藤田ニコル、容姿への誹謗中傷きっかけに目覚めた美容「大きな一歩に」 日々メイクを研究「老いも楽しみ」
2025年3月15日(土)9時40分 マイナビニュース
●美容施術や歯の矯正も明かした美容本「本当に嘘なく全部紹介」
モデルやタレントとして活躍し、アパレルやコスメのプロデュースも務めている藤田ニコルが、3月12日に美容本『私が垢抜けた82の方法』(講談社)を発売。初公開の美容情報をはじめ、自分磨きに必要な思考法など、垢抜けメソッドをさらけ出した藤田にインタビューし、同書に込めた思いや美との向き合い方など話を聞いた。
——ご自身が実践してきたテクニックを出し惜しみせず紹介されていて驚きました。
本当に全部紹介しているので、本の内容を撮影してネットに上げないでほしいです。それぐらいさらけ出しているので。
——制作においてこだわったことを教えてください。
本当に嘘なく、10年間やってきた美容を、失敗もいいことも皆さんに全部お伝えするということを意識しました。0円でできる美容法もたくさんあるし、マインド面に関しては思い方次第ですぐ垢抜けられるので、いろんな方に届いたらいいなと思います。
——美容施術や歯の矯正についても詳しく明かされていますが、ここまでさらけ出すことに躊躇はなかったですか?
自分の美容を振り返ったときに通ってきたことなので。皆さんにこれやるといいよっておすすめするわけではなく、こんなことをやって今の自分があるというのをリアルにさらけ出した方がいいのかなと思ったので、抵抗はなかったです。
——ご自身のこれまでの美容法を1冊にまとめてみて、何か気づきなどありましたか?
かわいくなるためにこんなにたくさんのことをしていたんだなと。82個もあったことに自分が一番驚きました。
——2015年にテレビ出演が増えブレイクされましたが、「藤田ニコル ブス」がSNSでトレンド入りするなど誹謗中傷も多く、「自己肯定感を1回ぶっ壊された」と。そこからどういう風に、「もっとかわいくなろう」という前向きなエネルギーに変えていったのでしょうか。
見た目に関して言われたからといって仕事を辞めることは絶対できないし、人気者になりたいという漠然とした目標があって、そんなことで折れるくらいの夢じゃなかったので、頑張ることができました。もちろん落ち込みましたが、みんなに「かわいい」と言ってもらうには、自分をもっと好きになるには……ということで美容を始めて。1回ぶっ壊されたことによって目覚めた美容なので、自分にとってはすごく大きな一歩になりました。それがなかったらずっと、自分が満足しているだけのマンネリしたメイクになっていたかもしれないので、いろんな人の声を聞いたことが成長につながったのかなと思います。
——美容に目覚めた10年前、こういう風に変えていこうという目指す方向はありましたか?
メイクが大好きだからこそ、いろんなパーツを全部強調するメイクをしていたので、1回それを見直して、塗りすぎなところを抑えたり、ほかを薄くすることで濃くしたいところを目立たせたり、まずそこを変えました。そういう風にいっぱい研究するようになって、今の自分にたどり着いたので、自分を見つめ直したことが大きいですね。
——同じ“盛り”でも、当時と今では違うわけですね?
違います! 10年前のメイクもかわいいと思ってやっていたので、当時を否定しているわけではなく、黒歴史というわけでもないですけど、もっとかわいくなるために、引き算したり、内側からケアしたり、いろんな美容を試して垢抜けにつながったのかなと思います。
●美容を突き詰めた“花嫁美容”で発見「まだかわいくなれるんだ」
——日々メイクを研究されているとのことですが、年齢に合わせて変えていることはありますか?
最近は苦手な色も挑戦するようにしています。自分の顔ってずっと見ていると飽きてくるので、新しいコスメは何でも挑戦するように心がけていて、そうすることで新しい自分にも出会えるので。
——メイクに完成形はなさそうですね?
ないです! 今の完成形は今かもしれませんが、自分に満足したこと1回もなくて。盛れているなと思うことはあっても、いつまで経っても満足しないと思います。30代なったら30代に似合うメイクをまた研究しないといけないだろうし、スキンケアも年齢を重ねたらやらないといけないことが増えてくるだろうし。年代によっていろいろ変わってくると思うので、老いも楽しみです。
——日々のメイクで気持ちも変わりますか?
気持ちの面はだいぶ大きいです。新しいメイクをして雰囲気が変わると楽しい気分になるし、メイクは毎日を作る大切なものなので、常にイメチェンというか、小さなイメチェンは日々たくさんしています。
——SNSでも紹介されていた“花嫁美容”もメイク本でしっかり取り上げていますが、普段以上に美容を突き詰めた2年間はご自身にとってどんな経験になりましたか?
(結婚式に)来てくれる人たちにどこから撮られてもきれいでいられるように、今までで一番美容について考えた期間だったので、すごく楽しかったです。その期間は仕事より美容を頑張っていたんじゃないかなと(笑)。そのときに出ていたテレビとか、すっごく盛れてますもん! これをずっと続けるのは体力が持たないですけど、発信することによって参考にしてくれる方たちがたくさんいたので、発信してよかったなと思います。
——花嫁美容に取り組む前後で、美との向き合い方など変化はありましたか?
突き詰めていったらまだかわいくなれるんだという発見がありました。美容の力ってすごいなと。花嫁美容をやっていた期間は自分のことが大好きでした! ファンデーションのノリもいいし、写真を撮るのも楽しいし、全部楽しくて。美容を頑張ることで自分のことが大好きになれると感じたので、これからも美容を頑張ろうと改めて思いました。
——美容本の帯に「“盛れる”美容テク集」という言葉が記載されていますが、“盛れる”というのはやはりニコルさんにとって大事なキーワードなんですね。
大事です! これからも盛り続けたいです。
——いつ頃から“盛る”“盛れる”というのがキーワードに?
ギャルの時期があって、そこからギャルマインドを大切に生きているので、いつでも盛れるように頑張っています。“盛る”といってもいろんなニュアンスがあって、ただ全部盛るのではなく、垢抜けも一つの“盛り”だと思うし、自分を高めることが“盛り”なのかなと思います。
——これからも“盛り命”で?
そうですね。盛れているおばあちゃんになりたいです(笑)
●悪口を言わず心もきれいに「褒め合う世の中であってほしい」
——内面からきれいになる方法も紹介されていますが、「悪口を言わない」というのはすごく大事だなと改めて思いました。
バラエティでそういうことが求められることもありますけど、人の悪いところに対して悪口を言わないように。特に容姿について言うのは好きじゃないので、言わないようにしています。そういうことより、褒め合う世の中であってほしいなと。「かわいいね」「素敵な服だね」とか、お互い高め合っていったら明るい世の中になるんじゃないかなと思います。
——10年前に誹謗中傷を受けたからこそ、悪口のない世の中にしたいという思いが強くなったのでしょうか。
そうですね。「ブス」とか「デブ」とか言われて誰もうれしくないじゃないですか。そうではなく「かわいいね」「きれいだね」という言葉を届けたいと思うので、私は日頃友達とかに会っていいなと思ったら言うようにしています。私も言われたいので(笑)
——美容テク満載のこのメイク本を、どういう風に見てもらいたいですか?
私の今のマインドなどが1冊にまとまっているので、私を覗き見しているみたいな感じで見てもらいたいですし、メイクがあんまりしっくりこないとか、自分ってなんだろうって悩んでいる子の背中をちょっと押せる1冊になっていると思います。
——年齢を重ねていくと美容法が変わるかもしれないのですし、そのときにメイク本の第2弾を出すというのはいかがでしょうか?
確かに進化版を出したくなるかも! いつかパート2が出せるように、これからも美容を研究し続けたいと思います。
■藤田ニコル
1998年2月20日生まれ、ニュージーランド出身、埼玉県育ち。2009年、ファッション誌『nicola』の「第13回ニコラモデルオーディション」でグランプリを獲得し、専属モデルに。その後、『Popteen』の専属モデルを経て、2017年より『ViVi』の専属モデルに(3月23日発売の5月号で卒業)。2023年に結婚。アパレルブランド「CALNAMUR」、コスメブランド「cimer」、カラーコンタクト「アプデ(U.P.D.)」のプロデュースも務め、2024年よりパーソナルジム「sui」も経営。モデル、タレントの枠を超えてマルチに活躍している。