人気作家・原田マハが自著の映画化で監督デビュー、『無用の人』2026年劇場公開決定

2025年3月12日(水)11時10分 オリコン

映画監督デビューする原田マハ(C)藤井保

 作家の原田マハが、2014年に刊行した短編集『あなたは、誰かの大切な人』(講談社文庫)収録の一編「無用の人」を原作に、オリジナル脚本を執筆し、映画監督デビューすることが発表された。

 2006年のデビュー以来、『楽園のカンヴァス』『暗幕のゲルニカ』など、幅広いアートの知識とキュレーターの経験を生かした作品をはじめ、多くのベストセラーを世に送り出してきた原田。映画『キネマの神様』『総理の夫』、そして今年の夏には伊藤沙莉主演の『風のマジム』が劇場公開が控えるなど、映像化された作品も多い。

 原田監督は「私の心の目が追いかけてきた映像を皆様方と共有したい。その思いを胸に、新たな挑戦を始めます。ご期待ください」とコメントを寄せた。

 映画化される『無用の人』は、主人公・聡美が監視員として勤める美術館に届いた謎の「鍵」をきっかけに、ひと月前に孤独死した父との記憶をたどり、家族でさえ知らなかった父の晩年の姿が次第に明かされてゆく感動の人間ドラマ。なんの取り柄もなく、家族からも社会からも見捨てられ、ひとり静かに死んでいった父が「愛したもの」とは、一体何だったのか。優しく芳醇な言葉で綴られた父と娘の物語が、原田自身の手によってどのような映像に生まれ変わるのか楽しみだ。

 今年4月に撮影開始、公開は来年(26年)を予定している(配給:ビターズエンド)。

■原田マハ監督のコメント(全文)

 「まるで映像を見ているようだった」読者の方々からよく言われます。
 映像を追いかけるように文章をつづる、そうやっていくつもの物語を書いてきました。
 そして、いつか自作を自ら映像化してみたいと心ひそかに願っていました。
 作家になってまもなく20年、ついにその機会が訪れました。
 私の心の目が追いかけてきた映像を皆様方と共有したい。その思いを胸に、新たな挑戦を始めます。ご期待ください。

オリコン

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