『べらぼう』<カネはコメのように食えもせぬ>時代錯誤を知りつつ苦言を呈してきた武元。意次への警告に視聴者「今の国際情勢に思いが至る」「コメ高騰の現代にぶっ刺さる…」

2025年4月15日(火)12時52分 婦人公論.jp


(『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』/(c)NHK)

大河ドラマ『べらぼう』


横浜流星さん主演の大河ドラマ『べらぼう』(NHK総合/毎週日曜夜8時ほか)。第15回「死を呼ぶ手袋」が4月13日に放送され、話題になっています。


*以下「死を呼ぶ手袋」の放送内容のネタバレを含みます。

●「死を呼ぶ手袋」あらすじ

吉原で独立して、自分の店『耕書堂』を構えた蔦重。

そんな時、市中で様子のおかしい平賀源内(安田顕さん)に会う。須原屋(里見浩太朗さん)や杉田玄白(山中聡さん)によると、源内はエレキテルへの悪評に苛立っているという。

一方、徳川家治(眞島秀和さん)の嫡男・家基(奥智哉さん)が、鷹狩りの最中に突然倒れてしまう。そこで意次(渡辺謙さん)は、蝦夷の話を持ち掛けてきた源内や東作(木村了さん)に、ある任務を託してーー。


手袋にたどり着いた意次と武元


次の将軍と目されていた家基でしたが、鷹狩に出た際、心臓を押さえて倒れ、そのまま帰らぬ人に…。


(『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』/(c)NHK)

家基が生前健康だったことから、将軍・家治は老中首座である松平武元と田沼意次に真相を探らせます。

そしてドラマ後半。

意次の命を受けて東作と共に調査を続けていた源内が、家基の爪を噛む癖から鷹狩用の手袋が怪しいという事実に到達。意次は長谷川平蔵へ手袋を押さえるように命じます。

しかし政敵・松平武元が一足早く手袋を押さえていたことが判明。家基への贈り物として高岳に手袋を推薦した経緯があった意次はピンチに。

終わったと思った瞬間…


そんな中、武元の屋敷に招かれた意次。

親指が変色した手袋をみせられ、「終わった」と思った矢先、武元は大笑い。


(『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』/(c)NHK)

意次が犯人だったら手袋をそのままにしていたわけはないこと、さらに意次のことは気に食わないなりに、その忠義を認めていたことを初めて話します。

そして「見くびるな」「これを機に使い追い落としなどすれば、まことの外道を見逃すことになる。わしはそれほど愚かではない」などと一喝。

「そなたの考えは好かぬ。世の大事はまずはカネ。それが当世であることはわしとて分かる。しかしカネというものは、いざという時にコメのように食えもせねば、刀のように身を守ってもくれぬ。人のように手を差し伸べてもくれぬ。さように頼りなきモノであるにもかかわらず、そなたも世の者も、カネの力を…信じすぎているようにわしには思える」

とあらためてその真意を語った武元。それを聞いた意次は返す言葉もなく、その場でうなだれるのでした。

視聴者の声


ここまで、ことあるごとに対立する様子を見せていた松平武元と田沼意次。

しかし、ともに徳川家への忠義あっての衝突であり、実は武元も心の中では意次を認めていたことが明らかに。ライバルがついに手を取り合うシーンに感動した一方、石坂浩二さん演じる武元の”カネ”にまつわる言葉に考えさせられた視聴者が多かったようです。

たとえば「コメの価値がお金で言うと倍以上無いと買えなくなった現在にめっちゃ刺さる」「今の国際情勢に思いが至る…」「現代の我々に向かって言ってる言葉」などの声がネットでは見られました。

また渡辺謙さんと石坂浩二さんという、ともに大河ドラマへの出演経験があり、高い演技力を誇る二人のやりとりを前に、「大河主演経験名優二人だけのシーン。ただ圧巻」「時代に合わない小うるさい老人と周囲から煙たがられることも甘受して、それでも誰かが言わねばならぬと、自分の立ち位置を腹括って貫いた松平武元。石坂浩二さんさすがの芝居」「バチバチだった2人が腹割って協力し合って…って少年漫画のような展開に視聴者もぐっときた!なのに…最期の展開よぉぉ」といった声が、SNSやコメントなどに溢れていました。

ーーー

大河ドラマ第64作となる『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』は、“江戸のメディア王”として時代の寵児になった、”蔦重”こと蔦屋重三郎が主人公。

蔦重を演じるのは、NHKドラマ初出演となる横浜流星さん。脚本は、連続テレビ小説『ごちそうさん』大河ドラマ『おんな城主 直虎』などを手掛けた森下佳子さん。

さらに語りは、蔦重らを見守る吉原の九郎助稲荷(くろすけいなり)として、綾瀬はるかさんが担当する。

婦人公論.jp

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