第44回日本アカデミー賞|各最優秀賞受賞者のコメントまとめ、草彅剛「奇跡は起こるんだな」

2021年3月19日(金)23時49分 映画ランドNEWS

第44回⽇本アカデミー賞授賞式が19日、東京・グランドプリンスホテル新⾼輪にて行われた。各最優秀賞受賞者のコメントを紹介する。


(C)日本アカデミー賞協会

新型コロナウイルス感染症拡大による映画館休業などを考慮し、今回は2019年12⽉16⽇(⽉)〜2020年12⽉31日(⽊)までに公開され選考基準を満たした作品(⽇本映画154作品、外国映画210作品)に対し、⽇本アカデミー賞協会会員(3953名)の投票が⾏われた。⽻⿃慎⼀(昨年に続き2回⽬)と外国⼈俳優で初の最優秀主演⼥優賞を受賞したシム・ウンギョン(『新聞記者』で第43回最優秀主演⼥優賞受賞)が司会を務め、受賞者を迎えた。


最優秀作品賞
作品賞『ミッドナイトスワン』受賞者コメント


森谷雄(フィルムパートナーズ代表)CULEN




(C)日本アカデミー賞協会

本当にありがとうございます。映画って、本当に関わる全ての人の眼差しで作られていくものだなというふうに、今回の作品で特に感じました。今回、スタッフ、キャスト全員が同じ方向を向いて作り上げた作品です。草彅さんの眼差し、服部さんの眼差し、それを見つめている内田監督の眼差し、そして全スタッフの眼差しがひとつなってこの作品になったと思っています。そして、このコロナ禍で、劇場に足を運んでくださった観客の皆さんの眼差しがですね、また、ひとつなって、最優秀作品賞に導いていただいたと本当に思っております。観客の皆さんの眼差しは本当にやさしくて、尊いものだったと実感しております。本当にありがとうございました。


内田英二(監督)




(C)日本アカデミー賞協会

映画が好きで、5歳ぐらいからずっと映画監督になりたくて、ずっと小っちゃい映画をやったりしながら、脚本を書き、草彅さん、(服部)樹咲さんがこの脚本を読んで、森谷さんも読んでいただいて、徐々に徐々にそして公開して、当初は本当に何の後ろ盾もない映画だったんですけど、見ていただいた。見ていただいたひとりが、ひとりまた二人、三人と増えた。本当に何か映画って、先程、長澤さんがおっしゃっていましたけど、一人では作れないんだなって、スタッフと役者そしてやっぱり観客、観客があってこそのやっぱり映画なんだと思いました。今回は本当にありがとうございました。


草彅剛




(C)日本アカデミー賞協会

マジか!?って感じですよね。いいんすかっ!?どうしようかな、これ。奇跡起こるんだなって。そうですね、あきらめたりしないで、一歩ずつというか、また、たまに振り返ることも人間誰しもあると思うんですけど、またそこから少しでも進むと、何かいいことあるんだなと思って、本当に素晴らしい賞をいただけて、本当に皆さんに感謝していますし、大変な世の中ではあるんですけど、皆さんとともに一歩ずつ、進んでいきたいなと思っています。本当にこの映画を愛していただいて、ありがとうございました。


服部樹咲




(C)日本アカデミー賞協会

さっき発表されて本当にびっくりしたんですけど、このはじめての私のお芝居で、初めての作品だったんですけど、この作品に参加できて、本当によかったなって思いますし、映画館に足を運んでくださった方々やSNSなどで盛り上げてくださった方などに感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。


最優秀主演男優賞
草彅剛『ミッドナイトスワン』


受賞者コメント




(C)日本アカデミー賞協会

いや、あの、まじっすか。ごめんなさい。頭真っ白になってしまって。本当に、今まで、皆さんとお仕事をさせていただいたこととか、仲間の皆さんに応援していただいていることとか、そうですね、慎吾ちゃんとか吾郎さんとか本当に近い人たちが支えてくれて、今日ここの舞台に立てたんだなと思って嬉しいです。僕は代表として、これ(最優秀賞)をもらうということで、一人の力では到底たどり着けないところですし、映画って、それぞれ作り手の方とか役者の気持ちとかいろんな方向性はあると思うんですけど、一人一人の人生がよりよく自由に全うできるようなそんな作品作りと人との関わりの中で、これからも自分の人生を全うしていきたいと思います。会ったことがない方でも、遠くから応援してくれている方、本当にありがとうございます。これからも精進してして頑張ります。今日は、ありがとうございました。


最優秀主演女優賞
長澤まさみ『MOTHER マザー』


受賞者コメント




(C)日本アカデミー賞協会

本当にたくさんの方に支えられなければ、映画づくりはできないんだなと、去年、身に沁みて感じました。きっと本当は作りたかった映画も、去年、作れなかった人たちもたくさんいると思います。そして映画も公開できず、先延ばしになっている人たちもたくさんいると思います。その中で、映画を公開して、たくさんの方に観に行っていただけたことは、本当にうれしいですし、これからも誠実に映画づくりに向き合って、がんばっていきたいなというふうに思います。本日は誠にありがとうございました。


最優秀助演男優賞
渡辺謙『Fukushima 50』


受賞者コメント




(C)日本アカデミー賞協会

(最優秀賞受賞発表の前のステージで役作りについて質問されて)
震災以降、被災地は何度か訪れているんですけど、僕自身の役作りというよりも、緊急対策本部のクランクインの時に、100人くらいエキストラも含めていたんですけど、やっぱり、一言だけ言わせていただいたんですよ。今現在、福島でも原発事故で苦しんでらっしゃる方がいるし、そのことで命を落とされた方もたくさんいらっしゃるんだと。背負いきれないにしても、そういう思いをこの映画にぶつけていこうという思いでやったので、なかなか厳しい現場ではありましたね。


(監督とのトラブルがあったと質問されて)
さっきみたいな話をした後で申し訳ないんですけど、監督がいつの日からか、読売ジャイアンツのメガホンを持ってよーいスタートをかけ始めたんですよ。ちょっと僕、宗派が違うもので、「それはないだろ!」と。僕は真面目な芝居がしたいのに、そのメガホンはなんだということで、ちょっと目を盗んだ隙にゴミ箱に捨てました。


(阪神タイガースのドラフト1位の佐藤選手について質問されて)
期待が膨らみます。


(最優秀賞受賞発表の後のコメント)
今年は参加することに意義があると思ってきたので、先ほど話したように“福島の力”を、(最優秀受賞者に贈られる)このブロンズに込めていただけたんだなと思っております。福島の皆さん、とりあえず取りましたんで、どこか飾ってもらえるところに寄贈したいなと思います。本当にありがとうございました。


最優秀助演女優賞
黒木華『浅田家!』


受賞者コメント




(C)日本アカデミー賞協会

久しぶりにこんなに華やかな場所に立ってすごく緊張しています。(受賞は)二宮さんのおかげだなと思います。やはりまわりがピリピリした空気の中で、映画を観に行けるようになってから色々な映画を観に行き、私は救われました。改めて映画や舞台などのありがたみや大事さに気づきました。撮影もどんどんできるようになり、いろいろな人に会えるということの幸せをすごく今噛みしめています。これからも状況は変わってはいますが、この映画界に携わっていきたいと思いますし、すてきな作品をみなさんに届けられたら、それで少しでも救われる人がいたらいいなと思います。この受賞は本当にすごく嬉しいです。これからも頑張ります。ありがとうございました。


最優秀監督賞
若松節朗『Fukushima 50』


受賞者コメント




(C)日本アカデミー賞協会

やりました!愚かな過去の歴史を変えることはできませんが、映画なら未来を変えることができるかもしれない。尊敬する大林監督がこんなことを仰っていました。福島は、まだまだ帰還できなくて苦しんでいる方々が、たくさんいらっしゃいます。この映画が、語り部として、いつまでも残ってくれれば良いなと思っております。今日はありがとうございました。


新人俳優優賞
服部樹咲 蒔田彩珠 森七菜 岡田健史 奥平大兼 永瀬廉


服部樹咲『ミッドナイトスワン』




(C)日本アカデミー賞協会

はじめまして、服部樹咲です。ミッドナイトスワンのオーディションに受かった2年前、このような素晴らしい賞を頂くことになるなんて、本当に想像もしていなかったので、今ここに立てていることが夢のようです。クランクアップの時、内田監督に、「何十年後も女優としてお会いしたい」と仰っていただきました。その期待に応えられるように、そしていつの日かまたここに立てるように努力し、長くこの女優というお仕事を続けていけたらなと思っています。本当にありがとうございました。


蒔田彩珠『朝が来る』




(C)日本アカデミー賞協会

蒔田彩珠です。このたびは、このような素敵な賞をありがとうございます。今まで、この舞台に沢山の先輩方が立っている姿を、テレビ越しに見ていて、いつか私も立てたらなと思っていました。今日こうしてここに立てていることが、本当に嬉しいです。これから先も、家族や友達、事務所の方に支えてもらいながら、自分の大好きなお芝居を続けていけたら良いなと思います。ありがとうございました。


森七菜『ラストレター』




(C)日本アカデミー賞協会

はじめまして、森七菜です。まず、私に、これまで支えてくださったスタッフの皆様、家族、友達に、本当に全ての方々に感謝しています。ここまで来られたのは、本当に、みんなのおかげだなっていう、それだけしかありません。やっぱりこれから先の人生、この新人賞から始まった人生を長いものにしていくための、皆様からのお声を頂けるように、そんなものに懸ける人生にしていきたいなって、改めて思いました。これからも頑張りますので、よろしくお願いします。


岡田健史『望み』『ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-』『弥生、三月-君を愛した30年-』




(C)日本アカデミー賞協会

かの有名な三冠王を三度獲得した落合博満氏は言いました。「ダイアモンドをまわっている瞬間には、ホームランを打ったという事実はもう過去のことだ。だからガッツポーズはしないのだ。」と。大変光栄なことではありますが、私自身、数年前の出来事であり、一喜一憂することなく、明日をどう生きるのか、今取り組んでいる作品の中での役割をどう果たすのか、目の前の刹那と向き合えるような役者でありたいです。最後になりますが、僕と一緒に戦ってくださったみなさま、こんな僕を支えてくださったみなさま、本当におめでとうございます。


奥平大兼『MOTHER マザー』




(C)日本アカデミー賞協会

まずは、僕をこの場に立たせてくださったスタッフのみなさま、本当にありがとうございます。僕はこの作品がデビューであり、この現場で初めて演技をさせてもらい、この現場で初めてその演技の楽しさというものを教えてもらいました。僕にとって大事なデビュー作品で、共演してくださった長澤まさみさんと、このような舞台に一緒に立てるということは光栄なことで、ありがたいことだと思っています。この賞に満足することなく、またこの舞台に戻ってこられるように頑張りたいと思います。よろしくおねがいします。


永瀬廉『弱虫ペダル』




(C)日本アカデミー賞協会

本日はこのようなすてきな賞をいただけて、本当にうれしい気持ちでいっぱいです。これからも、まだ自分が出会ったことのないような自分と出会えるように、そして出演させてくださる作品に少しでも花を添えられるように、頑張っていきたいと思います。そして、弱虫にならず、エンターテインメントという厳しい坂をこれからも上り続けていきたいと思います。本日は本当にありがとうございました。


話題賞
俳優部門 小栗旬『罪の声』
作品賞『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』


小栗旬『罪の声』




(C)日本アカデミー賞協会

ありがとうございます。とてつもなく大きな話題の作品のとなりにちょっと小ぶりな小栗旬ですが、この作品がどんなかたちで皆さんに受け入れてもらえて、自分はどういうかたちで話題になって、賞をいただいたのか、自分はなかなかこうピンとは来ていないのですが、こんな状況の中、少しでも、誰かに寄り添って、勇気や元気や楽しい時間を提供できているところに自分という存在がもしいるんだったら、こんなうれしいことはないなと思っております。ありがとうございました。


岩上敦宏(企画)『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』




『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』 (C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

話題賞というのは、エンターテインメントに関わる者としては、本当にうれしい賞だなとそう思っております。アニメは、本当に多くの方々で作ってますので、私が代表してここで受け取らせていただいていますけれども、鬼滅の刃のこの1年間を振り返ると、受け取った私が言うのも変かもしれませんけど、話題賞にふさわしい作品だったんじゃないかなとそう思っております。無限列車編は、多くの方にご覧いただけましたし、吾垰呼世晴先生の漫画も週刊少年ジャンプで堂々完結し、コミックスも大ヒットし、様々な商品化や企業コラボとかでですね、日本中のファンの皆さんを楽しませてくれた、そんな作品じゃないかなと思っております。この素晴らしい作品に、われわれは、アニメ製作チームとしては、これからも取り組んでいきたいと思っております。ufotableでは、無限列車編の続編を絶賛制作中ではありますので、これからも鬼滅の刃ファンのみなさんに楽しんでいただけるように取り組んでいきますので、ぜひ応援をよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。

































優秀作品賞(各最優秀賞は★印つき)




『浅田家!』
『男はつらいよ お帰り 寅さん』
『罪の声』
『ミッドナイトスワン』
『Fukushima 50』


優秀アニメーション作品賞




『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』
『映画 えんとつ町のプペル』
『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』
『ジョゼと虎と魚たち』
『STAND BY ME ドラえもん 2』


優秀監督賞




内田英治『ミッドナイトスワン』
河瀨直美『朝が来る』
土井裕泰『罪の声』
中野量太『浅田家!』
若松節朗『Fukushima 50』


優秀脚本賞




内田英治『ミッドナイトスワン』
中野量太/菅野友恵『浅田家!』
野木亜紀子『罪の声』
前川洋一『Fukushima 50』
山田洋次/朝原雄三『男はつらいよ お帰り 寅さん』


優秀主演男優賞




小栗旬『罪の声』
草彅剛『ミッドナイトスワン』
佐藤浩市『Fukushima 50』
菅田将暉『糸』
二宮和也『浅田家!』


優秀主演女優賞




小松菜奈『糸』
永作博美『朝が来る』
長澤まさみ『コンフィデンスマンJP プリンセス編』
長澤まさみ『MOTHER マザー』
倍賞千恵子『男はつらいよ お帰り 寅さん』
広瀬すず『一度死んでみた』


優秀助演男優賞




宇野祥平『罪の声』
妻夫木聡『浅田家!』
成田凌『窮鼠はチーズの夢を見る』
星野源『罪の声』
渡辺謙『Fukushima 50』


優秀助演女優賞




江口のりこ『事故物件 恐い間取り』
黒木華『浅田家!』
後藤久美子『男はつらいよ お帰り 寅さん』
桃井かおり『一度も撃ってません』
安田成美『Fukushima 50』











優秀撮影賞




伊藤麻樹『ミッドナイトスワン』
江原祥二『Fukushima 50』
河瀨直美/月永雄太/榊原直記『朝が来る』
近森眞史『男はつらいよ お帰り 寅さん』
山本英夫『罪の声』






優秀照明賞




井上真吾『ミッドナイトスワン』
杉本崇『Fukushima 50』
太田康裕『朝が来る』
土山正人『男はつらいよ お帰り 寅さん』
小野晃『罪の声』


優秀音楽賞




岩代太郎『Fukushima 50』
梶浦由記/椎名豪『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』
亀田誠治『糸』
佐藤直紀『罪の声』
山本純ノ介『男はつらいよ お帰り 寅さん』


優秀美術賞




磯見俊裕/露木恵美子『罪の声』
倉田智子/吉澤祥子『男はつらいよ お帰り 寅さん』
黒川通利『浅田家!』
瀨下幸治『Fukushima 50』
我妻弘之『ミッドナイトスワン』


優秀録音賞









伊藤裕規『ミッドナイトスワン』
加藤大和『罪の声』
岸田和美『男はつらいよ お帰り 寅さん』
柴崎憲治/鶴巻仁『Fukushima 50』
ロマン・ディムニー/森英司『朝が来る』


優秀編集賞




石井巌/石島一秀『男はつらいよ お帰り 寅さん』
上野聡一『浅田家!』
鄺志良『Fukushima 50』
ティナ・バズ/渋谷陽一『朝が来る』
穗垣順之助『罪の声』








優秀外国作品賞









『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』
『パラサイト 半地下の家族』
『フォードvsフェラーリ』
『1917 命をかけた伝令』
『TENET テネット』





新人俳優賞




服部樹咲『ミッドナイトスワン』
蒔田彩珠『朝が来る』
森七菜『ラストレター』
岡田健史『望み』『ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-』『弥生、三月-君を愛した30年-』
奥平大兼『MOTHER マザー』
永瀬廉『弱虫ペダル』


話題賞




俳優部門 小栗旬『罪の声』
作品賞『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』














⽇本アカデミー賞 HP:https://www.japan-academy-prize.jp


(C)⽇本アカデミー賞協会


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