北川拓実、主演ミュージカルに意気込み 「楽しみながら作り上げて、良いものを届けていきたい」
2025年4月16日(水)8時0分 エンタメOVO
北川拓実(左)と石丸さち子 (C)エンタメOVO
本作は、アレックス・シアラーの人気小説を世界で初めてミュージカル化。国民が選挙に無関心だったために、極端な政党が政権を取ってしまい、チョコレートが禁止された架空の国を舞台に、若者たちが立ち上がりチョコレートの密造に乗り出す姿を描く。主人公のスマッジャーを演じる北川、そして演出の石丸さち子が取材に応じ、見どころや公演への意気込みを語った。
最初に北川は、「出演が決まり、驚きましたしうれしかったです。僕が主演で良いのかという気持ちもありましたが、スマッジャーのようにこの世界に飛び込んで、楽しみながら作り上げていって、お客さまに良いものを届けたいと思います」と出演が決まったときの心境を語った。
脚本を読んだ感想を聞かれると、「選挙に行かないという無関心さが生んだこの世界は怖いなと思いました。責任を持って行動しなければいけないと改めて感じました」と力を込めた。
一方、石丸は「原作の小説を読んで、ずっとこれを作品にしたいと思っていました。政治のことを直接描いているわけではないけれども、的確に問題意識がある。そして、少年たちが勇気と覚悟を持ち成長していくのが面白い。少年たちはどんどん生きる知恵を見いだしていきますが、その原動力となっているのがチョコレートを食べたいというスイートな思いというのが魅力的です。いつかミュージカルにと思っていました」と本作への思いを語る。
そして、「今、この世界に生きていて息苦しいなと思ったり、『なんでそうなってしまうの?』と思うようなことを誰もが抱えていると思います。海外から流れてくるニュースを見て不安になることばかりです。劇場は、そうしたことを一切忘れて楽しむ場でもありますが、時に問題意識や不安を共有する場所になることもあります。この作品は、子どものときの気持ちに戻ってその両方を味わっていただけます。シビアなシーンもありますが、それを超える幸福感と爽快感を皆さんに味わっていただけるのではないかと思います」とアピールした。
物語にちなんで、チョコレートの思い出を聞かれると、北川は「一時期、すごくチョコレートを食べていた時期があったんです。リハーサル前にチョコレートのパイを一気に頬張って食べていたら、口の周りにめちゃくちゃついていて。気付かないままリハーサルに行ってしまったことがありました」とかわいらしいエピソードを披露。みんなから「チョコがついている」と指摘されて初めて気付いたそうで、「どうしようって、大慌てでした」と苦笑いで明かした。
舞台は、6月5日〜15日に都内・よみうり大手町ホール、6月21日に大阪・森ノ宮ピロティホール、6月28日・29日に富山県民会館ホールで上演。