定番の「できちゃった」ネタをタラレバはどう料理したのか──ドラマ『東京タラレバ娘』第8話レビュー

3月14日(火)11時0分 おたぽる

ドラマ『東京タラレバ娘』公式サイトより。

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 妊娠は、ドラマの中でいわば「定番ネタ」だ。

 かつて『3年B組金八先生』(TBS系)の「十五歳の母」で、杉田かおるが妊娠した時代から、多くのドラマでこのテーマが取り上げられてきた。

 ありていの展開で言えば、妊娠が発覚すると、彼氏が冷たくなるとか、彼の両親が中絶を勧めるとか、あまり幸せでは無い方に話が行きがちだ。

『東京タラレバ娘』(日本テレビ系)第8話では、香(榮倉奈々)の妊娠が大きなテーマだった。一体、今回のドラマでは、妊娠をどのようなファクターとして取り扱っただろうか。

 勢いで早坂(鈴木亮平)とキスしてしまった倫子(吉高由里子)。もしかしてこのままプロポーズされるのでは? と淡い期待を抱きながら再会するが、早坂からはお詫びの言葉を言われ、拍子抜けする。

 そんな時、香は、倫子と小雪(大島優子)に「妊娠したかもしれない」と告げる。

 香が妊娠しているかもしれないと知ったリョウ(平岡祐太)は、彼女を抱きしめ、「責任は取る」と言ってくれる。

 その言葉に、「自分を大切にしてくれている」と感じ、色めき立つ香。しかし、妊娠は間違いだと分かり、リョウからも「安心した」と、予想外のことを言われる。迷いを感じた香が出した結論は──。

 今回、出演シーンは少なかったが、KEY(坂口健太郎)の言動が重要であったと思う。

 倫子と早坂が、お互い好き合っていることを知ると、いつものように「あんたら見てるとイライラする」と吐き捨てる。

 しかし、これまでの言葉とは違い、どこか嫉妬の感情が混じっているように感じる。

 友人であるはずのKEYとリョウの関係も微妙だ。本命の彼女と二番目の香、「どちらも好き」というリョウに、KEYは不信感を感じているように見える。

 そして、ラスト、リョウの元を訪れた香に「行くな。帰れ」と言う。もちろん、香のこれからのことを思って言った言葉だろう。

 なぜKEYは彼女たちを思うのだろう。

 倫子に対してだけならば、かつて結婚していた女性に似ているところがあるということで、好意を抱いているのはわかる。しかし、香に対してそのような感情は無いはずだ。

 倫子の親友ということで、情を感じているのか、それとも、かつて愛する女性を幸せにできなかったことへの贖罪の気持ちなのか。

 香がリョウと別れていた頃、倫子の恋も急展開する。早坂に正直な気持ちを打ち明け、受け入れられたのだ。

「ゆっくりとやっていこう」と言う早坂に倫子は言う。

「私たち、ゆっくりなんてしてる時間無いですから」

 そう、もう30代は時間がない。恋も、仕事も、出産も。

 しかし、その時間と戦いながら、それぞれの幸せを見つけていくのも、また30代の醍醐味なのである。
(文=プレヤード)

おたぽる

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