川淵三郎氏 Jリーグ創設時に渡辺恒雄氏と意見衝突し“舌戦”も「渡辺さんこそJリーグの恩人だな」
フリーアナウンサーの有働由美子（55）がメインキャスターを務めるテレビ朝日のニュース番組「有働Times」（日曜後8・56）の特別企画「レジェンド＆スター」の第4弾が23日に放送され、元日本サッカー協会会長の川淵三郎氏（88）が登場した。
川淵氏はJリーグ創設時に渡辺恒雄さんと意見がぶつかったことを回想。Jリーグは地域に根ざしたスポーツクラブを理念とし、クラブ名には地域名を入れ、企業名を前面に出さない方針を打ち出した。これに反発したのがヴェルディ川崎（現・東京ヴェルディ）の親会社・読売新聞の社長で、プロ野球界でも大きな発言力があった渡辺恒雄氏だった。
連日、川淵氏と渡辺氏の“舌戦”はメディアをにぎわせた。当時を振り返り、「渡辺さんみたいな人がボロクソに言う。川淵みたいな独裁者の下でJリーグうまくいくわけがないって言った時に新聞記者の皆さんが僕の家にどっと来て、“川淵さん、独裁者って渡辺さん言ってますよ”って言われて。僕もその頃は新聞をいろんな形でにぎわしてましたからね。それに対してどういうことを言ったらいいかっていうのを考えながら、“いや独裁者から独裁者と言われて非常に光栄です”って言ったら、それまたバーンと。これ我ながらうまく答えたなと思って」とはにかんだ。
言い争いにうんざりしたこともあったというが、「後にして考えれば、あの渡辺さんがいたからJリーグの理念を世間にそう知らせることができて、理解してもらうことができて。渡辺さんこそJリーグの恩人だなって本当にそう思いましたね」と渡辺氏との“バトル”が注目を集め、現在につながっていることに感謝の意を示した。そして、「だって、こんな話題になんないもん」と豪快に“川淵節”で笑い飛ばした。
