快進撃を続けるテレビ東京に死角!? 放送作家からは「オアシス」という声も…

4月14日(月)10時0分 メンズサイゾー

 今、テレビ東京が熱い。太川陽介と蛭子能収による『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』が絶好調で、昨年からは天下のテレビ朝日まで類似企画をはじめた。さらに、先月終了した金曜夜8時のドラマ『三匹のおっさん 〜正義の味方、見参!!〜』の最終回は視聴率12.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、人気番組『ぴったんこカン・カン』(TBS系)を裏に回しての大健闘だ。


 さらに注目したいのは、存在すれば世紀の発見となるSTAP細胞の有無で揺れる、小保方晴子氏の会見の翌朝。各局がその模様を放映する中で、テレ東だけは『おはスタ』新レギュラーとなったBerryz工房の“ももち”こと嗣永桃子が得意の“にゃん語”を連発していた。このブレのなさは「さすがテレ東」というべきで、より磨きがかかっているようだ。


 「だが、テレ東の快進撃はここまでだろう」とある放送作家は話す。


「テレビ東京は、他局ほど潤沢な予算があるわけではない。つまり、一流タレントを揃えたりするバラエティの本流とは、離れたところで対抗せざるを得ない。それが『タレントを揃えたバラエティはもう見飽きた』という時流に合っているに過ぎない。だが“テレ東ならでは”であったはずの『路線バス』に代表される低予算企画が本流になれば、今度はそれについて『もう見飽きた』という意見が出るのは歴史の必然です」


 つまり現在は、単純に長年やってきたテレ東の番組づくりが見直されているだけ。最終的には、硬軟バランスよく確信犯的にさまざまな番組を配している、日本テレビやテレビ朝日といった局が結局は強いということらしい。


 かつてテレビ東京で人気を博した番組といえば、モーニング娘。やCHEMISTRYなどを輩出したオーディションバラエティ『ASAYAN』や、さまざまなジャンルの達人たちが真剣勝負を繰り広げる『TVチャンピオン』などが挙げられる。それらは当時の時代やテレビ業界へのカウンターパンチのようなものであり、それゆえゲリラ的な面白さがあった。しかし、それは「いち番組の面白さ」であって、テレ東が視聴率の“万年最下位”から脱するきっかけにまではなりえていない。

 “本流”の番組企画がなかなか集まらないのには、予算の問題のほかにどんな原因があるのだろうか。


「やはり“民放5位”というテレ東のイメージが影響している。テレ東でしかできない企画ならともかく、どんな業界人でも視聴率は獲りたい。だから通常、まずは日本テレビやテレビ朝日といった局に企画を提出します。その結果、申し訳ないのですが不採用になった企画をテレ東に出すことが多いのです」(前同)


 最後に、放送作家は「これ以上の上昇はないかもしれないが、それでもテレ東は業界人から重宝される」と話をしてくれた。


「視聴率を他局ほどうるさく言われないテレ東は、特に深夜帯など、放送作家やディレクターが好き放題やらせてもらえる解放区のような局なんです。ですから、他局でゴールデン帯の番組を構成する人気の放送作家も、精神的なバランスをとるために、テレ東の番組を1本は持ちたがる。テレ東は“放送作家の精神安定剤”のようなものなんです」


 業界内ではオアシス的役割も果たしているというテレ東。今のゲリラ的な戦略を脱して、いつか正々堂々と戦える局になるのだろうか? それとも、このまま我流を突き進むのだろうか? ネット上では、重大な事件・事故が起きても番組編成を変えないことがよく話題になるが、そういったマイペースな放送とともにテレ東の今後を楽しみに見ていきたい。
(文=今井良介)

メンズサイゾー

この記事が気に入ったらいいね!しよう

放送作家をもっと詳しく

BIGLOBE
トップへ