お固いはずのベトナム映画が描く“新妻不倫エロス”の衝撃!『漂うがごとく』

3月23日(土)11時2分 まいじつ


映画評論家・秋本鉄次のシネマ道『漂うがごとく』


配給/ムービー・アクト・プロジェクト 新宿K’s cinemaほかで公開中

監督/ブイ・タク・チェン

出演/ドー・ハイ・イエン、ジョニー・グエンほか


経済は自由化しているが、共産国家のせいか〝お固い〟イメージのベトナム映画。それでも近年はニューウエーブの波が押し寄せ、製作は10年前とはいえ、日本初公開となるこの作品は一応「アート・フィルム」という触れ込み。〝満たされない思いの新妻が不倫する〟という俗っぽい内容で、第66回ヴェネチア国際映画祭・国際批評家連盟賞に輝いた注目作だ。


【関連】草彅剛が“女好きのダメ父”を好演する初恋ファンタジー『まく子』 ほか


旅行ガイド兼通訳のズエン(ドー・ハイ・イエン)は、2歳年下のタクシー運転手ハイと出会って電撃結婚をするが、母親依存気味の未熟な彼に困惑する。そんなとき、女友達の代理で手紙を届けるが、相手の男性トー(ジョニー・グエン)に襲われる。だが、意外にも夫とは正反対の危険なニオいのする彼に惹かれてしまう…。


雨のそぼ降るハノイを舞台にした作品で、このストーリーから察すると、上戸彩の『昼顔』(17年)みたいに、さぞ昼メロ調のドロドロな内容かと思いきや、意外と淡々とした流れなのが長所短所と言える。国民性なのだろうか、声高にやいのやいの言い合ったりはほとんどない。むしろ、ドキュメント調、夫のタクシー運転手の仕事ぶりを追ったり、ハノイ市名物(?)の早朝の交通渋滞の風景とか、撮影中のハプニングだそうだが、大洪水に見舞われた市内を映し出す。もちろん、後半は悲劇が待ち構えているのだが…。



漂い流される男と女


ここで肝心なのは、やはりエロス描写。〝ベトナム映画としては…〟という枠で言えば、現状リミットいっぱい頑張っている。でも、世界水準から言えば正直言って物足りない。日本映画でもこの程度のマイルド描写もあるが(前出の『昼顔』もしかり)、もっと踏み込んでほしい。というのも、ヒロインのドー・ハイ・イエンがなかなか肉感的で、なかなかソソるタイプだからだ。ボディー・ラインも素敵だし、寝乱れ姿風も実にヨロシイ。露出は、シャワー・シーンとかで、肩ぐらいしか見せないが、その肩はなかなか充実していて、ボクのような〝肩フェチ〟垂涎であった。撮影当時27歳、〝夫に不満で、危険な人と深い仲になりました…〟という触れなば落ちんの風情ありではないか。彼女、ベトナムの人気女優で、ハリウッド映画にも出た〝国際女優〟だぞ。名前が覚えにくい、って? ボクは〝同輩・以遠〟って覚えたけどね。〝同輩・胃炎〟でもいいけど(笑)。人の名前で遊ぶな、とイエンさんに怒られそう。


いかにも湿気の強そうなベトナムの風土に合致した不倫映画で、心も体も定まらない男と女の漂流の行き着く先は? ちなみに英語原題はADRIFT=漂流。邦題とともにそのものズバリ。



まいじつ

「ベトナム」をもっと詳しく

「ベトナム」のニュース

トピックス

BIGLOBE
トップへ