故・八代亜紀さんの「お宝」写真付きCDに「リベンジポルノ」批判 レコード会社は独自主張、公式サイト運営会社「近日中に声明」

2025年4月14日(月)16時0分 J-CASTニュース

演歌歌手の故・八代亜紀さんの代表曲を収めたCDの発売で、元同棲相手が撮った写真2枚を「お宝」として同封すると、レコード会社「ニューセンチュリーレコード」(鹿児島市)が公式サイトで告知して、批判が広がっている。

この会社の社長は、こんな行為の理由として、八代さんの事務所の社長が勝手なことをしていると、取材に対して主張した。これに対し、事務所社長が設立した公式サイト運営会社「八代ミュージック&ギャラリー」(東京都目黒区)は、対応を検討したうえで近日中に公式サイトで声明を出すことを取材に明らかにした。

「同棲相手が撮ったフルヌード写真2枚が掲載される」

八代亜紀さんは、惜しまれつつ、2023年12月に73歳で永眠した。生前は、多くの大ヒット曲を残し、現在でも、その歌声をしのんで追悼行事が行われている。

そんな中で、八代さんの約250曲の音源盤を保有しているとするニューセンチュリーレコードは、「お宝シリーズ 第一弾」として、八代さんの新譜CDを25年4月21日に発売すると公式サイトで告知した。

そこでは、「舟唄」「雨の慕情」など代表曲10曲入りのCD「忘れないでね」を3700円(税込)で発売するとしたうえで、次のように紹介した。

「お宝として 八代亜紀が24〜25歳の時に同棲していたT社のNディレクターによってポラロイドカメラで撮影されたフルヌード写真2枚が掲載されています 八代亜紀の初めてのヌード写真です」

この告知は、ファンらの間で波紋を呼び、3月中旬から女性セブンなどの女性誌が「プライバシー侵害の可能性」などと次々に報じた。4月8日ごろにX上で八代さんのファンから嘆く声が上がると、まとめサイト「togetter」でも取り上げられ、発売元への疑問や批判が相次いだ。

翌9日には、「八代亜紀さんの尊厳を保護し、リベンジポルノを阻止する」として、署名サイト「Change.org」で署名活動も始まった。14日昼過ぎ現在で、3000人以上が署名している。CDは、3月1日から予約注文が始まっているが、波紋が広がったことを考慮したためか、アマゾンやタワーレコードのサイトでは、CDの発売情報が次々に削除された。

一方、ニューセンチュリーレコードは10日、インスタグラムで声明を出した。

「所属したレコード会社からヌード写真などを買い取った」

声明では、「事実では無い事を書かれて非常に迷惑を及ぼされていますので当方としては業務妨害・その他において司法当局に相談している」などとして、「こんな悪質な者達によって商品の発売中止などは行いません」と宣言した。そして、「当社は問題と成っている写真などすべての所有権を有しており売買契約書もございます」「問題の写真類一式を買い取って頂ければお譲りする方針です」などとも述べている。

ニューセンチュリーレコードの社長は、J-CASTニュースの取材に対し、次のように説明した。

「自分は八代のことをよく知っており、所属していたレコード会社からヌード写真やラブレターなどを買い取っています。人道的に亜紀に対して『ちょっとな』という気持ちはありますが、うちが権利を持っていますので、ビジネスの1つとして考えています。もう自社で扱うしかありませんので、直販方式で予定通り発売します」

なぜヌード写真をCDに入れるのかについては、事務所の社長が別会社を作って八代さんの財産を独り占めするのを阻止する「戦争の弾」になぞらえて説明し、もし発売を止めたければ写真など一式を買い取ればいいなどと主張した。事務所社長の弁護士からは、発売中止を求める書類が届いたとしたが、写真などの権利がないので中止にはできないと突っぱねた。「お宝シリーズ」の第二弾については、まだ分からないとしている。

この別会社に当たる八代ミュージック&ギャラリーは、取材に対し、代理人の弁護士と遺族と今後の対応などを検討中だと社長が説明し、近日中に公式サイトで声明を発表する予定だと明らかにした。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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