朝ドラ100作目のヒロイン抜てきは最強運のおかげ!「せっかくだから楽しみたい」広瀬すず(奥原なつ)【「なつぞら」インタビュー】

3月25日(月)12時0分 エンタメOVO

奥原なつ役の広瀬すず

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 連続テレビ小説「なつぞら」は、戦災孤児の奥原なつが、父の戦友に引き取られて北海道・十勝で酪農を手伝いながらたくましく育ち、やがて上京して草創期のアニメ業界で生きていくさまをすがすがしく描く物語。4月1日から放送される、記念すべき朝ドラ100作目のヒロインという大役を担う広瀬すずに、その胸中や撮影時のエピソードなどを聞いた。



−昨年6月のクランクインから演じているなつですが、どのような人物ですか。

 「ありがとう」「ごめんなさい」をちゃんと言えて、幸せを感じながら生きている子です。でも、幼い頃に家族と離れているので、人と距離を取ったり、すごく気を使ったりする性格も持っています。

−ご自身と似ているところはありますか。

 私はあんなにいい子じゃないかな(笑)。なつは、そこにいるだけで周りが明るくなる太陽みたいな、すてきな子なので見習いたいです。

−演じていて難しいところはどこでしょうか。

 最初に台本を読んだときは、優しくてほんわかしたところがあるように感じましたが、自立した男気もあることに気付いて、どう表現しようか迷いました。その確信を持てないまま北海道ロケが始まったので、撮影後の映像チェックでは「やばい、違う!」と焦りました(笑)。最近はなつが大人になって印象が変わったので、また悩みながら演じています。

−戦災孤児という役どころはどのようにイメージされましたか。

 親のいない、孤独な役が多いので、一人でいる感覚はつかめています(笑)。今回はさらに「一人だな…」と感じるので、じいちゃん(柴田泰樹役/草刈正雄)、母さん(富士子役/松嶋菜々子)、父さん(剛男役/藤木直人)を本当の家族のように思いながら、どこかで血がつながっていないことを意識して現場に立っています。

−北海道・十勝での撮影はいかがですか。

 北海道でしか撮れない自然の大地を生かした物語なので、空気や風は画面から伝わる気がします。この場所にいるからこそ、なつはたくさんのものに触れて、感じて、いろんな人から愛情をもらっているのだと思います。

−普段は色白の広瀬さんですが、なつは小麦色に焼けていて、だいぶ印象が変わりますね。

 北海道ロケでは肌を黒く塗っていたので、大自然の中で生きている雰囲気が出ていると思います。チェックのシャツ、オーバーオール、白いスニーカー、麦わら帽子におさげ髪というビジュアルは、元気な女の子の王道イメージで、「ザ・朝ドラ」みたいでうれしいです。スタッフさんからは「今どきの子で、こんなに似合う子いないよ」と言われました(笑)。

−アニメーターの仕事は体験してみてどうですか。

 一人で何千枚もの絵を描いて、それをつなげて動画にするってすごいですよね。想像以上に細かい世界で圧倒されています。人が振り向くシーンだけで20〜30枚の絵があって、ちょっとずつ角度を変えて描く作業はすごく大変です。でも意外に楽しくて、練習中はあっという間に何時間もたつほど集中しています。アニメの制作工程が分かるので、いろんなアニメ映画がヒットしている今だからこそ見てほしいです。

−お姉さんの広瀬アリスさんは97作目「わろてんか」に出演されましたが、アドバイスはありましたか。

 お互い何の作品に出演するかをネットニュースとかで知るぐらい仕事の話はしませんが、今回は「ヒロインじゃない私でも大変だった」とメールが来たので覚悟しました。でも、聞いていたのと違います。こんなに楽しいんだ!と思っています。スタッフさんからは「大変なのはこれからだよ」と言われますが、長期間、同じ役で芝居をすることは初めてなので、リハーサルから毎日楽しんでいます。

−54作目「ひまわり」でヒロインを務めた松嶋さんの存在は頼もしいのでは?

 60シーンぐらいを一気にリハーサルしたときに、「こういうのが次々と来るからね」と言われました(笑)。松嶋さんは、格好よくて強くて、母の愛情や優しさもあって、お会いするたびにブワ〜ッとオーラを感じます。本番では台本に頼らず、共演者とその場の化学反応を楽しまれているから、それがプレッシャーにもなりますが、せりふを交わすことで自然になつとしての感情を起こしてもらっているので、大きな支えになっています。

−ヒロインとして現場に立つ際に意識していることは何でしょうか。

 ヒロインから受けるパワーは大きいだろうから、疲れたときにこそ「なっちゃんが笑っているから自分も頑張ろう」と思ってもらえるように、まずは自分が楽しんで撮影に臨むことを意識しています。

−劇中、気になる登場人物はいますか。

 山田裕貴くん演じる小畑雪次郎くんは、なつの幼なじみで同志のような関係だから、一緒にいると心強さや温かさをもらえるので好きなキャラクターです。彼を含むお菓子屋の小畑家(とよ役/高畑淳子、雪之助役/安田顕、妙子役/仙道敦子)は「劇団小畑」と呼べるぐらい、見ていて面白くて幸せになれるので、毎週1シーンは全員で出てほしいです。

−内村光良さんのナレーションの感想を教えてください。

 「なつよ」と語り掛けるようにナレーションが始まるのが印象的で、毎回なんて言われるんだろう…とドキドキします。内村さんの声には包み込むような優しさがあって、「一人じゃないんだ…」と救われます。

−新年号初、そして100作目の朝ドラヒロインという巡り合わせについてはどう考えていますか。

 人や作品との巡り合わせの運が異常に強いので、自分なんかで申し訳ないと思いつつも、また運使っちゃった!という幸せな気分です。昨年のNHK紅白歌合戦でも「平成最後」という特別な言葉に出会わせてもらったので、この時代に生まれたことにも感謝しています。でも、そう思えるようになったのは、以前、共演させていただいた先輩のおかげです。「せっかくだから楽しみなよ」と言われたことで気持ちが楽になりました。都合のいい言葉かもしれないし、大きなポジションに立たせてもらうことに、もっと重さを感じなきゃ駄目だろうけど、感じ過ぎても自滅するだけなので、せっかくだから楽しみたいです!

(取材・文/錦怜那)

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