おみくじの世界に新潮流続々、QRコードや4か国対応も

3月14日(水)16時0分 NEWSポストセブン

おみくじブームが到来?(写真/アフロ)

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 白い幾何学模様の入り口が印象的な『ルイ・ヴィトン銀座並木通り店』(東京・銀座)。日本初の直営店として1981年にオープンした同店は、店舗建て替えに伴い7丁目から近隣の6丁目に移転したばかり。フロアを囲むようにズラリと並ぶカラフルなバッグを見ていると、自然と気分が高揚してくる。そんな中、白、赤、ピンクのレザーフリンジが施された華やかなバッグに目を奪われた。聞けば最高級レザーを使用した『カプシーヌ』シリーズの新作で、日本では同店限定発売なのだという。


「実は『カプシーヌ』はおみくじからインスピレーションを受けたものなんですよ」


 こう話すのは、ファッション週刊誌『WWDジャパン』の向千鶴編集長。過去にも家紋からモノグラム柄が、市松模様からダミエ柄が生まれたといわれるほど、ルイ・ヴィトンは日本との繋がりが深い。


「昨年のクルーズコレクションでも山本寛斎さんとコラボした“だるま”や“歌舞伎の面”を施した和ラインを発表し、話題を集めたばかりです。日本フォーカスの流れを受けて、今回のおみくじモチーフにつながっているのかもしれませんね。クラシカルな中にも遊び心が効いたデザインは、着物にもよく合うバッグだと思います」(向編集長)


◆明智光秀はおみくじに従って織田信長を討った!


 世界の有名メゾンが注目した“おみくじ”。もともと日本では神のお告げを伝える神具として、古代から国の祭政や後継者を選ぶような重要な決めごとに用いられてきた。


『開運&幸せを呼びこむ おみくじ集めハンドブック』(辰巳出版)の監修を務めた佛教大学歴史学部の八木透教授が解説する。



「おみくじの原型を考案したのは、平安時代、比叡山延暦寺の元三大師・良源といわれています。現在のような個人の運勢を占うようなおみくじに発展したのは、鎌倉時代後期から室町時代。明智光秀は京都愛宕山でおみくじを引き、その神意に従って本能寺で織田信長を討ったという伝説も残っています」


 始まりから1000年の時を超え、このおみくじに変化が。八木教授が続ける。


「パワースポット巡りや、御朱印集めなどのブームに続き、今は空前のおみくじブームが起こっています。


 しかも、一昔前なら『凶』などのおみくじは境内の木の枝などに結んで帰ることが多かったのですが、最近は持ち帰って保存し、コレクションすることを目的としたおみくじが急増しているんです」


 実際に本誌記者が神社を回ってみると、たしかに集めたくなるようなかわいらしい&ユニークなおみくじをたくさん発見! 厳選してご紹介しよう。


 まずは、破魔矢発祥の地として知られる、新田神社(東京・大田区)の“一年安鯛”おみくじ(300円)。釣り竿で鯛の人形を釣り、その鯛の尾びれからおみくじを取り出すスタイルなのだが、女性や子供に圧倒的人気を誇っているという。


 次に、水の神様を祀る、貴船神社(京都・左京区)の“水占みくじ”(200円)も女性たちやカップルに大人気。御神水におみくじを浮かべると、30秒ほどで文字が浮き出てくるのだ。


 東京から参拝に来ていたヒロコさんとレイさんの27才OLコンビは、2人とも大吉!


「ふわっと文字が浮かんでくる瞬間がすごくロマンがあって、神聖な気持ちになれていいですよね」(ヒロコさん)


「私たち今は彼氏がいないんですけど、恋愛、願望の欄に書いてあることがすごくいいので、今年の秋には結婚できるかも(笑い)」(レイさん)


 そしてこの水占みくじ、よく見ると、QRコードがついている。スマートフォンで撮影して読み込むと日本語、英語、中国語、韓国語の4か国語で解説および音声で読み上げてくれるしくみだ。なんともハイテク…!


「海外からいらっしゃる参拝客からの問い合わせが多く、2016年からQRコードをつけ始めました。詳しい内容がわかると大変好評です」(高井大輔権禰宜)


 この貴船神社から遠くない、鞍馬の火祭が行われる由岐神社(京都・左京区)の“天狗みくじ”(500円)も開運マニアにはたまらないレアみくじ。3cmに満たない小さな天狗みくじはキーホルダーになっているのだ。


 最後に、海外客にも喜ばれているのが、神田明神(東京・千代田区)。フィギュアメーカー海洋堂とのコラボで、巫女さんや熊手など7種類あるフィギュアをガチャガチャで引くカプセルフィギュア(400円)の中に“人生指針神話くじ”がついている。



 また、獅子舞がお囃子の音に合わせて舞いながらおみくじを運ぶ“獅子舞おみくじ”(200円)は英文も用意されている。神主ライターの石崎貴比古さんが言う。


「小さいお守りがついているものも増えていますし、おみくじとお守りが一体化しているようなものも登場しています」


◆幸せを引き寄せるには内容をよく読むこと


 時代は変われど、おみくじの引き方は従来のルールに従うことが原則だ。


「神社であれば、まずは本殿にお詣りすることが大前提です。そしておみくじを引く前は目をつぶり、心を整え、神様に気持ちを伝えてから引きましょう」(石崎さん)


 引いたおみくじは、持ち帰っても、境内に結んで帰ってもいいが、もし結ぶ場合は利き手の反対の手で結ぶといいのだとか。凶が出たからといって、大吉が出るまで1日に何回も引くのは避けた方がいいそうだ。


「おみくじは凶だから悪い、大吉だからいいというものではありません。一喜一憂することなく、『恋愛』『縁談』『商売』などの項目別運勢の欄をよく読んで、どんなことに気をつけたらいいかを知りましょう。そうすれば幸せを引き寄せられると思いますよ」(八木教授)


 引いて楽しい、見て楽しい、持ってて楽しい、ご利益おみくじ、さっそくあなたも引きに行ってはいかが?


※女性セブン2018年3月22日号

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