映画『爆弾』スズキタゴサク役は佐藤二朗、自前の“10円ハゲ”で見たことのないヴィラン顔
2025年4月17日(木)5時41分 オリコン
映画『爆弾』10月31日公開(C)呉勝浩/講談社 2025映画「爆弾」製作委員会
日本最大級のミステリーランキング「このミステリーがすごい! 2023年版」(宝島社)、「ミステリが読みたい 2023年版」(ハヤカワミステリマガジン2023年1月号)で堂々の1位を獲得した呉勝浩の小説『爆弾』(講談社文庫)を映像化。 主演の山田ほか、伊藤沙莉、染谷将太、渡部篤郎の出演が発表されている。
物語の幕開けは、酔った勢いで自販機と店員に暴行を働き、警察に連行された一人の謎の中年男。彼は自らを「スズキタゴサク」と名乗り、霊感が働くと称して都内に仕掛けられた爆弾の存在を予告。秋葉原での爆破を皮切りに、この後1時間おきに3回爆発すると予知していく。そして、刑事たちの問いかけをのらりくらりとかわしつつ、次第に爆弾に関する謎めいた“クイズ”を出し始めるのだった…。彼は、いったい何者なのか!?そして仕掛けられた“爆弾”の正体とは!?
映画化決定が発表された際のファーストルックビジュアルで、一人だけキャスト名が伏せられていた「スズキタゴサク」。誰がこの役を演じるのか、さまざまな予想や考察が繰り広げられていた中、佐藤は「スズキタゴサクという男を世に産み落とした呉勝浩氏に、あらん限りの感謝を申し上げる。」とミステリアスな一文を寄せている。
また佐藤は「悪のカリスマと呼ばれるキャラクターには必ず哲学があるのが特徴ですが、スズキタゴサクにはそれがない。普通のおじさんのような風貌で、赤提灯好きな私と同じような人です」とコメント。出演が決まる前から原作小説を読んでいた佐藤は、自分と類似点も多いことから、スズキタゴサク役に運命的なものを感じていたという。
そんなスズキタゴサクと対峙する主人公・類家役で主演する山田は、「『爆弾』の魅力は、スズキタゴサクにあると思っています」と断言。さらに佐藤と共演した印象について、「こういう俳優さんになっていかなければと思わされました。怪物だと思います」と畏敬の念を示している。
あわせて解禁された特報映像は、交渉人・類家とスズキタゴサク、二人が不敵に笑い合う衝撃的なカットからスタート。天然パーマに丸眼鏡がトレードマークの類家は、都内に仕掛けられたという爆弾について、まるで無感情といった佇まいで取り調べを開始。対するスズキタゴサクは、どこにでもいそうな中年男性の風貌で「次は1時間後に爆発します」とさして大したことでもないように口にする。
「爆弾をすべて見つけられたら私の勝ちだ」と冷静に言い放つ類家を前にしても、臆するどころか興奮で笑いが止まらない、得体の知れない恐ろしさを感じさせるスズキタゴサク。しかし、類家もまた、「いずれ後悔するよ、俺に会っちゃったこと。夜も眠れないくらいにね」とただならぬ雰囲気でスズキタゴサクに向き合い、どこか危うさをはらんだ独自の正義感の片鱗をのぞかる。2人の背後から聞こえるメトロノームのような効果音が焦燥感をかき立てる、緊迫感に満ちた特報映像となっている。
そんな二人の姿をとらえた表裏ティザービジュアルも登場。口元に謎めいた笑いを浮かべた類家の横には、「じゃあ始めましょうかスズキさん。化け物退治を」という挑戦的ともとれるせりふが浮かぶ。一方、スズキタゴサクは、まるで相手を挑発するかのような笑顔に、「でも、爆発したって、べつによくないですか?」という台詞、そしてよく見ると頭部には、“10円ハゲ”が。スズキタゴサクのキャラクターの特徴である“10円ハゲ”は、佐藤自らの発案で、特殊メイクではなく実際に作り上げて撮影に臨んだ。謎多き主人公・類家VSいまだかつてないヴィラン・スズキタゴサク、そして山田と佐藤の白熱の演技合戦にも期待が高まるビジュアルに仕上がっている。