハトムジーク」の映画化が決定。主演に三浦春馬を迎え、今冬に全国公開されることがわかった。
監督を務めるのは、緻密な構成と巧みな演出で、リアルで新しい恋愛群像を描いてきた“ダメ恋愛映画の旗手”とも称される今泉力哉。原作者の伊坂幸太郎から「映像化できるのは今泉監督しかいない!」とラブコールを受け快諾した。
原作「アイネクライネナハトムジーク」は、2014年に単行本が発売され、2017年に文庫化、現在に至るまでに42万部(電子書籍を除く)を売り上げるベストセラー。「アイネクライネ」に始まり「ナハトムジーク」で終わる6章の短編から成る一冊の本となるが、実はこの本が生まれるきっかけとなったのはアーティストの斉藤和義だった。元々伊坂が会社勤めをしていた頃、斉藤の「幸福な朝食 退屈な夕食」を聞いて退職を決意し、執筆活動に専念することを決めたという逸話がある。
2人の交流は、斉藤が伊坂に“出会い”をテーマに作詞を依頼したところから始まる。この依頼を受け、斉藤の大ファンである伊坂は、苦手な恋愛モノでも「作詞はできませんが、小説を書くことならば」と短編小説を執筆。これが第1章の「アイネクライネ」だ。これを受けて斉藤は、伊坂の「アイネクライネ」の文章から楽曲『ベリー ベリー ストロング 〜アイネクライネ〜』を制作。この曲がシングルカットされるにあたり、初回限定盤に付属される特典用小説として、さらに伊坂が書き下ろしたのが「アイネクライネナハトムジーク」の第2章となる「ライトヘビー」だった。
この6章の短編の中には、登場人物それぞれに伏線が敷かれ、最終章でそれが回収されるという伊坂ならではの仕掛けがあるが、映画でもそれが三浦春馬演じる佐藤という男を中心に展開していく。4月にクランクイン、オール仙台ロケで撮影を敢行する予定だ。
三浦春馬 コメント
「アイネクライネナハトムジーク」という作品に関われること、とても光栄に思います。この作品に登場するキャラクターが過ごす一瞬や、大切な人との言葉のやりとりが人生の音符となり、柔らかな応援歌になるよう、監督をはじめ、スタッフ、キャスト一丸となって撮影に臨みたいと思います!
伊坂幸太郎 コメント
『こっぴどい猫』がとても味わいのある群像劇だったので今泉監督なら、この小説を面白い映画にしてくれるのではないかとお願いしました。自分の小説世界が、今泉さん風に変換されるのが今から楽しみです。三浦春馬さんは僕の別作品『チルドレン』のドラマにも出てくれたことがあります。また出演してもらえてうれしいです。
今泉力哉監督 コメント
この映画は「出会い」について、そして「特別ではない人々」の愛や関係性についての物語です。斉藤和義さん、伊坂幸太郎さん、三浦春馬さん、というさまざまな世代の「特別な人」ととともに、どこにでもあるような悩みや、平凡だけど美しい日常を描けたらな、と思っています。楽しみます!
映画『アイネクライネナハトムジーク』は今冬に全国公開
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