「KinKi Kids」でのラスト東京ドーム、28年の軌跡「僕らの歩みは止まらない」

2025年3月25日(火)12時30分 婦人公論.jp


KinKi Kidsの2人。堂本光一さん(右)と堂本剛さん(左)(撮影:木村直軌)

ともに関西出身で同い年、同じ名字という2人によるユニット、KinKi Kids。2025年からは新たなユニット名で活動を続ける予定だ。KinKi Kids名ではラストとなるコンサートツアーの様子をレポートする(取材・文:上田恵子 撮影:木村直軌)

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ただ表札が変わるだけ


2025年1月12日、東京ドームにてKinKi Kids(堂本光一、堂本剛)のコンサート「KinKi Kids Concert 2024-2025 DOMOTO」が開催された。

CDデビュー翌年の1998年から東京ドームで公演を行ってきたKinKi Kids。同会場での公演回数は68回となり、今回のツアーをもって自身の持つ「単独アーティストによる東京ドーム最多公演数」の記録を更新することとなった。

2人は昨年大晦日のYouTube生配信にて、2025年にユニット名を「DOMOTO」に改名することを発表。

ファンに対し、「改名しても2人は何も変わらない。自分たちの手がけた曲も、これからも大切に歌っていくつもり。新たなチャレンジもしていきたいが、ただ表札が変わっただけだと思ってほしい」という思いを伝えていた。

すでに終了した大阪・京セラドーム公演を含め、KinKi Kids名でのドームツアーは今回がラストとなった。

コンサートは、過去の公演を振り返る映像からスタート。白い衣装に身を包んだ2人がステージ上空からゴンドラに乗って現れると、会場を埋め尽くした5万5000人のファンから歓声が上がる。

1曲目は、彼らのデビュー曲「硝子の少年」。生バンドの演奏によるイントロが流れた瞬間、さらに大きな歓声がドームに響きわたった。

続いて「愛されるより 愛したい」「ボクの背中には羽根がある」など、誰もが知る楽曲を歌い上げていく2人。

自身の舞台の稽古終わりに駆けつけた後輩グループのふぉ〜ゆ〜(福田悠太、辰巳雄大、越岡裕貴、松崎祐介)もサポーターとして、ステージを盛り上げる。KinKi Kidsの楽曲は名曲揃いであることを、あらためて実感させられたオープニングだった。

光一の依頼であの後輩がVTR出演


彼らのコンサートの名物とも言えるのが、2人のゆるいトークが楽しいMCタイムだ。

1月1日生まれの光一が、「46歳になって12日がたちました。僕ら2人が着ているこの衣装は、デビュー当時『硝子の少年』で着ていた衣装をモチーフにしたもの。17歳から46歳になっても、まだ着られるぞというアピールです。

10代の頃に比べると、(袖の装飾の)石が増えました。これ、付けるの大変なんですよ」と言えば、剛も「その石が重くてねえ。でもどうしたんですか、急に裁縫に熱意を見せて?」と反応。

「ほら、俺の趣味ってファッションじゃん?」と得意げな光一を、「全然違いますよ?」と間髪入れずに否定する剛。息の合った漫談のようなMCに、客席からは大きな笑いが起きていた。

ピアノとともにムービングステージで移動しながら歌い上げる「もう君以外愛せない」、フロートに乗ってパフォーマンスする「ジェットコースター・ロマンス」などを経て、〈覚えてない曲やってみよう!〉のコーナーに。

今回の課題曲は、2005年発売のアルバム『H album-H・A・N・D-』に収録された「In My Heart」。

事前に何を歌うかを知らされず、ステージ上で初めてスタッフから歌詞カードを渡された2人は「えーっ、(曲が)全然出てこない!」と焦りの表情を見せる。

とはいえ、最初こそ不安定な箇所もあったものの徐々にいい感じでハモれるようになり、客席からはあたたかな拍手が湧き起こっていた。

そして次の瞬間、光一の「剛くん、ある方からメッセージが届いているので見てもらっていいですか?」という声で皆がスクリーンに注目すると、そこには後輩であるtimeleszの菊池風磨の映像が。

Netflixで配信中のオーディション番組で、彼が参加者に放った「歌詞、忘れてるようじゃ無理か。歌詞はね、入れとかないと」という言葉をセルフパロディーした、「曲、忘れてるようじゃ無理か。曲はね、覚えておかないと」というメッセージに会場は大盛り上がり。

「大阪(京セラドーム公演)のMCで言ってた流れね」(剛)、「そうそうそう、〈菊池風磨構文〉。本人に言ってもらった(笑)」(光一)と楽しそうな2人に、会場は拍手喝采だった。

「今日もたくさんの愛をありがとうございました」


かなり長めのMCタイムを数回はさみつつ、あっという間にコンサートは終盤へ。14名のストリングスが美しいメロディーを奏でる「The Story of Us」、そして彼らの代表作とも言える「愛のかたまり」で、本編はフィナーレを迎える。最後に会場のファンに向けて、2人からメッセージが贈られた。

「本日は皆さんどうもありがとうございました。2025年になり、いつものようにコンサートを開催できたこと、あらためてスタッフの皆さん、共演者の皆さん、そして何よりもこうして来てくれる皆さんに感謝したいと思います。『DOMOTO』になりましても、今後ともよろしくお願いします。皆さんどうもありがとうございました」(光一)。

「本日はこうして会いに来てくださって、本当にありがとうございました。皆さんにいただいた縁を、いつまでも繋いでいきたいと思っています。本当に今日もたくさんの愛をありがとうございました」(剛)。

続くアンコールで「このまま手をつないで」「フラワー」の2曲を披露し、約3時間のライブは幕を閉じた。

翌13日の最終公演終了時点で、KinKi Kidsとしては累計513公演。総動員数は1053万6900人に達した。まさに前人未踏の記録である。「DOMOTO」として新たなスタートを切る2025年。たとえユニットの名前が変わっても、彼らの歩みは止まらない。

婦人公論.jp

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