大阪、福岡、島根知事選の見所 二階vs菅・“麻生包囲網”等

4月1日(月)16時0分 NEWSポストセブン

陣頭指揮を執る二階氏(時事通信フォト)

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“大阪の陣”“福岡の乱”“島根の変”──統一地方選(前半は4月7日、後半は4月21日投開票)の中でも、とくに「勝敗が中央政界に直結する」(自民党選対幹部)と見られているのが、大阪、福岡、島根での3つの知事選だ。


 万博を控えた大阪市長選と府知事選のクロス選挙は、大阪維新の会と自民党大阪府連が激突。大阪の選挙で維新にやられっぱなしの自民党は二階俊博・幹事長が自ら陣頭指揮を執る。


「わかっているよ。バカヤロ〜」


 告示日の3月21日、大阪で街頭演説に立った二階氏は、予定時間を過ぎて演説を止めようとしたスタッフをそう叱責して「ワケのわからん人を大阪の代表にしてはダメだ」と維新を批判するなど並々ならぬ力の入れ方だった。


「維新のバックに“影の総理”と呼ばれる実力者、菅義偉・官房長官がいることは党内周知のこと。二階氏にすれば、勝って維新を弱体化させ、中央では菅さんの力を削ごうとしている」(前出・自民党幹部)


 二階vs菅の代理戦争と化しているという指摘である。


「これは造反だ」


 福岡県知事選でそう苛立ちを露わにしたのが麻生太郎・副総理だ。麻生氏は県連の反対を押し切って知事選に新人候補を擁立、安倍首相に「推薦をもらえないなら副総理を辞める」と談判して自民党推薦を取り付けたとされる。


 ところが、選挙戦では二階派議員が現職知事を応援して麻生vs二階の代理戦争となっているうえ、古賀誠・元幹事長、山崎拓・元副総裁という福岡出身の自民党大物OBたちが現職支持に回って“麻生包囲網”が敷かれた。


安倍晋三ですら(2012年総裁選で)3番と言われ、1番になった。すべてのマスコミの調査が間違っていた。それが選挙だ」


 窮地の麻生氏は現職優位の報道にそう反論しているが、結果次第では党内の批判が噴出して副総理の座も危うくなりかねない。


 島根県知事選も、選挙後に中央の政局に深刻な影響が出る。島根は「竹下王国」と呼ばれ、故・竹下登元首相が築いた地盤を実弟の竹下亘・前総務会長が継いだ。


 だが、今回の知事選ではその竹下氏が擁立した候補を不服として、竹下系県議18人のうち14人が「地元のことはわれわれが決める」と別の候補を担ぎ出し、「地方議員の反乱」で竹下王国は崩壊の危機にある。


 そのことが竹下派に衝撃を与え、派閥分裂を呼び込む可能性が出てきたのだ。同派若手議員がこう心配する。


「竹下会長は知事候補を擁立した後、食道がんで入院し、派閥の運営は幹部の集団指導体制で行なっている。島根で負ければ会長の求心力は下がり、そのうえ入院が長期化すれば後継者問題が浮上する。派閥分裂という事態だけは避けてほしい」


 竹下派には会長代行の茂木敏充・経済再生相、安倍側近の加藤勝信・総務会長、竹下氏が「将来の総裁候補に育てる」と肩入れする小渕優子氏という3人の後継者候補がいる。跡目争いが激化すれば、ポスト安倍をにらんで派閥拡大路線をとる他派が介入して自民党大乱の引き金になる。


 統一地方選で各地に上がった自民党内の紛争の火の手は、夏の参院選とその後の“政変”を見据えたいわば前哨戦で、これから本番を迎える。


※週刊ポスト2019年4月12日号

NEWSポストセブン

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