昭和時代から受け継がれる「皇室の稲作」収穫されたお米はどうする?

4月17日(土)16時5分 NEWSポストセブン

4月6日、皇居内の生物学研究所そばの苗代に種もみをまく「お手まき」をされる天皇陛下。今年最初の稲作行事となる(写真/宮内庁提供)

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「みずみずしい稲穂の実る国」として、日本は古来より「瑞穂の国」と呼ばれてきた。そのルーツは1300年前にも遡り、神様からのいただきものである米は神聖なものとされ、皇室にとって「稲作」で日本を豊かにすることは、古くから伝わる使命の1つだという。その尊い「約束」を、現代まで紡がれてきた皇族方のお姿を振り返る。


 昭和天皇から上皇陛下、天皇陛下へと約100年にわたって受け継がれてきた「皇室の稲作」が今年も始まった。昭和2年に昭和天皇が始められた稲作について上皇陛下は、「それを行う意義を重視していくことが望ましい」(2009年)とされ、種もみをまくことなど形にとらわれずにそのご遺志を引き継がれている。


 天皇陛下もまた、その意義を果たされようと、4月6日、皇居にある苗代に種もみをまく「お手まき」を行われた。皇居での稲作は、その年の豊作を願って行われるもの。収穫された米は例年秋に行われる宮中祭祀「新嘗祭」などに使われる。


 まかれたのは、うるち米の『ニホンマサリ』ともち米の『マンゲツモチ』の2種類の種もみ。100年以上の歴史を持つ米穀専門店・隅田屋商店で“五つ星お米マイスター”として活躍する片山真一さんが話す。


「『ニホンマサリ』は関東地方でよく収穫されるもの。『日本晴』や『亀の尾』といった良食味米の原種です。『マンゲツモチ』は、茨城県、千葉県を中心に生育されています。しっかりとした食感が特徴で、餅にした場合は弾力が強くコシが生まれます」


収穫された米は宮中祭祀に


「天皇陛下が植えられるお米は、神棚に供える食べ物『神饌』として、さまざまな宮中祭祀に使われると聞きます。販売目的ではないため、種は宮中で代々、自家増殖として受け継がれてきた可能性もあります。『ニホンマサリ』も『マンゲツモチ』も、古くからある品種です。昭和天皇が稲作を始められたときに選ばれた品種が、代々受け継がれているのではないでしょうか」(片山さん)


 今回植えられた種もみは、およそ40日で苗に育ち、陛下が5月に自ら田植えをされ、秋に収穫される予定だ。先代が紡いできた伝統を、今年も大切に育てていかれることだろう。


※女性セブン2021年4月29日号

NEWSポストセブン

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