プリンセス天功「動物も人間もみんな応援したい」 日本最高峰マジシャン賞レースで愛あふれる審査

2025年3月23日(日)7時0分 マイナビニュース


●マジシャンたちに感じるビジュアル面の進化
ジャンルの垣根を越えたマジシャンの賞レース『国民的マジックの祭典! 世界が認めた日本人マジシャンNo.1決定戦SP』(フジテレビ系、23日21:00〜)。出場者は日本最高峰のマジシャンとあって、約5時間にも及んだ収録のスタジオには驚きの声がとどろき続け、時には悲鳴が上がる場面もあった。
10人のマジシャンを審査するのは、マジック界のオリンピック「FISM」で日本人プロ初の審査を務めたDr.レオン、「FISM」日本人唯一の優勝経験者・緒川集人、「FISM」現役審査員の桂川新平、2014年ベスト・クロースアップ・マジシャン受賞で最近はフジテレビ系お昼の生バラエティ『ぽかぽか』でも活躍するKiLa、そしてマジック界の生ける伝説・プリンセス天功の5人。お笑い賞レースに比べて厳しいコメントが飛び交う中、常に出場者に優しく寄り添った審査員長のプリンセス天功に話を聞いた——。
○審査員だからといって遠慮しないド派手衣装
——収録が終わったところですが、今大会の感想からお聞かせください。
もうすごく楽しませていただいたっていうのが本音ですね! みなさんがこの時のために自分の技術を磨いてくるので、パーフェクトなものを見せていただいたし、心が伝わるし、最高に楽しかったです!
——前身番組から続いて3回目の審査員ですが、出場マジシャンの皆さんの進化は感じられますか?
みなさん技術を磨いてくるのはもちろんなのですが、お衣装もそうですし、「あなたモデルさん?」と聞きたくなるくらいビジュアルの面も素敵ですよね。そうやって全てを見ていただくという心意気が伝わってきたので、それがうれしいです。マジシャンというのは手先さえ器用に見えれば「おー!」と喜んでもらえる世界だと言われてきましたが、衣装から髪型からビシッとそろえてくるのを見ると感激します。
——収録では「“カッコいい”とか“カワイイ”とか、素敵なところも審査したいと思います」と基準を設定されていました。
テクニックがうまいのは当たり前で、みんなそれを持っている方たちなので、やっぱりビジュアルやエンタテインメント性を見ようと思っていましたが、そこは1回目からすごくレベルアップしてびっくりしています。
——出場者に負けず劣らず、今日の天功さんの衣装も素敵です。
私は今日ステージに出るパフォーマーではないので、それよりも目立とうと思って(笑)。やっぱりイリュージョニストは、そこが大事ですから。
——出場者に遠慮しないんですね(笑)
そうです! それで一緒になって盛り立てるということですね。他の審査員の皆さんにも「パッチリ衣装決めてきてね!」と言っておきましたから。そうやってこちらも盛り立てていかないと、出てくる人たちもつまらないと思うので。
○他の審査員にダメ出し「楽しく盛り上げないとダメよ!」
——審査をするにあたっては「応援団長みたいな気持ちで」ともおっしゃっていました。
例えば1ダラー(1ドルコイン)を消すにしても1週間では消えないんですね。1年、2年かけて朝から晩までずっと手に持って習得するんです。ハトだって、1日中飛ばして、戻ってきてという訓練をやらないと、こっちの言うことを聞いてくれないんですよ。午前中やったら午後もやらなきゃいけないし、その間にご飯食べたり水浴びもするので、動物はケアがものすごく大変。そういう努力をしてきているので、私は出てくる動物も人間もみんな応援したいと思っているんです。
——この番組はお笑い賞レースに比べて、審査員の皆さんのコメントが厳しい印象があるので、そうした愛のあるコメントをされる天功さんはやはり存在感があります。
審査員のみんなに「厳しいのは面白くないよ!」って言ったんですけどね(笑)。「あなたはそこのレベルじゃない」とか専門的なことを言っても一般の方は分からないじゃないですか。本番中も厳しいコメントがあったら「楽しく盛り上げないとダメよ!」って言ってるんですけど、「ごめんなさい、夢中になっちゃって」って(笑)
——どうしても本気になっちゃうんですね。
ライバル視しちゃうところもあると思います。自分もパフォーマーでやってらっしゃるので、「そのマジックだったらこうやるのに」って思ったり、自分で作られているマジックを売っている製作者でもあるので、つい厳しく言っちゃうんですよね。
でも、一般の方がそういうのを見ると、「マジックって怖い」とか「厳しい世界だから自分にはできない」って思われちゃうじゃないですか。そんなことはないですから、もっともっとマジックに関心を持ってもらいたいんですよね。
●女性マジシャンの参戦「もっと出てきてほしい」
——今回は女性のマジシャンも2人(LUNA、izuma)出場されました。
女性のマジシャンってすごく少なくて、海外でもやはりある程度年齢がいっちゃうと辞めてしまうんですよ。世界各国に行っても1周してしまったら次は呼ばれないとなると、精神的にも体力的にも厳しい。そうすると女性は落ち込んじゃって辞めてしまうという人が多いんです。だから、私はガンガン出ていこうと思ってやってるんですけど、今回のお二人は本当にどちらも甲乙つけがたくて、ハイレベルで素晴らしかったと思います。これからもっと女性も出てきてほしいですね。
——番組の進化は感じられますか?
すごいですね! (スタジオセットが)あまりにもきらびやかで、素晴らしかったです! マジシャンの方たちも、こうやって盛り立てていただくとうれしいと思います。最後にキャノン砲で飛んだテープをくるくる巻いて持って帰っていたマジシャンもいましたよ。縁起がいいんじゃないですかね(笑)
——今回は全国ネットの日曜日のゴールデンタイムというテレビの一番いい時間帯での放送ですが、マジック界にとってどのように受け止められていますか?
これは大変なことですね。初代引田天功の頃からいろんな番組はありますが、『M-1』みたいな感じで審査員がジャッジしてチャンピオンを決めるという形は今までなかったので、それをこういう時間にやってもらえるのは最高だと思います。ぜひぜひ続けていただきたいです。
——たしかに、昔から天功さんやMr.マリックさんなど、1人にフォーカスした特番はありましたが、いろんなマジシャンの方が出てきていろんなジャンルのマジックを楽しめる番組はなかったかもしれないですね。
そうなんです。初代引田天功がメインにいて、あとは触りみたいな感じで出てくることはあったんですけど、こうやって一人ひとりをクローズアップするという形ではなかったんですよね。
○ホワイトライオン、成長しすぎてスタジオに連れてこれず
——前回の収録ではホワイトライオンのキングちゃんをスタジオに連れてこられて、次回も連れてくるとおっしゃっていましたが、さすがに成長してスタジオに連れてこられないサイズになってしまったのでしょうか。
実は今回も連れてくるということで、全部段取りしてたんです。でも「3mです」って大きさを伝えたら、番組側の受け入れができないということで、残念ながら連れてこられませんでした(笑)。私の言うことはよく聞くんで全然大丈夫なんですけどね。私が教えたらスケボーもやりますから。自分で乗るんですよ。「お手」も「おかわり」も全部できますし。
——スタジオの審査員席に天功さんと一緒にいるところを見たかったです。
もう本当にライオンっていう感じで、手も足も大きいですよ。爪は10cmありますから。だから危険って言われるんですけど、今も都内にいますからね。朝4時に車に乗せて「山に行くよ!」ってうちの敷地内の山に連れて行って、ゲートを閉めて「よーいドン!」って2km行って、2km帰ってきて、また車に乗せて都内に帰ってくるんです。だから、受け入れ側の体制が整えば、次回こそは連れてきたいです。
■『国民的マジックの祭典! 世界が認めた日本人マジシャンNo.1決定戦SP』(フジテレビ系、23日21:00〜)
・MC:川島明チョコレートプラネット
・進行:小室瑛莉子(フジテレビアナウンサー)
・ゲスト:島崎和歌子藤本美貴宮舘涼太(Snow Man)
・出場マジシャン:アツシオノ、izuma、佐々木俊一、JONIO、SORA、高重翔、Cherry、MASA MAGIC、RYUHEI、LUNA

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