若山富三郎 着物の着方を知らぬ役者を3m投げ飛ばした伝説

4月11日(木)16時0分 NEWSポストセブン

弟・勝新太郎の上をいった若山富三郎(共同通信社)

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 かつての芸能界には社会ルールを逸脱し、その身を滅ぼしながらも芸に生きたスターたちが確かにいた。演技でも私生活でも暴れ回った彼らは危うくもあり、しかし魅力的でもあった。


 1997年に死去した勝新太郎(享年65)は、ハサイ・ホノルル空港で大麻所持で現行犯逮捕された際、記者会見で「パンツの中に勝手に入っていた」と言い放ち、「もうパンツは穿かない」という名セリフを生み出した。遊び方も豪快で知られ、破滅型スターの代表的存在だった。


 それ以上に型破りだったのが、勝新の実兄・若山富三郎(享年62)だ。芸能リポーターの石川敏男氏が言う。


「例えば京都の町中の靴屋さんにいい靴があると、『これ、もろていくで〜』って、勝手に持って帰っちゃう。たまったツケは全部、勝さんが払っていた」(石川氏)


 芝居にはめっぽう厳しく、若い役者たちは若山に容赦なく殴られたという。


「時代劇で衣装の着方が分からないと口にした役者を、3メートルくらい投げ飛ばしたこともある。それだけ真剣だったんです。『出る映画はすべて最後の作品と思って演る』がモットーで、遺作となった映画『王手』では、糖尿病で週3回の人工透析を受けながら迫真の演技を見せた。“芝居の鬼”でしたね」(映画関係者)


 喘息の持病がありながらショートホープを手放さない。糖尿病を患いながら羊羹を平らげる。医師から余命を告げられながらも私生活を改めず、1992年、麻雀の最中に急性心不全で逝った。


※週刊ポスト2019年4月19日号

NEWSポストセブン

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