斎藤八段 藤井王将不在のタイトル戦 「盛り上がらないと言われないよう」 叡王戦第1局検分―
2025年4月2日（水）21時48分 スポーツニッポン
将棋の伊藤匠叡王（22）に斎藤慎太郎八段（31）が挑む第10期叡王戦5番勝負第1局の対局場検分が2日、名古屋市の料亭「神楽家」で行われ、その後記者会見、前夜祭が行われた。
斎藤にとっては2期連続挑戦した22年度名人戦以来のタイトル戦。叡王戦挑戦権争いでは昨年6月、伊藤に叡王を奪われた藤井聡太王将（22）＝名人など7冠＝に準決勝で勝利した糸谷哲郎八段（36）に決勝で勝利した。
藤井が、タイトルホルダーでも挑戦者でもない2年半ぶりのタイトル戦。「藤井さんを見たいと言う人は多いかなと思いながらここにいる。藤井さんがいないから、盛り上がらないと言われないように指したい」。前夜祭に集ったファンへ静かな口調で意気込みを語った。
タイトル戦19回連続出場は藤井にとっては名誉だが、出場を争う他の棋士にとっては不名誉。9歳年上で、同じ関西本部所属の斎藤はその前に立ちはだかるべき存在と言えるかも知れない。
「久しぶりのタイトル戦になるが、以前は頑張らないと、と自分にプレッシャーをかけたのが良くなかった。あまり気負わず目の前の一手を考えて行こうと思う」。18年度王座以来2期目のタイトルへ自然体で臨む。
