早川千絵監督、『ルノワール』で2度目のカンヌ出品 日本映画唯一のコンペ部門選出
2025年4月11日(金)18時0分 シネマカフェ
『ルノワール』©2025『RENOIR』製作委員会+International Partners
前作『PLAN 75』では、高齢化社会が深刻化した近い将来の日本を舞台に、75歳以上の高齢者に生死の選択を迫る衝撃的な物語を描き、現代人に激しい警鐘を鳴らした早川監督。待望の最新作『ルノワール』で綴られるのは、80年代後半の夏、闘病中の父と、仕事に追われる母と暮らす11歳の少女・フキの物語。
早川監督作品がカンヌ国際映画祭に出品されるのは、前作で初長編作品の『PLAN 75』以来3年ぶり2度目。同作は第75回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に出品され、カメラドール特別表彰に輝いている。
今年の第78回カンヌ国際映画祭は、審査員長に『ポンヌフの恋人』『イングリッシュ・ペイシェント』『トスカーナの贋作』などで知られるフランスの名優ジュリエット・ビノシュを迎え、現地時間5月13日(火)〜24日(土)に開催。ヴェネチア国際映画祭、ベルリン国際映画祭と並ぶ世界3大映画祭として知られている。
本作は、世界中から出品された作品の中から、パルム・ドールと名付けられた最高賞を目指して争うコンペティション部門に出品。現時点では、本年度日本映画で唯一のコンペティション部門への選出となる。
日本の映画で過去パルム・ドールを受賞したのは、衣笠貞之助監督『地獄門』(54)、黒澤明監督『影武者』(80)、今村昌平監督の『楢山節考』(83)と『うなぎ』(97)、是枝裕和監督『万引き家族』(18)の5作品。
今回の出品決定に際し、早川監督は「映画を作り始めたばかりの私に最初にチャンスを与えてくれたカンヌ映画祭が、この映画を温かく迎え入れてくれたことに気が引き締まる思いです」とコメント。
主演にオーディションから抜擢された鈴木唯は「嬉しくて飛び跳ねてしまいました」と喜びを爆発させ、共演の石田ひかりは「言葉に出来ないほどの幸せと感謝と感動と興奮を覚えております」と喜びのコメントを寄せている。
カンヌ・コンペティション部門出品に喜びのコメント到着
■早川千絵(監督)
『ルノワール』を共に作り上げたキャスト、スタッフ、全ての関係者の皆さんにまずは感謝を伝えたいです。
そして、映画を作り始めたばかりの私に最初にチャンスを与えてくれたカンヌ映画祭が、この映画を温かく迎え入れてくれたことに気が引き締まる思いです。
■鈴木唯(沖田フキ役)
『ルノワール』がカンヌ映画祭コンペティション部門に出品されると聞いたとき、びっくりしたしとても嬉しかったです!嬉しくて飛び跳ねてしまいました。これからどうなっていくかワクワクしています!!
早川監督、ルノワールを一緒に作った皆さんおめでとうございます!
■石田ひかり(沖田詩子役)
早川監督、スタッフキャストの皆さんと創り上げた映画『ルノワール』が、カンヌ映画祭の審査を通過し、「コンペティション」部門に出品されるとの報せを受け、言葉に出来ないほどの幸せと感謝と感動と興奮を覚えております。この作品に参加できただけで充分に満足し、幸せでしたのに、一俳優としてカンヌの地を踏む日が来るなんて考えたこともなかったので、ただただ驚きと興奮の中にあります。『ルノワール』が、カンヌを始め、世界に羽ばたく瞬間を、全ての瞬間を、心に刻みつけてきます。
早川監督、スタッフの皆さん、おめでとうございます!!(まだまだ心の整理が付きませんが、少しでもフランス語でスピーチ出来るよう特訓を始めます!)
『ルノワール』は6月20日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。