100年前なのに“PC”? イーサン・ホーク『テスラ』の独創的な映画演出が明らかに
2021年3月18日(木)16時0分 シネマカフェ
■100年以上前なのに、PCで検索する演出!?
劇中では、物語の解説として、テスラに好意とシンパシーを抱くJ・P・モルガンの娘アン(イヴ・ヒューソン)がPCで時代背景を検索して紹介するシーンが出てくる。
これは、テスラの考えの中ではすでにPCや携帯電話が予見されていたと想像し、劇中に登場させたもの。また書き割りを多用することによって、才能がありながらも浮世離れしたテスラの浮遊するような心象風景を演出。偉人の半生を追うだけではなく、かつて観たことがない作品に仕上がっている。
■イーサン・ホークの狂演、監督と3度目のタッグ!
イーサン演じるニコラ・テスラは、人とのコミュニケーションがあまり得意ではなく、才能はあるが上手く世渡りができず、破滅していく。そんな彼の焦燥感溢れる場面写真が解禁。
イーサンの卓越した演技が、『ハムレット』『アナーキー』に続く3度目のタッグで全幅の信頼をおくマイケル・アルメレイダ監督により最大限に引き出されている。
■海外の不思議なマーケティングにも注目!
海外のマーケティングもユニークなものだった本作。デザイナー、ダナ・キャランのN.Y.の自宅でプレミアスクリーニングを開催し、出演のカイル・マクラクランほか、ヒュー・ジャックマン夫妻も参加し話題になった。
また、海外のポスターでは、コンセントのアイコンをもじったユニークなポスターを制作し、「IndieWire」が選ぶ2020年ベスト25の作品の1つにも選ばれている。
■知られざる、ニコラ・テスラの半生にコメント続々
茂木健一郎(脳科学者)
世紀の天才の人生を、
きらめく独創的で描く孤高のドラマ。
テスラが映画を撮ったら、こんな作品になったろう。
荒俣宏(作家)
アメリカン・ユーモア風にいえば、電子時代に生きる現代人じゃないと理解してやれない
「100年早すぎた天才」の葛藤ドラマだ。
ラジオがまだ生まれたての時に、すでにインターネットを構想していたようなトンデモない男を描くなら、
同時代にはありえなかった20世紀音楽や超常的な脚本が必要だったに決まっている。
これでテスラの肉声が聞こえたよ!
『テスラ エジソンが恐れた天才』は3月26日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて順次公開。