石橋貴明 “下半身露出”報道のウラでとんねるずの過去番組にも批判噴出…それでも識者が「同列に語るのは違う」と警鐘する理由

2025年4月17日(木)11時0分 女性自身

4月3日、食道がんの治療のため芸能活動を休止すると発表したとんねるず石橋貴明(63)。復帰を願う応援ムードが広がったのも束の間、“ハラスメントの当事者”として疑惑の目が向けられる事態となっていた。


中居正広氏(52)の女性トラブルをめぐってフジテレビの第三者委員会が公表した調査報告書の中には、10年以上前に起きた「重要な類似事案」も記されていた。


それは、同局の女性社員が元編成幹部社員に呼び出され、「有力な番組出演者」がいる会食に参加した際の出来事。女性社員はいつの間にか出演者と2人きりにされ、移動先の2軒目で出演者が下半身を露出したという。この出演者の正体が石橋だったと、9日配信の『週刊文春』電子版が報じたのだ。


石橋の所属事務所は第三者委員会からヒアリングの打診を受けていたことを明らかにしたが、ハラスメントの有無については「わからない」と回答したという。真偽は明らかになっていないが、報道をきっかけに再燃しているのが、全盛期のとんねるずによる“ハラスメントまがい”の振る舞いだ。


『とんねるずのみなさんのおかげです』(フジテレビ系)など’80年代から’00年代初頭にかけて放送されたバラエティ番組では、性的または暴力的な言動が当然のように笑いのネタとされてきた。とんねるずもセクハラまがいのコントが多く、Xでは駆け出し時代の松嶋菜々子(51)や工藤静香(55)が“いじられ役”で出演していた映像が拡散。


視聴したユーザーからは《なんで、放送できたの?》《当時でもコレは酷いなぁ》《胸糞悪くて見てられない》と、改めてコントの内容を批判する声が。


そのいっぽうで、過去を掘り起こして批判することに異論を呈する声も上がっている。


《現代の価値観で当時を判断することは違うと思うよ。下品で好きじゃないのはわかるけど》
《当時はそれが許されていたわけだし、視聴者もそれを見て笑っていたのは事実。昔の価値観を今の価値観で見て文句を言うのは違う気がする》


「当時は社会全体が妙に浮かれていて、ふわっとした時代でした。そんななかで、とんねるずは時代にすごくマッチしていましたし、若者を中心に熱狂的なファンが数多くいましたね」


こう振り返るのは、同志社女子大学メディア創造学科の影山貴彦教授。“バブル前夜”だった’86年に毎日放送に入社し、とんねるずの活躍やフジテレビの黄金期をリアルタイムで見てきたという。そこで石橋の報道をきっかけに、とんねるずの過去のバラエティ番組が槍玉に上がっている現象について見解を聞いた(以下、カッコ内は影山教授)。


「とんねるずのネタには暴力的で女性蔑視的なところもあり、自分たちの権力を笠に着たようなところがベースにありました。ですが番組制作として成立しオンエアされていましたから、多くの人が許容、認知していた時代だったと思います。あの時代はとんねるずに限らず、フジテレビ以外のテレビ局で放映された番組でも、ハラスメント的な言動は常態化していました」


当時、石橋が“若者の代弁者”というポジションにあったことも、芸風が支持されてきた要因だという。


「力を持て余し、社会に対してアンチテーゼを抱く若者の代弁者として、とんねるずは支持されてきました。“自分のエネルギーをどこへぶつけたらいいかわからない”といったモヤモヤした感情があるなかで、石橋さんが大暴れすることによってスッキリとする。だから、“貴さんは僕たちの兄貴分だ”という風に捉えていた若者が多かったように思います」


しかし、石橋の下半身露出疑惑と、とんねるずが過去に行っていたハラスメントまがいの言動は「分けて考えるべき」だという。


影山教授は「10年以上前とはいえ、もし石橋さんが女性社員の前で下半身を露出したのが事実であれば、そこはしっかりと批判されるべきですよね」と前置きした上で、こう続ける。


「ただ、とんねるずが過去のバラエティ番組でやってきたことを、石橋さんの疑惑と同列に語るのは違うと思います。昭和から平成にかけて、過激なネタやコントを取り入れたバラエティ番組は成立していたわけです。一部では傷ついた人も、きっといたでしょうが、社会全体でまかり通っていたのは事実でしょう。


“いま考えると、あれは好ましい番組作りではなかった”とは、言えると思います。“あの頃はよかった”と昔のノリを懐かしむのではなく、現代の感覚では成立しないという考えを、しっかりと頭に置いておくことが大切です」


加えて、過去の映像を公開することも控えるべきだという。


「当時の映像を取り出してきて議論のテーブルに乗せるというのは、決して好ましいやり方とは思えません。いま拡散されている映像を松嶋菜々子さんが見たら、傷ついてしまうのではないでしょうか。当時は彼女も嫌だったかもしれませんが、自分自身の将来や番組のノリなどを考えて、黙って受け入れざるを得なかった可能性もあるでしょう。過去の映像や音源を引っ張り出すことは、当事者を傷つけることにもなるので、幾重にも慎重になるべきではないでしょうか」


いっぽう近年では、主戦場を動画配信に移すなど地上波から遠のいてしまった石橋。そのことについても、影山教授は「時代の流れによるもの」だと分析する。


「演者というのは、時代の流れとともにキャラを変えていかなければならない仕事をしています。とくに時代に寄り添って活躍するというのが、芸人です。時代が移り変わっていくなかで、自分自身を改革し、成長していくことが求められていると思います。


とんねるずでいえば、石橋さんは木梨憲武さんよりも目立って暴れていたからこそ、令和の時代にはマッチせずに苦しいのかもしれません。木梨さんはアーティストや俳優として個人活動の幅を広げてきましたが、改革が必要だったのは石橋さんだったのではないでしょうか。いまだに当時のような振る舞いをファンから求められることもあるでしょうし、石橋さんにとっても悩ましい部分なのかもしれません」


渦中にある石橋だが、4月16日に朝日新聞の取材を通じて騒動を陳謝した。『週刊文春』で実名が報じられたことを知ったのは、14日に集中治療室から一般病棟に戻った後だったという。


石橋は同紙に寄せたコメントのなかで、《10年余り前のことで記憶が曖昧(あいまい)な部分もありますが、記事にあった方々と会食した覚えはあります》としつつ、《そこで起きた詳細については、かなり深酒をしてたためか、覚えていないのが正直なところです》と説明。


だが《かなり羽目を外してしまったかも知れません》と自身の行動を振り返り、《同席された女性の方には、不快な思いをさせてしまったことを、大変申し訳なく思っております》と詫びている。


コメント内では、咽頭がんも併発していたことを公表していた石橋。快復後には会食を共にした女性社員と面会し、直接謝罪する意向も伝えていた。

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