フリー素材アイドルMika+Rikaが語る「無料」で稼げるワケ

4月1日(土)7時0分 NEWSポストセブン

スマホのCMでも注目を集めたMika+Rika(左がMika)

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 細く長い手足、色白の肌に大きな瞳。この美人双子は、フリー素材アイドルとして話題を集めているMika+Rikaだ。「私たち、無料です。」というキャッチコピーで、肖像権・著作権を放棄し、自分達の写真や動画をWEB上に公開している2人に、フリー素材アイドルを始めることになった経緯や、苦労話を聞いた。


──フリー素材アイドルになったきっかけは?


Mika:私たちは元々、ヒップホップユニットとして活動していたんですけど、ライブハウスで歌っていても、なかなか世間に広がらなかったんです。その頃の私たちのアーティスト写真がキャラクターのような雰囲気で、それがヒントになり、商標使用料が無料のくまモンが頭に浮びました。無料にすれば、私たちも広がっていくんじゃないかという発想から、フリー素材アイドルが生まれました。


Rika:初めは不安が大きかったです。私たちの写真や動画の著作権を完全に放棄して、無料でサイトにアップしたら、どんな使われ方するんだろうって。でも斬新な考え方だし、面白そうだな、やってみようって、思い切りました。


Mika:元々私たちはOLで、脱サラしているので、これ以上捨てるものはないなと思って。どんどん貯金もなくなっていくし(苦笑)。この際、著作権を捨てたっていいんじゃないかって。


──フリー素材アイドルの反響は大きかったそうですね。


Rika:2014年にフリー素材のサイトをオープンしたのですが、初日にすごくアクセスがあって、サイトが落ちちゃいました。


Mika:ネットだから、徐々に口コミで広がっていく感じかなって、長い目で見ようと思っていたんですよ。でも初日にサイトがダウンしたので、驚きました。


Rika:ダウンロード数は1か月で50万ダウンロード。正直、びっくりしました。こんなに無料素材を求めている人がいたんだって。そのほとんどがクリエイティブ系、広告会社さんとかIT系の方々でした。


Mika:1000点以上撮影して、サイトオープン時に、ほぼすべての写真をアップしました。


──使用料無料のサイトなのに、衣装や撮影などの準備にお金がかかったのでは?


Mika:クラウドファンディングで資金を集めました。20万円を目標にして、集まったのが30万円だったんです。でもそれでは、実際には足りていないんですよ。この企画が面白いと思ってくださったカメラマンさんなどが、ボランティアで手伝ってくださって、サイトができました。


──サイトは大盛況。それは収入につながっている?


Mika:最初は収入になりませんでした。


Rika:でもだんだん、それまでになかった、ラジオの出演依頼や雑誌の取材などをいただけるようになりました。高額なギャラをもらうわけじゃないんですけど、フリー素材にしたことによって広がりましたね。


──2013年にヒップホップでデビューした頃の収入は?


Rika:当時は、自転車操業でした。ライブの物販で作ったお金で、また次のものを作るみたいな状況でした。


Mika:ライブは、出演料をもらわないことも多かったので。


──収入が安定しないなか、脱OLは勇気がいったでしょうね。


Mika:Rikaはずるいんですよ。私はデビューしたり事務所に入る前に会社を辞めたので、脱サラの怖さを知ってるんです。そこから事務所探しをしたのに、Rikaは私が入った事務所にきたから、超楽ですよ。


Rika:いやいや。私も会社を辞めた時はフリー素材を始める前だったので、ヤバイ状態でしたよ。それにMikaが仕事を辞めて、1年半くらいは食事をおごってあげたり、服も2つ買ってきてあげたりしていたんです。今となっては、「後からでずるい」とか言われて(苦笑)。


Mika:Rikaは長く働いてたから退職金がたくさん出たけど、私は短かったから退職金0でした。歌手デビューしたことを後悔したことはないけど、会社を辞めたことは60万回くらい後悔しました。


──フリー素材アイドルとして、苦労していることは?


Mika:やっぱり金銭的なことですね。写真を使われても無料だし、他の仕事も無料で受けたりしてたので。


Rika:嬉しい使われ方と、これはちょっと、と思う使われ方がありますね。使ってもらえるだけで嬉しいと思いますけど、慣れない時はグサッとくることがありました。


──どんな使われ方をされて、グサッときた?


Rika:人権を貶すような使い方はやめてね、という利用規約があるんですけど、実際にそういう使い方がありました。たとえば私の顔に、誰かわからない女性の体が合成されていたんです。胸とお尻がすっごい大きいんですよ。きれいに合成されていたので、これじゃ勘違いする人がいるだろうなって。


Mika:本人よりスタイルがいいんですよ。「良かったじゃん」って、私は言いましたけど(笑い)。


Rika:そうかもしれないけど、勘違いされたらイヤじゃん。


Mika:嬉しい部分もありますけどね。そういう写真こそ男性が目にしたりするので、広がるなって思います。Rika頑張ってって感じで。


Rika:他人事だと思って(苦笑)。


Mika:私も「えっ」と思ったことがあります。Twitter検索をしていたら、私の顔のエラがなければもっといいんだけどな、ってつぶやいている人がいたんです。それはどうかと思ったんですけど、「どうぞ削ってください」ってリプライしました。そうしたら本当に画像を加工して、「できました」って完成画像を送ってきたんです。私的には、元のほうが良かったと思うんですけど。


Rika:元よりきれいになってたよ(笑い)。


──嬉しかった使われ方は?


Rika:株式会社ヒットさんの渋谷ハチ公前と大阪の道頓堀にあるデジタルサイネージで、私たちのフリー素材を使った大きな広告を流していただいたことです。。渋谷は、横幅30メートルでバスケットコートくらいの大きさ、道頓堀はウルトラマンくらいの大きさらしいです(笑い)。こんなに巨大な使わかたは初めてだったので、嬉しかったです。


Mika:そこから動画の仕事にもつながったので、それも嬉しかったですね。


──今は、生活できるくらいの稼ぎになった?


Mika:以前とはだいぶ変わってきました。


Rika:でも、まだフリー素材アイドルとしてやっているので、あまり高い設定にはしていません。フリー素材アイドルとしてやっているうちは、広げる時期なので。


Mika:これからも、顔が広がってくれたらいいなと思います。フリー素材アイドル、頑張ります!


【Mika+Rika(ミカ・リカ)】

東京都出身。一卵性双生児の姉妹で構成されるヒップホップユニット。2013年『FUNKY OL 〜仕事したくないよ〜』でデビュー。2014年11月、肖像権・著作権を放棄し、自由に写真を利用できる素材配布サイト『私たち無料です』をスタート。フリー素材アイドルとして話題を集めている。4月25日、shibuya eggman(渋谷区)にてワンマンライブ開催予定。


撮影■浅野剛

NEWSポストセブン

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