「こんな多井さん、見たことない!」ライバルも仰天、勝利にこだわる2巡目テンパイ外しに騒然となる試合会場/麻雀・Mリーグ
2025年4月16日(水)12時0分 ABEMA TIMES

数々のタイトルを取ってきた男の執念が見えた選択だった。「朝日新聞Mリーグ2024-25」セミファイナルシリーズ、4月15日の第1試合に出場した渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)が、2巡目でテンパイを取れたものの、打点を追求してこれを拒否。放送席にいた解説陣からは「こんな多井さん、見たことない!」と驚きの叫びが響いた。
「最速最強」「麻雀星人」といった異名を持つ多井は攻守のバランスに長け、数多くのタイトルを獲得。Mリーグでも創設1年目から活躍し、ここぞという場面でチームを支えてきた大黒柱でもある。絶好調時には、その強さから自ら「ラスボス」という表現をしたこともあるほどだ。
ただ、今シーズンはレギュラーシーズンで個人31位と振るわず、チームの力になれない状況が長く続くと、セミファイナルシリーズもチームは6チーム中で唯一のマイナス。ボーダーラインからかなり離れ、残り試合はほぼ全てトップ狙いが求められる苦しい状況になっていた。
すると東4局2本場、供託1000点がある中、多井は1巡目に自風の西をポン。2万1400点持ちの3着目ではあったが、アガれば1000点に本場で600点、供託も合わせて計2600点の収入が見込めるだけに、カン3索のテンパイを取るものと思われた。ところが多井は浮いていたドラの中を頼りに、さらなる打点を求めるべく打2索としてイーシャンテン戻しを選んだ。

これを見て誰よりも驚いたのが、古くから多井を知るKADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)だ。この日はチームメイトの渋川難波(協会)と解説を務めていたが、この多井の一打に「うーわ、マジ?こんな多井さん、見たことない!」とびっくり。ファンからも「うおおおお」「やりましたw」「打点欲しいもん」「多井はセミファイナルモードよ」と支持するコメントが多数寄せられた。
最終的には中単騎でテンパイした多井は、アガリにはたどり着かなかったものの、1人テンパイにより3000点の収入。渋川からは「アガれなくても、これだけ収入があるなら、やってよかった」と、打点追求のテンパイ拒否が効果的だったと評価していた。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)