『みなさん』の功績 『ザ・ベストテン』に引導を渡した意味

3月23日(金)16時0分 NEWSポストセブン

当時最強の裏番組を破った(番組HPより)

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 3月22日、『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)が終了した。1988年10月から続いたフジの木曜21時台の“とんねるず枠”は29年半で幕を下ろすことになった。とんねるずのレギュラー開始前、木曜21時といえば『ザ・ベストテン』(TBS系)が10年以上も同時間帯視聴率1位を保持していた。視聴率研究家のシエ藤氏が話す。


「『ザ・ベストテン』は毎回のように30%を叩き出していた1980年代前半ほどの勢いはなかったものの、1988年当時まだ20%前後を獲る高視聴率番組でした。アイドル四天王と呼ばれた中山美穂浅香唯南野陽子工藤静香の誰かが毎週のようにランクインしていましたし、光GENJIが爆発的な人気を誇っており、歌謡界がまだまだ元気のあった時代。勢いのあるとんねるずとはいえ、『ザ・ベストテン』の牙城は高いと思われていました」


 だが、1988年10月13日、『とんねるずのみなさんのおかげです』は初回14.9%(ビデオリサーチ調べ/関東地区。以下同)をマーク。12.1%の『ザ・ベストテン』に勝利を収める。『みなさん』は4回目の放送で初の20%越えを達成。『ベストテン』は視聴者を奪われる形となり、1ケタを記録するようになる。『みなさん』は1989年3月30日に歴代最高となる29.5%を叩き出した。


「この日、『ベストテン』の放送がなかったことも30%近い数字が出た1つの要因でしょう。ただ、『ベストテン』が正月の三が日以外で休むことは番組1年目の1978年以来。放送すれば確実に視聴率が取れるから、改編期でも休止なんて有り得なかった。逆に言えば、この時点で『みなさん』は『ベストテン』に引導を渡していたとも言えます」


『みなさん』の開始からわずか1年後、『ザ・ベストテン』は1989年9月に11年8か月の歴史に幕を下ろすことになる。


「とんねるずが『ベストテン』を破ったことによって、お笑い芸人の地位が高くなったことは間違いない。『ベストテン』の終了と比例するように、既に視聴率低迷気味だった『歌のトップテン』(日本テレビ系)や『夜のヒットスタジオ』(フジテレビ系)の視聴率はさらに下がっていき、ともに1990年に終了。歌番組冬の時代を迎えました。テレビの主役が歌手からお笑い芸人へと大きくシフトしたのです。そういう意味でも、『みなさん』は確実に歴史を変えた番組だといえるでしょう」


 その一方で、今回の『みなさん』の終了はある意味、テレビ界の変化を感じさせる出来事でもあるという。


「これまでのテレビ界の長寿番組は、裏番組に倒されて終わっていた。たとえば、土曜20時台は『オレたちひょうきん族』(フジテレビ系、1981年5月〜1989年10月)が、それまで圧倒的な人気を誇っていた『8時だヨ!全員集合』(TBS系、1969年10月〜1985年9 月)を倒したように。それが今改編で終わる『みなさん』にしても『めちゃ×2イケてるッ!』にしても、他局に圧倒的な番組が出てきて終わるわけではない。テレビ界全体を考えると、その点は残念だと思います」

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