吉岡秀隆、逃亡中の殺人犯を追う刑事役で主演『連続ドラマW 夜の道標 -ある容疑者を巡る記録-』9月放送・配信
2025年4月17日(木)7時19分 オリコン
吉岡秀隆主演『連続ドラマW 夜の道標 -ある容疑者を巡る記録-』9月放送・配信決定
本作は、2021年度直木賞にノミネートされた実力派ミステリー作家・芦沢央が、作家生活10周年を記念して執筆し、第76回日本推理作家協会賞〈長編および連作短編集部門〉を受賞した小説『夜の道標』(中公文庫)を原作とする社会派ミステリー。
脚本はドラマ『PICU』『バニラな毎日』などを手がけた倉光泰子が担当し、監督・共同脚本を『見えない目撃者』『重力ピエロ』の森淳一が務める。フィクションでありながら、現実の社会問題にも丁寧に切り込み、90年代の時代背景をリアルに再現しながら物語が進行する。
吉岡が演じるのは、刑事・平良正太郎。家庭に問題を抱え、警察組織の中では“窓際”に追いやられた存在だが、部下の大矢とともに1996年に起きた殺人事件の捜査を担当することとなる。やがて、容疑者・阿久津弦が起こした事件の背後にある動機を探る地道な捜査を続け、一つの真実にたどり着く。
吉岡はWOWOWドラマについて、「役を演じるというよりも、その人間を体現させてもらっている感覚がある」とコメント。真実を追い求めるシビアな刑事でありながら、被害者や関係者に寄り添う温かな眼差しを持つ平良という人物に、吉岡ならではの深みが加わることで、観る者の心を強く引きつける作品になりそうだ。
音楽はイノセントで透明感のある歌声と声のレイヤーを重ねて構築する、独自の作曲スタイルで唯一無二の音世界を表現するアーティスト・Jun Futamataが担当。今後発表される共演キャストにも、注目が集まる。
■平良正太郎役:吉岡秀隆のコメント
WOWOWのドラマでは作品とその役を通して、いつも勉強させていただいております。『CO 移植コーディネーター』、『トクソウ』、『コールドケース』などもそうでしたが役を演じるというより、作品作りにおいてその人間を体現させてもらっている感覚があります。社会派ヒューマンミステリーと言ってしまえばそれまでですが、見ていただく方にも、僕自身にも心に問い続ける事が出来るような作品である事を祈っております。
■脚本・監督:森淳一のコメント
今作は社会派ドラマですが、単に問題を提示するだけでなく、そこに希望の光を見出せるような構成を心がけました。また、登場人物には複雑な背景や動機があり、単なる善悪で区別されることがないよう注意を払いました。
吉岡秀隆さん演じる平良正太郎は、強い正義感を抱く一方で、社会の不正とどう向き合うべきか苦悩します。しかし、その姿勢が子どもに精神的な負担を与え、親子の関係にひずみが生じてしまいます。吉岡さんは「刑事」と「父親」という二つの役割を繊細に演じ分け、物語に深みと説得力を加えてくださいました。余韻の残る表情をモニターで見ながら、何度も唸ったのを覚えています。
本作の登場人物たちは、それぞれに複雑な背景や事情を抱えています。人生に翻弄されながらも、自らの道を探していく——そんな人間ドラマの行方を、見届けていただければ幸いです。
■原作:芦沢央のコメント
撮影見学をさせていただいた際、主演の吉岡秀隆さんから(本作の容疑者である)阿久津への思いを語っていただき、ああ、こういうまなざしで阿久津と向き合ってくださる方がこの事件を担当する刑事さんで本当によかった、と胸が熱くなりました。
原作は、一人一人の切実な人生の断片が絡み合うことで浮かび上がる光景、奇跡的な化学反応のようなものを私自身が見たくて書いた物語ですが、その物語に、こうしてたくさんの方が人生の大事な時間を懸けて向き合ってくださることを、とても嬉しく、ありがたく感じています。
このドラマの制作に関わる皆さんの化学反応の結果、どんな光景に出会えるのか、心から楽しみにしております。