『ポンキッキーズ』終了で「番組作りの挑戦の場減る」と危惧も

3月21日(水)16時0分 NEWSポストセブン

『ポンキッキーズ』終了を惜しむ声も(公式HPより)

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 3月25日で、45年間の歴史に幕を下ろす子供番組『ポンキッキーズ』(BSフジ)。長年、番組を見てきたコラムニストのペリー荻野さんが、番組がこれまで模索してきたことを振り返りながら、最終回に向けて緊急提言——。


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 3月終了が発表されて以来、「なぜ終わるのか」と惜しむ声が噴出している『ポンキッキーズ』。17日には最終回企画その1が放送された。


 司会は「しょうしょう」こと春風亭昇々とシンガーソングライターのさくら。「楽しかった」「さみしいな」というオープニングトークの後ろでしょんぼりしているのは、番組キャラのPちゃん。Pちゃん、泣いてるよ…。番組は昨年からMCとなったしょうしょうとさくらのふたりが関わったコーナーを中心に振り返る形で進行する。


 しょうしょうは、落語家らしく熱い蕎麦をすする仕草を見せたり、さくらはギターを抱えて番組のテーマでもある『All You Need Is Love』を歌ったり。それぞれ得意技を披露。ここで改めて気づいたのは、さくらの声が低いこと。子供番組のMCは、ハイテンションで甲高い声のイメージだが、「明るい歌のおねえさん」にしないところもこの番組らしさだ。


 もともと「元気、勇気、ポンキッキ」をキャッチフレーズとするこの番組の隠しテーマは「子供番組の中で大人がいかに面白いことをするか」だった。だからこそ、爆笑問題はねずみの着ぐるみを着て歌ったし、キンキラの宇宙人みたいなコスチュームの鈴木蘭々安室奈美恵が混雑する電車内や銭湯の男湯(湯船には客もいる)の中で『歩いて帰ろう』を踊ったりできた。


 ベテラン女優の藤山直美が着物姿で顔に富士山をかぶって出てきて、紐が結べたり苦手なトマトを食べられた子供に向けて『キミはえらい!』を歌いながらでてきたときは感動すらした。そしてなにより、ガチャピンがスキューバダイビングやヒマヤラのヤラピーク登頂、ついには宇宙にまで!?といった驚くべきことにチャレンジできたのも、「面白いことを思いっきりやる」精神の現れだった。


 子供番組ならではの自由、実験、「やってみました」感覚。音楽やアートの要素も含めて、45年間模索し続けたことは本当にすごい。そして、それを終わらせることは、番組作りのチャレンジの場を狭めることにならないかとも思う。


 ガチャピンは公式ツイッターで番組終了を発表し、ムックとともに「新しい一歩を踏み出します」と報告をしている。すでに多くのCMにも登場しているガチャピンとムックは、これからも目にすることは多いはず。しかし、ホームとなる番組がなくなると、次世代の子供たちにとっては「何者?」とわからなくなる可能性も高い。国民的キャラクターとして「伝説」になる前に「現役」の彼らがあっと驚くことができるような作戦ができないか。そんなアイディアやチャレンジが出たとき、「やっぱりフジテレビだなあ」と面白がられると思う。


 ちなみに3月25日の最終回について公式ホームページでは「しょうしょうとさくらのこの1年を振り返るよ」とある。ファンとしては1年だけでなく、山のようにある45年の名場面を振り返ってもらいたいと思うのだが。それは諸事情とかでできないんでしょうか。だとしたら、残念。

NEWSポストセブン

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