井ノ原快彦×羽田美智子「刑事にも日常がある」を描き続けた20年 今夜スタート『特捜9 final season』への思い

2025年4月9日(水)18時5分 オリコン

『特捜9 final season』 座談会に出席した(左から)井ノ原快彦、羽田美智子(C)ORICON NewS inc.

 テレビ朝日系ドラマ『警視庁捜査一課9係』(2006年〜17年)からバトンを受け継ぐ形で2018年にスタートし、通算20作目となる『特捜9 final season』(毎週水曜 後9:00※初回は拡大スペシャル)が、9日からいよいよ放送開始。長きにわたって愛されてきた人気シリーズが、ついにフィナーレを迎える。初回放送当日、出演者の井ノ原快彦羽田美智子がシリーズへの想いや、故・渡瀬恒彦さんとのエピソード、そして視聴者への感謝について語り合った。

 井ノ原は、『9係』の出演オファーを受けた当時のことについて、「プロデューサーから『事件ものというより、刑事の“日常”を描きたい』と聞き、刑事ドラマは初めてだったけどチャレンジしてみようと思いました」と回想。

 「僕はワンクールだけの作品だと思っていたんですけど、お祓いのときに神主さんが『9係シリーズ』とおっしゃっていて、マネージャーと顔を見合わせて『シリーズ!? 聞いてないよ!』って(笑)。でも、結果的にこうして20年も続いて…。ファイナルを迎える今回は、原点に立ち返って『刑事にも日常がある、刑事も人間なんだ』というテーマを、改めて大切にしたいと思っています」と思いを口にした。

 お互いにとって初共演だった頃の印象について、羽田は「イノッチのことは、知人から『本当にいい子だよ』と聞いていたので、会う前から“絶対いい人に違いない”と思っていました。実際に会ってみると、お茶目でいたずらっ子みたいで(笑)。現場の空気をすごく和らげてくれる存在で。緊張感のある現場だったけれど、イノッチがいてくれたことで、みんな本当に助けられていたと思います」と笑顔で思い出を振り返った。

 井ノ原も、「渡瀬恒彦さんの現場は“すごいぞ”と聞いてはいたものの、どんな風にすごいのかは誰も教えてくれなくて(笑)。でも、『羽田さんがいるから大丈夫』だと聞いていたので安心していました。そして、津田寛治さん!『事務所どこ?』と聞かれて、『V6というグループのメンバーです』と答えたら、『あ、知ってる知ってる。エノハラ君でしょ。エノッチって言われてるんだよね』と声をかけていただいて(笑)。そんな空気の中で撮影が始まったので、緊張もすぐにほぐれました」と当時のエピソードを披露した。

 また、井ノ原は『警視庁捜査一課9係』を率いた故・渡瀬恒彦さんとの忘れがたい思い出にも触れた。

 「渡瀬さんは、自分の出番がないとカメラの横でじっと僕たちの芝居を見ていたんです。正直、めちゃくちゃ緊張しますよ(笑)」と笑いながら語り、「渡瀬さんは、兄の渡哲也さんとそれぞれ出演したドラマの初回を見合って、電話で感想を伝え合っていたらしくて。ある日、『あの若いの、いいなって兄貴(渡哲也)が言ってたぞ』と教えてくれて、本当にうれしかったですね。『あ、俺はここにいてもいいんだ』と思えた瞬間でした」と、胸に残る言葉を明かした。

 羽田は「イノッチは渡瀬さんの肩もみまでしてたもんね(笑)。唯一あんなにかわいがられてたんじゃないかな」と、微笑ましい思い出を懐かしんだ。

 20年という長い歳月を振り返り、井ノ原はこう語る。「毎年、『これが最後かもしれない』という気持ちで取り組んできたからこそ、今回“ファイナル”としてきちんと区切りを迎えられることに感謝しています。『来年あるのかな?』とモヤモヤしながら終わるのではなく、『最後だよ』と言ってもらえる環境でスタートできたのは、本当にありがたいこと。そういう意味でも、今シーズンは“何ができるか”を真剣に話し合えたのが幸せでした」と真摯(しんし)な思いを伝えていた。

オリコン

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