水泳ニッポン、大ピンチ 理由は池江璃花子、萩野公介の不在だけじゃない

4月14日(日)6時0分 文春オンライン

 リオ五輪で金メダル2個、銀2個、銅3個を獲得した“競泳王国”ニッポンが大ピンチだ。4月8日まで開かれていた水泳日本選手権で、期待の選手が相次いで失速。日本水泳連盟が定めた7月の世界選手権への派遣参加条件を満たせない選手が続出したのだ。


「今年の世界選手権は、優勝すれば東京五輪出場が内定する重要な大会。それだけに表彰式のインタビューでは『1位でもうれしくない』と表情を曇らせる選手や悲痛な表情で涙をこぼす選手も出る始末で、会場に暗いムードが漂っていた」(スポーツライター)


 スポーツ紙デスクは、今回の低迷をこう分析する。


「2月に白血病を公表したエース・池江璃花子選手の不在が響いています。特に影響が大きいのが池江を目標にして記録を伸ばしてきた同年代の女子選手。共にリオ五輪に出た親友の今井月(るな/個人メドレー、平泳ぎ)は最後の踏ん張りが利かず、タイム以前に順位でも3位以下に沈みました」



白血病を公表した池江璃花子 ©文藝春秋


 一方、リオ五輪で金を獲るなど、近年のお家芸だった女子平泳ぎの五輪実施種目でも、世界選手権出場の条件を満たした選手はゼロとなった。


 競泳王国変調の兆しは大会前からあった。リオ五輪金銀銅メダリストである男子のエース・萩野公介は3月、モチベーション低下を理由に日本選手権の欠場を発表した。



「前半に速い古賀選手がいないことで……」レース展開にも影響が


 負の連鎖は続く。今大会は昨年5月にドーピング違反が発覚した古賀淳也と、今年3月にドーピング検査で陽性反応が出た藤森太将(ひろまさ)という、2人のリオ五輪代表選手が不在となっている。



「有力選手の不在はレース展開にも影響を及ぼしています。100m背泳ぎで優勝しながらも、世界選手権の派遣タイムを突破できなかった入江陵介は、『前半に速い古賀選手がいないことで、変に自分が欲張りすぎ、後半の伸びを欠いた』とこぼしていました」(前出・スポーツライター)


 今大会で気を吐いたのは個人メドレーの瀬戸大也ら、ごくわずか。世界選手権出場のチャンスは追加選考会である5〜6月のジャパンオープンにも残されているが、「水連幹部たちは来年の東京五輪が、期待されながら銅メダル1つと惨敗した64年東京五輪の二の舞にならないかと、おののいています」(水連関係者)。


 トビウオジャパンが再び飛翔できるか、正念場だ。



(「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年4月18日号)

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