映像化困難といわれた日露戦争作品 いかにして実現したのか

3月22日(金)11時0分 文春オンライン

「本作はラジオドラマが原作で、長く映像化を望まれながらも実現困難といわれてきました。日露戦争は映像作品が少なく、軍服等の衣裳を一から作らなければならないのもその理由です。そこでロシアで映画製作経験のある私のところに話が来たんです」


 2016年に全編ロシア語の映画を製作した井上雅貴監督が、日露合作映画『ソローキンの見た桜』を完成させた。



井上雅貴監督 ©2019「ソローキンの見た桜」製作委員会


 日露戦争中、愛媛の松山収容所には4000人のロシア兵捕虜がいた。その史実を基に、戦時に出会ったロシア軍将校ソローキンと日赤救護班のゆいの悲恋が、現代のロシアにまで物語を誘(いざな)っていく。監督のロシア・コネクションが遺憾なく発揮された作品だ。


「ロシア兵の衣装は軍事専門の美術を扱う会社にお願いし、日本にはない資料や当時の写真はロシア人研究者の協力を得て考証に活かしました。ロシア人は文化的に目が肥え、かつ評価が手厳しいので細部まで気が抜けませんでした」


 彼の国の現場では、スタッフはみな対等なのだという。


「監督は単なる役割に過ぎないという考えなので、スタッフの意見も容れて良い画はどんどん撮りました。俳優の生の芝居にカメラが合わせる、そうして仕上がった作品です」



INFORMATION


映画『ソローキンの見た桜』

3月22日(金)より、角川シネマ有楽町ほか全国公開

https://sorokin-movie.com/




(「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年3月28日号)

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