『花まんま』ファーストサマーウイカ、監督も熱望した映画オリジナルキャラの魅力とは?

2025年4月13日(日)13時0分 シネマカフェ

『花まんま』駒子 ©2025「花まんま」製作委員会

鈴木亮平有村架純が兄妹役を演じ、『そして、バトンは渡された』の前田哲監督がメガホンをとった『花まんま』。本作で鈴木演じる兄の幼馴染で、底抜けに明るいお好み焼き屋「みよし」の看板娘・駒子を演じたファーストサマーウイカが、キャスティングへの想い、役作りについて語った。

原作は2005年、第133回直木賞を受賞した短編集「花まんま」(文春文庫)は、記憶の濃淡を丁寧に語り分けながら、人間の哀しさや温かさを繊細に織り込む巧みな筆致で評価される作家・朱川湊人の代表作で、ある兄妹の不思議な体験を描いた物語。

本作の主人公である兄・俊樹(鈴木亮平)の幼馴染として登場するのは、ファーストサマーウイカが演じるお好み焼き屋の看板娘である三好駒子。映画オリジナルキャラクターとして作中で強烈な存在感を放っている。

「チャキっとした性格の中に健気さや切なさが垣間見える」
自身のキャラクターについて、ファーストサマーウイカは「大人になる過程で、きっと子どもの頃から彼らを支えてきた存在がいたはず。それが駒子と三好のお父ちゃん。そんな大切な役割を持った駒子に選んでいただいて光栄でした」とキャスティングへの喜びと共に、俊樹とフミ子(有村架純)にとって幼馴染以上の存在であると語っている。

さらに、「二人にとってお母さんやお姉ちゃんがわり、家族のようにそばで支え続けてきた存在。なんでも言い合える中だけど、唯一秘めているのが、駒子の俊樹への想い。チャキっとした性格の中に健気さや切なさが垣間見えるのも駒子の魅力ですね」と、兄妹との関係性から自身が演じるキャラクターを掘り下げて役作りに臨んだことを明かしている。

物語の中でも重要な役割を担う駒子について、前田監督はキャラクターを作り上げていく段階で出演をアプローチするほど、大阪出身のファーストサマーウイカが持つ明朗快活な部分が駒子にピッタリだと感じたようだ。

「衣装合わせで初めて監督にお会いした時、第一声が『あ!もう駒子や!』と言ってくださって。私のイメージする駒子と監督の思い描く駒子がすぐに合致したので、深く考えすぎず作り込まず、キャラクターと向き合えました。親しい人には情に厚く世話焼きなところも、自身と近い部分もあるなと感じました」と自分自身とキャラクターとを重ねて分析。

「撮影の最初の頃に監督が、『ウイカさんに駒子をやってもらいたいと早い段階で決めていたんですよ』と言ってくださって。ストーリーにおいて必要だったからこそ、映画オリジナルキャラとして生み出されたはずなので、監督の中に誰よりも強く“駒子の存在理由”があると思い、そこをしっかり全うできるようにと思って取り組みました」と監督の気持ちに応えようと役作りに臨んだことを語っている。

「勝手にストーリーが動き始め」スピンオフ小説にも登場
さらに、原作者の朱川湊人が映画の脚本からヒントを得て新たに4つの物語を紡ぎ出した映画『花まんま』のスピンオフ小説「花のたましい」には駒子が登場。

駒子の青春時代に焦点を当てた物語が表題作となっており、朱川自身が「駒子は僕の原作には出てこない、映画のオリジナルキャラなんです。自分が産み出した人物ではないので、どんなものかと思っていたら、あまりにも自然に物語に溶け込んで、しかも重要な役割を果たしていたので、こりゃまいったな、と(笑)」と吐露。

「あとは、もともと頭にあった小説の構想に駒子を落とし込むと、勝手にストーリーが動き始めました」と語ってしまうほどに魅力の詰まったキャラクターであることを語る。

ファーストサマーウイカ自身が「存在理由」と表現しているように、物語に強い活力をもたらす駒子の活躍は見どころの1つとなっている。

『花まんま』は4月25日(金)より全国にて公開。

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