料理研究家・コウケンテツが味わった別府温泉の魅力。温泉の蒸気を利用した「地獄蒸し」はミネラルが豊富

2024年4月17日(水)12時30分 婦人公論.jp


あちこちから湯けむりが立ちのぼる温泉都市・別府(『コウケンテツの日本100年ゴハン紀行2』より。以下すべて)

シンプルで美味しい家庭料理が人気の料理研究家・コウケンテツさん。ユーチューブ公式チャンネルは登録者数200万人を突破し、3児の父として食育を広げる活動にも力を入れています。そんなコウさんが、NHK番組『コウケンテツの日本100年ゴハン紀行』で大分県の別府温泉を訪れ、土地の魅力や美味しい食材を探索した様子を紹介します。

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湯けむりの別府温泉


源泉の数も湯量も日本一で有名な別府温泉。実は市内各地に数百もある温泉の総称で、単純温泉、塩化物泉、炭酸水素塩泉、硫酸塩泉など、泉質に応じてそれぞれ違う効能があります。なかでも古くから由来のある8つの湯は「別府八湯(べっぷはっとう)」と呼ばれ、8世紀初頭にまで歴史を遡れる温泉もあるそうです。

別府は毎年500万人以上の人が訪れる「温泉都市」とも呼ばれています。

別府の町にはあちこちから湯けむりがあがっています。この湯気を利用して作られるのが「地獄蒸し」。

温泉街の一角には、素泊まりの湯治客用の「貸間(かしま)」が軒を連ねています。お客さんは温泉で体を癒やしつつ、自炊で過ごす—長期療養向きのリーズナブルな料金になっているのです。

源泉「地獄蒸し」


地獄蒸しを体験するために、コウさんは貸間民宿を訪ね、自炊場をみせてもらうことにしました。庭に出ると、地下から湧き出た源泉を利用した「地獄釜」の口が4つ並んでいます。


『コウケンテツの日本100年ゴハン紀行2——-沖縄 宮古島・本島 大分 別府温泉 島根 松江・出雲』(著:NHK「コウケンテツの日本100年ゴハン紀行」制作班/中央公論新社)

さっそく、ザルに載せた肉やブロッコリー、ニンジン、トウモロコシの輪切りなどの盛り合わせを蒸してもらうと……。10分ほどで鮮やかな色に仕上がりました。

「それぞれの良さがグッと出てくる。甘みも旨味も増すし、調味料がなくても本当に美味しい」とコウさんも大満足! 温泉の蒸気で蒸し上げると、ミネラルが豊富になるといわれています。

続いて、女将のアサ子さんが釜から出してくれたのは、鶏スープです。骨付きの鶏肉を鍋の水に入れ、3時間地獄釜で蒸しておくだけのシンプルな一品。自家製の柚子胡椒と大分名物のかぼすをたっぷり加えていただきます。


水のなかにかしわ(鶏肉)を入れて地獄釜で蒸すだけ

コウケンテツ まごころレシピ
特製味噌ダレ&葉っぱ巻き



手早く作れて、味変を楽しめる

「地獄釜で作っていただいた鶏肉の極上スープから思いついたのがこの料理。鶏肉を美味しくいただくために、韓国の唐辛子味噌コチュジャンを使った特製味噌ダレを添えてみました。

酢はご自宅のもので十分ですが、かぼすが手に入るようなら、たっぷり入れるとまた違う味が楽しめます」(コウケンテツさん)

特製味噌ダレ&葉っぱ巻き

〈材料〉
味噌大さじ1
コチュジャン、砂糖、酢 各小さじ1
白すりごま、ごま油 各小さじ1
長ネギみじん切り5㎝分
白髪ネギ、大葉、サニーレタス、サンチュなど適量

〈作り方〉
すべての調味料と長ネギを混ぜる。食べやすく切った鶏肉、特製味噌を生野菜で巻いていただく。
※酢は、かぼすにしてもよい。
※タレの材料は3〜4倍量ほどご用意ください。

※本稿は、『コウケンテツの日本100年ゴハン紀行2』(中央公論新社)の一部を再編集したものです。

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